今日は「ゴジラVSキングギドラ」の続編である「ゴジラVSモスラ」についてレビューしてみようと思う。
「ゴジラVSモスラ」は、シリーズ中、最も映像の表現が素晴らしい作品である。
当時は今で言うデジタル合成は無く、全てハイビジョンによるビデオ合成が行われていた。この「ゴジラVSモスラ」はその集大成とも言える作品であり、ゴジラの熱線やモスラ、バトラのビーム攻撃はまるで花火を見ているかのような美しさを醸し出しており、まさに極彩色の大決戦を表現しているのだ。
また、前作「ゴジラVSキングギドラ」ではまだ違和感が残った実景合成も、今回は違和感無く綺麗に仕上がっている。特に、横浜・みなとみらい21の合成シーンは素晴らしいモノである。
ホントに、見ていて感動する。
さて、一方の内容面の方だが、内容的には1964年の「モスラ対ゴジラ」のリメイク的な内容となっている。と言うか、焼き直し。
1961年の「モスラ」と64年の「モスラ対ゴジラ」を足して2で割り、現代風にアレンジしたようなカンジ。前作ほど新しさを感じることは出来ない。
だがしかし、新怪獣・バトラのキャラクターは素晴らしい。まさに「影のモスラ」と位置づけられているバトラだが、平和を愛する怪獣と言うモスラに対して、こちらは「破壊神」。完全に差別化が計られている。その差別化は映像面でも表現されており、時間を掛けてゆっくりと羽化するモスラに対して、バトラは数秒で成虫に変化するなど、しっかりと演出が考えられている。
また何かとゴジラシリーズではおろそかになり易い本編の方も、「失われた家族の絆」がテーマになっており、モスラ・バトラのキャラ付けと同一になっている。
そしてもう一つのテーマは「環境破壊」。失われた原生林などのシーンがこれでもかと挿入され、見ている者にいろいろ考えさせる。あくまで基本は娯楽映画だが、見終わった後何かを考えさせてくれる、ゴジラ映画の基本テーマを忠実に守っているのだ。
やっぱり大森一樹は脚本が上手い。
ただ、本来の主役であるハズのゴジラは今回では脇役となっており、あくまで主役はモスラとバトラ。少々引いた演技になっているが、モスラとバトラ2匹同時に相手として、強いゴジラが見られるのは特筆に値するだろう。
「ゴジラVSモスラ」
監督:大河原孝夫 脚本:大森一樹 特技監督:川北紘一
音楽監督:伊福部昭
藤戸拓也:別所哲也 手塚雅子:小林聡美 安東健二:村田雄浩
三枝未希:小高恵美 コスモス:今村恵子・大沢さやか
土橋竜三:小林昭二 深沢重樹:篠田三郎 南野局長:宝田明
小笠原沖に巨大隕石が落下した。その影響でゴジラが目覚め、南の島・インファント島で巨大な卵が見つかる。調査隊がさっそく調査に向かったところ、調査隊の前に島の先住民族であるコスモスと言う女性二人が現れる。彼女たちは調査隊に卵はモスラのモノだと語った。そんな中、北の海から黒いモスラ・バトラが目覚め、名古屋を襲った。バトラはモスラに向かっているらしい。さらに、今度はゴジラが人々の前に現れる。かくして、横浜・みなとみらい21を舞台に、極彩色の大決戦が始まった。
「ゴジラVSモスラ」は、シリーズ中、最も映像の表現が素晴らしい作品である。
当時は今で言うデジタル合成は無く、全てハイビジョンによるビデオ合成が行われていた。この「ゴジラVSモスラ」はその集大成とも言える作品であり、ゴジラの熱線やモスラ、バトラのビーム攻撃はまるで花火を見ているかのような美しさを醸し出しており、まさに極彩色の大決戦を表現しているのだ。
また、前作「ゴジラVSキングギドラ」ではまだ違和感が残った実景合成も、今回は違和感無く綺麗に仕上がっている。特に、横浜・みなとみらい21の合成シーンは素晴らしいモノである。
ホントに、見ていて感動する。
さて、一方の内容面の方だが、内容的には1964年の「モスラ対ゴジラ」のリメイク的な内容となっている。と言うか、焼き直し。
1961年の「モスラ」と64年の「モスラ対ゴジラ」を足して2で割り、現代風にアレンジしたようなカンジ。前作ほど新しさを感じることは出来ない。
だがしかし、新怪獣・バトラのキャラクターは素晴らしい。まさに「影のモスラ」と位置づけられているバトラだが、平和を愛する怪獣と言うモスラに対して、こちらは「破壊神」。完全に差別化が計られている。その差別化は映像面でも表現されており、時間を掛けてゆっくりと羽化するモスラに対して、バトラは数秒で成虫に変化するなど、しっかりと演出が考えられている。
また何かとゴジラシリーズではおろそかになり易い本編の方も、「失われた家族の絆」がテーマになっており、モスラ・バトラのキャラ付けと同一になっている。
そしてもう一つのテーマは「環境破壊」。失われた原生林などのシーンがこれでもかと挿入され、見ている者にいろいろ考えさせる。あくまで基本は娯楽映画だが、見終わった後何かを考えさせてくれる、ゴジラ映画の基本テーマを忠実に守っているのだ。
やっぱり大森一樹は脚本が上手い。
ただ、本来の主役であるハズのゴジラは今回では脇役となっており、あくまで主役はモスラとバトラ。少々引いた演技になっているが、モスラとバトラ2匹同時に相手として、強いゴジラが見られるのは特筆に値するだろう。
「ゴジラVSモスラ」
監督:大河原孝夫 脚本:大森一樹 特技監督:川北紘一
音楽監督:伊福部昭
藤戸拓也:別所哲也 手塚雅子:小林聡美 安東健二:村田雄浩
三枝未希:小高恵美 コスモス:今村恵子・大沢さやか
土橋竜三:小林昭二 深沢重樹:篠田三郎 南野局長:宝田明
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