「謎を解け!まさかのミステリー」にゴジラが登場するようだね。
そういえば、前にも「VSデストロイア」の時の“ゴジラの告別式”ネタでゴジラが登場したけど、何かつながりがあるのかなぁ?
そういえば、前にも「VSデストロイア」の時の“ゴジラの告別式”ネタでゴジラが登場したけど、何かつながりがあるのかなぁ?
ゴジラ2013年に復活?
2005年8月8日 ゴジラ2013年ごろにゴジラ復活?
初主演作が『ゴジラ』第1作という宝田明も「撮影用ゴジラに感慨深げ。左は富山省吾プロデューサー=東京・HMV渋谷
昨年、全28作のシリーズが終了した映画「ゴジラ」の復活が検討されていることが7日、明らかになった。東宝映画社長でシリーズのプロデューサーを務める富山省吾氏(53)が「新世代のスタッフで新しいゴジラの復活を待ちたい」と話した。
1989年「ゴジラ対ビオランテ」から製作を担当している富山氏はこの日、東京・HMV渋谷で最終作「ゴジラ ファイナルウォーズ」DVD発売記念イベントで、5作に出演している俳優・宝田明(71)とトークショーを行った。「ゴジラは最長ブランク9年で復活している。今度もそのくらいでよみがえる」と2013年ごろの“蘇生計画”を明かした。会場にはキャンペーンイベントとして初めて撮影に使用されたゴジラが来襲。300人のファンを本物の迫力で威嚇していた。
まぁ、プロデューサーの言うコトなんかアテになんかならんのだが。確か以前復活する前(つまり「ミレニアム」が製作される以前にも・・・
「デストロイア」を作った後、あと10年は作れないな、と思って、復活は2005年と言う言い方をしたこともあるんですが、今は2003年ぐらいに復活できるのではないかと思っています
・・・とか何とか言っときながら、復活したのは1999年。まぁ、ファンとしては当時飛ぶように喜んだのを覚えているが、今回もそんなトコだろう。確かに「ゴジラ FINAL WARS」は興行的に成功したとは言いがたいが、いくら何でも9年間も開くとは思えない。第一84年の復活の際には、総勢5年余の復活運動あっての「やっと」といったカンジの復活だったが、今回はいくら何でも一年ぐらい復活運動があったら復活するだろう。たぶん。
まぁ、早いトコ復活してくれれば本望なんだけどね。
あんまり「9」という数字にはこだわらないほうがいいんじゃない?
ゴジラは終わりじゃない?
2005年7月22日 ゴジラ
一週間ぐらい前に分かった話なんだが、うっかり扱い忘れていたので、今日はこのお話。
ファン諸氏なら恐らく最近耳にしたであろう。
「ゴジラ」シリーズの新たな作品が製作されるらしい。
とはいっても、直接東宝が作るわけではなく、5年前に設立された「先端映像研究所」が直接的な指揮をとるようだ。
そのタイトルは「ゴジラ 3D」。
従来の「ゴジラ」映画とは違い、全国的な規模で公開するのではなく、70mm 15p (通称アイマックス) を常設した映画館で公開するらしい。私みたいな素人には、これが一体どんなシロモノなのか、いまひとつピンと来ないんだが、要するにとてつもなく巨大なスクリーンのようだ(スペースワールドなどにあるらしい)。だがその認知度は低く、日本国内でも常設施設は16箇所にとどまるようだ。それで今回、アイマックスを世界的に普及させるために、この「ゴジラ 3D」の製作が検討されているようだ(実際に製作されるかどうかは微妙なトコらしい)。今あえて「世界的に」という形容詞を使ったが、もし製作されれば、海外での公開も見込まれているようだ。
もうしばらくゴジラは見れないと思っていたが、こんな形で早くもゴジラが復活(?)するとなる(かもしれない)ことは喜ばしいばかりである。
さて、ファンなら気になるその内容だが、監督にはあの「ゴジラ対ヘドラ」の坂野 義光が就任するという。何を隠そう、この「先端映像研究所」を旗揚げしたのは他ならぬ坂野監督らしく、このプロジェクトにも大変意欲的らしい。しかも映画の内容は何と「ゴジラ対ヘドラ」のリメイクらしい。
これは驚きである。個人的には「ゴジラ対ヘドラ」であんまり好きじゃないんだけど、作品的には恐らく「ゴジラ」映画でも最高傑作の部類に入るであろう(「ゴジラ対へドラ」に関しては過去の記事を参照)。その「ゴジラ対ヘドラ」が21世紀の世にまた日の目を見るというコトは素晴らしい快挙である。
ストーリーも旧作と同様にゴジラがヒーローとして描かれ、悪役怪獣と対決するらしい。ただ、ヘドラは「ヘドラ」という名称では登場せず、容姿は同じで、「デスラ」という名前で登場するというコトだ(ん?これはバトラの検討名称だったヤツだね)。しかも舞台はイグアスの滝を始めとする海外だというのだからさらに驚きだ。
そんなこんなで早期の「ゴジラ復活」が叶うかもである。
詳しくは→http://godzilla3d.com/index.htmlのサイトに詳しい。
ただこの作品、東宝は配給のみだということで、正式な「シリーズ29作目」ということにはならずに、番外編という形になるだろう。
何とか、製作にGOサインが出るといいのだが・・・。
もし決まれば来年の6月公開だという。
そうなることを切に願う。
ファン諸氏なら恐らく最近耳にしたであろう。
「ゴジラ」シリーズの新たな作品が製作されるらしい。
とはいっても、直接東宝が作るわけではなく、5年前に設立された「先端映像研究所」が直接的な指揮をとるようだ。
そのタイトルは「ゴジラ 3D」。
従来の「ゴジラ」映画とは違い、全国的な規模で公開するのではなく、70mm 15p (通称アイマックス) を常設した映画館で公開するらしい。私みたいな素人には、これが一体どんなシロモノなのか、いまひとつピンと来ないんだが、要するにとてつもなく巨大なスクリーンのようだ(スペースワールドなどにあるらしい)。だがその認知度は低く、日本国内でも常設施設は16箇所にとどまるようだ。それで今回、アイマックスを世界的に普及させるために、この「ゴジラ 3D」の製作が検討されているようだ(実際に製作されるかどうかは微妙なトコらしい)。今あえて「世界的に」という形容詞を使ったが、もし製作されれば、海外での公開も見込まれているようだ。
もうしばらくゴジラは見れないと思っていたが、こんな形で早くもゴジラが復活(?)するとなる(かもしれない)ことは喜ばしいばかりである。
さて、ファンなら気になるその内容だが、監督にはあの「ゴジラ対ヘドラ」の坂野 義光が就任するという。何を隠そう、この「先端映像研究所」を旗揚げしたのは他ならぬ坂野監督らしく、このプロジェクトにも大変意欲的らしい。しかも映画の内容は何と「ゴジラ対ヘドラ」のリメイクらしい。
これは驚きである。個人的には「ゴジラ対ヘドラ」であんまり好きじゃないんだけど、作品的には恐らく「ゴジラ」映画でも最高傑作の部類に入るであろう(「ゴジラ対へドラ」に関しては過去の記事を参照)。その「ゴジラ対ヘドラ」が21世紀の世にまた日の目を見るというコトは素晴らしい快挙である。
ストーリーも旧作と同様にゴジラがヒーローとして描かれ、悪役怪獣と対決するらしい。ただ、ヘドラは「ヘドラ」という名称では登場せず、容姿は同じで、「デスラ」という名前で登場するというコトだ(ん?これはバトラの検討名称だったヤツだね)。しかも舞台はイグアスの滝を始めとする海外だというのだからさらに驚きだ。
そんなこんなで早期の「ゴジラ復活」が叶うかもである。
詳しくは→http://godzilla3d.com/index.htmlのサイトに詳しい。
ただこの作品、東宝は配給のみだということで、正式な「シリーズ29作目」ということにはならずに、番外編という形になるだろう。
何とか、製作にGOサインが出るといいのだが・・・。
もし決まれば来年の6月公開だという。
そうなることを切に願う。
怪獣島の決戦 ゴジラの息子
2005年5月4日 ゴジラ
東宝特撮の話も今日で一応の終結。
ラストはやっぱり「ゴジラ」映画で締めよう。
「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」は1967年に公開された、「ゴジラ」シリーズ8作目。監督には前作に続いて福田純が起用され、キャストには久保明、高島忠夫、土屋嘉男、平田昭彦、佐原健二など東宝特撮の常連が顔を揃えた。
この作品は、ゴジラに息子が出来る、ということで当時かなり話題になった作品らしい。とはいっても、私自身は8年前に一回見たっきりだったなので、ストーリーはほとんど覚えていなかった。ゴジラの息子「ミニラ」といえば、最新作「ゴジラ FINAL WARS」でも重要な位置を占めていた人気怪獣だが、それ故に批判も多い。
「こいつがゴジラ映画の方向性を変えた」
「ゴジラの子供のクセにゴジラに似ていない」
「あまりにもマヌケ」
・・・などなど、昔からいろいろ言われてきた怪獣だったように記憶している。個人的に言わせて貰えば、ミニラはあまり好きではない。でも平成に登場したリトルゴジラは結構好きなので、「ゴジラに子供がいる(厳密に言えばリトルゴジラは子供じゃないんだけど)」という事実はすんなり受け入れていた。でも何となくその容姿が好きじゃないんだよな。よくミニラは、マンガ「おそ松くん」のチビ太に似ているなんて言われるが、ホントにその通りだもんな。でも、その愛らしい人間臭い仕草はなんとなく好きかな。
おっと、いきなりミニラの話から入ってしまったが、映画としての出来はなかなか良いものだと思う。本作は明らかにファミリー層を意識した作品だと思うが、こういう明るい怪獣映画は嫌いではない。寧ろ主役の久保明のコミカルなセリフや、伊福部昭とは対照的な軽快な佐藤勝の曲も相まって楽しく見れる。前作「ゴジラ エビラ モスラ 南海の大決闘」より都市破壊から遠ざかってしまったゴジラだが、たまには南の島でのびのびと暴れまわるゴジラも面白い。
とにかく、この映画は最初から最後まで明るく見れるのがイイと思う。特にゴジラとミニラが戯れるシーンはハッキリ言って笑える。具体的なシーンを挙げるとするならば、ミニラが眠っているゴジラの尻尾でなわとびをするシーンだとか。そして何と言ってもゴジラがミニラに熱線の吐き方を教えるシーンは、この作品の中でも傑作シーン。「ゴォー」と立派な熱線を吐くゴジラに対し、ミニラの熱線は何故かパイプの煙のようにリング状になってしまう。出来なくて駄々をこねるミニラに、ゴジラはその尻尾を踏んづけて無理やり熱線を吐かせる。
そんなゴジラとミニラの姿を見て、こんなセリフが被る。
「ゴジラの教育ママじゃない、教育パパか」
当時のタイムリーなセリフと共に爆笑出来るシーンだろう。
ってなカンジにゴジラとミニラのやりとりが微笑ましい作品なのだが、人間ドラマの方は結構重い。登場人物たちが島に来た理由が「食糧難を解決するため」といったモノだし、カマキラスが出現した原因は何を隠そう実験の失敗によるモノであり、東宝特撮の伝統を踏襲していると言えよう。
また、ゴジラとミニラのやりとりはとっても明るいが、敵怪獣であるカマキラスとクモンガの方は、「怪獣の恐怖」をしっかりと演出している。この二匹は、操演の素晴らしさもさることながら、実物大の足を製作したからか、登場人物のすぐそこまで怪獣が迫ってくる臨場感を醸し出すことに成功している。
その分、ゴジラ対カマキラスや、ゴジラ対クモンガのバトルシーンは時間が少なくて少々消化不良気味ではあるものの、クモンガの毒針攻撃でゴジラが初の外傷を負ったり、ゴジラが豪快にカマキラスを投げ飛ばしたりと見ごたえ充分。
その上、ラストシーンは思わずホロリとさせられ、その後に後味の良い明るいシーンが待っている。
(イイ意味で)ポテチ片手に見れば、こんなに楽しい作品はないと思うぞ。
「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」
製作:田中友幸 脚本:関沢新一・斯波一絵 音楽:佐藤勝
特技監督:有川貞昌 特技監修:円谷英二 監督:福田純
真城伍郎:久保明 サエコ:前田美波里
楠見博士:高島忠夫 藤崎:平田昭彦 古川:土屋嘉男
森尾:佐原健二
封切:1967年12月16日 観客動員数:309万人
ラストはやっぱり「ゴジラ」映画で締めよう。
来るべき食糧危機の解決のための「シャーベット計画」を実行するため、楠見博士を始めとする実験隊がゾルゲル島へと旅立った。だが謎の妨害電波により実験は失敗し、島は異常高温に包まれた。その影響で島に生息していたオオカマキリが怪獣・カマキラスへと変貌し、ゾルゲル島の地中からは巨大な卵が現れた。卵はカマキラスによって強引に割られ、中からは怪獣の子供が生まれた。そしてそんな中、島にゴジラが出現した。卵から生まれたのは、ゴジラの息子「ミニラ」だったのだ。カマキラスを倒したゴジラはミニラに教育パパさながらの特訓を始める。だが島の奥深くには、巨大クモ・クモンガが眠りについていた・・・。
「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」は1967年に公開された、「ゴジラ」シリーズ8作目。監督には前作に続いて福田純が起用され、キャストには久保明、高島忠夫、土屋嘉男、平田昭彦、佐原健二など東宝特撮の常連が顔を揃えた。
この作品は、ゴジラに息子が出来る、ということで当時かなり話題になった作品らしい。とはいっても、私自身は8年前に一回見たっきりだったなので、ストーリーはほとんど覚えていなかった。ゴジラの息子「ミニラ」といえば、最新作「ゴジラ FINAL WARS」でも重要な位置を占めていた人気怪獣だが、それ故に批判も多い。
「こいつがゴジラ映画の方向性を変えた」
「ゴジラの子供のクセにゴジラに似ていない」
「あまりにもマヌケ」
・・・などなど、昔からいろいろ言われてきた怪獣だったように記憶している。個人的に言わせて貰えば、ミニラはあまり好きではない。でも平成に登場したリトルゴジラは結構好きなので、「ゴジラに子供がいる(厳密に言えばリトルゴジラは子供じゃないんだけど)」という事実はすんなり受け入れていた。でも何となくその容姿が好きじゃないんだよな。よくミニラは、マンガ「おそ松くん」のチビ太に似ているなんて言われるが、ホントにその通りだもんな。でも、その愛らしい人間臭い仕草はなんとなく好きかな。
おっと、いきなりミニラの話から入ってしまったが、映画としての出来はなかなか良いものだと思う。本作は明らかにファミリー層を意識した作品だと思うが、こういう明るい怪獣映画は嫌いではない。寧ろ主役の久保明のコミカルなセリフや、伊福部昭とは対照的な軽快な佐藤勝の曲も相まって楽しく見れる。前作「ゴジラ エビラ モスラ 南海の大決闘」より都市破壊から遠ざかってしまったゴジラだが、たまには南の島でのびのびと暴れまわるゴジラも面白い。
とにかく、この映画は最初から最後まで明るく見れるのがイイと思う。特にゴジラとミニラが戯れるシーンはハッキリ言って笑える。具体的なシーンを挙げるとするならば、ミニラが眠っているゴジラの尻尾でなわとびをするシーンだとか。そして何と言ってもゴジラがミニラに熱線の吐き方を教えるシーンは、この作品の中でも傑作シーン。「ゴォー」と立派な熱線を吐くゴジラに対し、ミニラの熱線は何故かパイプの煙のようにリング状になってしまう。出来なくて駄々をこねるミニラに、ゴジラはその尻尾を踏んづけて無理やり熱線を吐かせる。
そんなゴジラとミニラの姿を見て、こんなセリフが被る。
「ゴジラの教育ママじゃない、教育パパか」
当時のタイムリーなセリフと共に爆笑出来るシーンだろう。
ってなカンジにゴジラとミニラのやりとりが微笑ましい作品なのだが、人間ドラマの方は結構重い。登場人物たちが島に来た理由が「食糧難を解決するため」といったモノだし、カマキラスが出現した原因は何を隠そう実験の失敗によるモノであり、東宝特撮の伝統を踏襲していると言えよう。
また、ゴジラとミニラのやりとりはとっても明るいが、敵怪獣であるカマキラスとクモンガの方は、「怪獣の恐怖」をしっかりと演出している。この二匹は、操演の素晴らしさもさることながら、実物大の足を製作したからか、登場人物のすぐそこまで怪獣が迫ってくる臨場感を醸し出すことに成功している。
その分、ゴジラ対カマキラスや、ゴジラ対クモンガのバトルシーンは時間が少なくて少々消化不良気味ではあるものの、クモンガの毒針攻撃でゴジラが初の外傷を負ったり、ゴジラが豪快にカマキラスを投げ飛ばしたりと見ごたえ充分。
その上、ラストシーンは思わずホロリとさせられ、その後に後味の良い明るいシーンが待っている。
(イイ意味で)ポテチ片手に見れば、こんなに楽しい作品はないと思うぞ。
「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」
製作:田中友幸 脚本:関沢新一・斯波一絵 音楽:佐藤勝
特技監督:有川貞昌 特技監修:円谷英二 監督:福田純
真城伍郎:久保明 サエコ:前田美波里
楠見博士:高島忠夫 藤崎:平田昭彦 古川:土屋嘉男
森尾:佐原健二
封切:1967年12月16日 観客動員数:309万人
ゴジラ1985〈海外版〉
2005年2月13日 ゴジラ
実は私、今は5連休中なんだよね(^^;
いやいや、テストが近いからホントは勉強しなきゃなんないんだけど、某レンタルショップからいろいろソフトを借りてきちゃったので、ここ数日はそれをずっと見てるんだよなぁ。。。
そういうワケで、今日のお話はこの前借りてきた、映画「ゴジラ1985」。
この作品は、1984年に公開された、映画「ゴジラ」を海外で公開する際に追加・編集した海外版である。
監督にR.J.カイザーを迎え、キャストには第1作の海外版「怪獣王ゴジラ」に出演したレイモンド・バーを出演させるなど、「海外版」の続編と言う形の作品に仕上がっている。
この「ゴジラ1985」は、主にオリジナルでは描ききれなかったアメリカの対応を補足したといえる作品で、米・国防総省(ペンダゴン)のシーンが登場したり、ソ連の態度がオリジナルと少々異なったりと、完全に「アメリカ向け」の作品に変わってしまった。
その「ゴジラ1985」を今回見てみたんだが、ハッキリ言ってメチャメチャ。
正直「どうしてこうなる?」と首を傾げっぱなし。オリジナルを知ってると、どうしても失笑の連続になってしまう。今回は、そんな滅茶苦茶な「ゴジラ1985」と、オリジナルの「ゴジラ」との違いについて話していこう。
まずね、編集がハチャメチャ。オリジナルでは、第5八幡丸の遭難シーンの後に、主人公である牧五郎(田中健)が遭難した奥村宏(宅間伸)を発見するというくだりなんだが、海外版ではこの間にマーチン(レイモンド・バー)が登場する。と、まぁここまではオリジナルと大きな差異は無いんだが、この海外版とやらは、牧が奥村を発見したシーンの直後に首相官邸のシーンに飛び、ゴジラの存在がまだ明らかになっていないのに三田村首相(小林桂樹)がゴジラの存在を語るというワケの分からない展開になっている。その唐突な展開にのけぞっているヒマも無く、今度はシーンが一気に牧の編集室に飛び、さらに拍子抜け。
実はオリジナルではここまで細かなやりとりが結構ある。例えば、生きていた奥村が恩師である林田信(夏木陽介)に第2警察病院で会い、林田が奥村と内閣のメンバーにゴジラの存在を予感させるシーン、また牧の勤め先である新聞社「東都日報」の大島通信局のシーンなどがばっさりカット。
あ、そういえばオリジナルでは宅間伸の役柄は、奥村宏だったのだが、海外版では何故か奥村健になっていた。
しかし、こんなトコで驚いている場合ではない。
この作品では、ゴジラがソ連原潜を襲った後に、米・国防総省のシーンが登場し、30年前のゴジラ目撃者のマーチンが相談役として招聘される、というくだりになる。と、まぁ文章で書いてるだけならイイんだが、追撮シーンが安っぽいのなんのって。「ペンダゴンの内部ってあんなに狭いのかい?」と言いたくなくても言ってしまうし、せっかく出てきたマーチンも「ゴジラの上陸には何か目的がある」と伏線っぽいことを言っておきながら、後で何の説明もなし。
その後のオリジナルの展開は政府がゴジラの存在を公表し、ゴジラが井浜原発を襲撃。米ソ特使が「東京で戦術核兵器を使わせて欲しい」と日本の三田村首相と会談する、という風になっていくのだが、「1985」では原発と会談シーンの順序が逆になり、米ソとの会談シーンも大幅に短くなっている。例えば、オリジナルでは会議が2回に分けて行われるのに対し、海外版では1回のみ。しかも三田村首相は非核三原則を理由にカンタンに退ける、という展開になっている。コレに対しオリジナルは三田村首相が非核三原則を理由にしても、米ソはそれに反発し、三田村首相がそれを「米ソのエゴ」だと主張、そして米ソの最高責任者と電話会談し、「もしあなたがたの国、アメリカとロシアにゴジラが現れたら、首都ワシントンやモスクワでためらわずに核を使える勇気がありますか?」などといったとても印象的な台詞があったのだが、その辺りはまたばっさりカット。
これはやっぱり、アメリカが悪役っぽくなってるから、なのかね?
と、ここまで見てきてもかなり滅茶苦茶なのだが、最大の違いはロシアの特使カシリン大佐の役割である。オリジナルではゴジラの所為で誤って発射された核弾頭を「何としても止めなければ」と必死だったカシリンだが、海外版では「何としても発射してやる」になっている(^^;
恐らく、当時の米ソの冷戦を反映したシーンだからこそなのだろうが、正直「ここまでやるか」な気もしない。ただ、ロシアのミサイルをアメリカが迎撃ミサイルで破壊するくだりは、この海外版の方が自然に感じられるかもしれない。また、ミサイル命中後にペンダゴンのシーンが挿入されるなど、このシーンに限っては改ざんは成功していると言えよう。
最後に特撮シーンに関して。
特撮シーンは大きな改ざんは無く、新撮シーンも無い。ただ細かい編集がオリジナルと異なっており、新宿においての細かい描写が東京湾〜新宿のシーンに挿入されており、オリジナルよりこのシークエンスが長くなっている。だが、この編集にはツメの甘さが垣間見えており、まだ晴海ふ頭にいるハズのゴジラがイキナリ新宿にいるように見えたりとまたまた失笑してしまう。
いかがだっただろうか。
正直、ここまでハチャメチャだとは思わなかった。しかもラストに至ってはこんなナレーションがかかる。
自然は人間の卑小さを思い出させてくれる。
自然の猛威ゴジラは地の底に消えた
二度と現れることはないだろう
はい?(^^;
じゃぁ、私が今まで見てきた「ビオランテ」以降の物語は幻だったのかね?
そんなこんなで、とにかく滅茶苦茶な映画。
これだったら、オリジナルをそのまま上映した方が絶対良かったと思う。
「ゴジラ1985」
製作:田中友幸 脚本:永原秀一
音楽:小六禮次郎 特技監督:中野昭慶 監督:橋本幸治
<追加スタッフ>
製作:アンソニー・ランデル 脚本:リサ・トメイ
追加音楽:クリス・ヤング 監督:R.J.カイザー
三田村首相:小林桂樹 牧吾郎:田中健 奥村尚子:沢口靖子
奥村宏(健):宅間伸 林田信:夏木陽介 浮浪者:武田鉄矢
<追加キャスト>
スティーブ・マーチン:レイモンド・バー
グッドホー:ウォーレン・J・カメリン
マクドナウ:トラビス・ソード
いやいや、テストが近いからホントは勉強しなきゃなんないんだけど、某レンタルショップからいろいろソフトを借りてきちゃったので、ここ数日はそれをずっと見てるんだよなぁ。。。
そういうワケで、今日のお話はこの前借りてきた、映画「ゴジラ1985」。
伊豆諸島・大黒島の大噴火から3ヵ月後。付近の海で漁船・第5八幡丸が嵐により遭難した。その中で唯一生き残った船員は、嵐の中で巨大生物の影を見たと言う。その生物は紛れも無く、復活したゴジラだった。だが日本政府はパニックを恐れ、この事実を隠ぺいする。その後ゴジラはソ連原潜を襲い、静岡県の原発を急襲。米ソの関係が緊張する中、日本政府はゴジラの存在を公表する。それに伴い、米・国防総省は30年前のゴジラ襲撃の際に、唯一生き残ったアメリカ人であるスティーブ・マーチンを呼び寄せる。マーチンは、ゴジラの存在を理解することが大切だと主張し、全米に警告を放つ。そして遂にゴジラが東京に上陸し。破壊の限りを尽くす。政府は首都防衛移動要塞・「スーパーX」を出撃させ、ゴジラを迎え撃つが・・・。
この作品は、1984年に公開された、映画「ゴジラ」を海外で公開する際に追加・編集した海外版である。
監督にR.J.カイザーを迎え、キャストには第1作の海外版「怪獣王ゴジラ」に出演したレイモンド・バーを出演させるなど、「海外版」の続編と言う形の作品に仕上がっている。
この「ゴジラ1985」は、主にオリジナルでは描ききれなかったアメリカの対応を補足したといえる作品で、米・国防総省(ペンダゴン)のシーンが登場したり、ソ連の態度がオリジナルと少々異なったりと、完全に「アメリカ向け」の作品に変わってしまった。
その「ゴジラ1985」を今回見てみたんだが、ハッキリ言ってメチャメチャ。
正直「どうしてこうなる?」と首を傾げっぱなし。オリジナルを知ってると、どうしても失笑の連続になってしまう。今回は、そんな滅茶苦茶な「ゴジラ1985」と、オリジナルの「ゴジラ」との違いについて話していこう。
まずね、編集がハチャメチャ。オリジナルでは、第5八幡丸の遭難シーンの後に、主人公である牧五郎(田中健)が遭難した奥村宏(宅間伸)を発見するというくだりなんだが、海外版ではこの間にマーチン(レイモンド・バー)が登場する。と、まぁここまではオリジナルと大きな差異は無いんだが、この海外版とやらは、牧が奥村を発見したシーンの直後に首相官邸のシーンに飛び、ゴジラの存在がまだ明らかになっていないのに三田村首相(小林桂樹)がゴジラの存在を語るというワケの分からない展開になっている。その唐突な展開にのけぞっているヒマも無く、今度はシーンが一気に牧の編集室に飛び、さらに拍子抜け。
実はオリジナルではここまで細かなやりとりが結構ある。例えば、生きていた奥村が恩師である林田信(夏木陽介)に第2警察病院で会い、林田が奥村と内閣のメンバーにゴジラの存在を予感させるシーン、また牧の勤め先である新聞社「東都日報」の大島通信局のシーンなどがばっさりカット。
あ、そういえばオリジナルでは宅間伸の役柄は、奥村宏だったのだが、海外版では何故か奥村健になっていた。
しかし、こんなトコで驚いている場合ではない。
この作品では、ゴジラがソ連原潜を襲った後に、米・国防総省のシーンが登場し、30年前のゴジラ目撃者のマーチンが相談役として招聘される、というくだりになる。と、まぁ文章で書いてるだけならイイんだが、追撮シーンが安っぽいのなんのって。「ペンダゴンの内部ってあんなに狭いのかい?」と言いたくなくても言ってしまうし、せっかく出てきたマーチンも「ゴジラの上陸には何か目的がある」と伏線っぽいことを言っておきながら、後で何の説明もなし。
その後のオリジナルの展開は政府がゴジラの存在を公表し、ゴジラが井浜原発を襲撃。米ソ特使が「東京で戦術核兵器を使わせて欲しい」と日本の三田村首相と会談する、という風になっていくのだが、「1985」では原発と会談シーンの順序が逆になり、米ソとの会談シーンも大幅に短くなっている。例えば、オリジナルでは会議が2回に分けて行われるのに対し、海外版では1回のみ。しかも三田村首相は非核三原則を理由にカンタンに退ける、という展開になっている。コレに対しオリジナルは三田村首相が非核三原則を理由にしても、米ソはそれに反発し、三田村首相がそれを「米ソのエゴ」だと主張、そして米ソの最高責任者と電話会談し、「もしあなたがたの国、アメリカとロシアにゴジラが現れたら、首都ワシントンやモスクワでためらわずに核を使える勇気がありますか?」などといったとても印象的な台詞があったのだが、その辺りはまたばっさりカット。
これはやっぱり、アメリカが悪役っぽくなってるから、なのかね?
と、ここまで見てきてもかなり滅茶苦茶なのだが、最大の違いはロシアの特使カシリン大佐の役割である。オリジナルではゴジラの所為で誤って発射された核弾頭を「何としても止めなければ」と必死だったカシリンだが、海外版では「何としても発射してやる」になっている(^^;
恐らく、当時の米ソの冷戦を反映したシーンだからこそなのだろうが、正直「ここまでやるか」な気もしない。ただ、ロシアのミサイルをアメリカが迎撃ミサイルで破壊するくだりは、この海外版の方が自然に感じられるかもしれない。また、ミサイル命中後にペンダゴンのシーンが挿入されるなど、このシーンに限っては改ざんは成功していると言えよう。
最後に特撮シーンに関して。
特撮シーンは大きな改ざんは無く、新撮シーンも無い。ただ細かい編集がオリジナルと異なっており、新宿においての細かい描写が東京湾〜新宿のシーンに挿入されており、オリジナルよりこのシークエンスが長くなっている。だが、この編集にはツメの甘さが垣間見えており、まだ晴海ふ頭にいるハズのゴジラがイキナリ新宿にいるように見えたりとまたまた失笑してしまう。
いかがだっただろうか。
正直、ここまでハチャメチャだとは思わなかった。しかもラストに至ってはこんなナレーションがかかる。
自然は人間の卑小さを思い出させてくれる。
自然の猛威ゴジラは地の底に消えた
二度と現れることはないだろう
はい?(^^;
じゃぁ、私が今まで見てきた「ビオランテ」以降の物語は幻だったのかね?
そんなこんなで、とにかく滅茶苦茶な映画。
これだったら、オリジナルをそのまま上映した方が絶対良かったと思う。
「ゴジラ1985」
製作:田中友幸 脚本:永原秀一
音楽:小六禮次郎 特技監督:中野昭慶 監督:橋本幸治
<追加スタッフ>
製作:アンソニー・ランデル 脚本:リサ・トメイ
追加音楽:クリス・ヤング 監督:R.J.カイザー
三田村首相:小林桂樹 牧吾郎:田中健 奥村尚子:沢口靖子
奥村宏(健):宅間伸 林田信:夏木陽介 浮浪者:武田鉄矢
<追加キャスト>
スティーブ・マーチン:レイモンド・バー
グッドホー:ウォーレン・J・カメリン
マクドナウ:トラビス・ソード
先日、映画「ゴジラ FINAL WARS」の興行成績が「日経エンタテイメント」誌上にて発表された。
それによると、本作「FINAL WARS」は興行収入12億、観客動員数100万人という結果に終わったらしい。
昨年正月に公開された前作「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」の成績が興収12億、動員110万人だったから、前作とほぼ同程度の成績であったといえる。ただ昨年は「とっとこハム太郎」との併映だったため、パーセンテージ的には前作より成績は良かったことになる。
とはいえ、当初観客動員1億人突破のために掲げていた目標である175万人には届かず、残念ながら有終の美を飾ることはならなかった。また前作の制作費が10億円弱だったのに対し、今回の制作費は20億円。つまり東宝にとっては倍の赤字になってしまったようである。まぁ、東宝は海外上映によって儲けるつもりのようだから、今回の興行成績に関してはあまり重く受けてとめてはいないんだろうな。
では、何故このような成績に終わってしまったのだろう?
そこのところを、ちょっと考えてみようと思う。
参考までに、99年以降に製作された所謂「新世紀ゴジラシリーズ」の興行収入と観客動員数を見てみよう。
・「ゴジラ2000 ミレニアム」
封切:1999年12月11日 観客動員数:200万人 興収:16.5億円
日本映画興行収入第6位
・「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」
封切:2000年12月16日 観客動員数:135万人 興収:12億円
日本映画興行収入第12位
・「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」
封切:2001年12月15日 観客動員数:240万人 興収:27億円
日本映画興行収入第3位
・「ゴジラ×メカゴジラ」
封切:2002年12月14日 観客動員数:170万人 興収:19億円
日本映画興行収入第8位
・「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」
封切:2003年12月13日 観客動員数:110万人 興収:12億円
・「ゴジラ FINAL WARS」
封切:2004年12月4日 観客動員数:100万人 興収:12億円
これを見てみると、以外にも作品の評価と観客動員数は比例していないことがわかる。
例えば、作品的な評価はあまり芳しくない「ゴジラ2000」の観客動員数は200万人とまずまずの結果を出している。だが評判の良かった「メガギラス」は135万人と低下し、翌年の「大怪獣総攻撃」(以下GMK)では「ハム太郎」との同時上映によって数字を回復するが、それ以降右肩下がりの成績となってしまっている。
これら「新世紀ゴジラ」シリーズの作品評価は、決して低くなかったのに、何故数字は下がり続けてしまったのだろう?
まず最初に考えられる原因は「宣伝不足」であろう。99年の「ミレニアム」の時には、各局でTVスポットが打たれ、劇場予告編も早いうちから上映されていた。また関連グッズも続々と発売され、TVの特別番組も放送された。「ミレニアム」の興行収入が作品評価に対してまずまずなのは、このような宣伝効果によるものだろう。また「GMK」ではゴジラが雑誌の表紙を飾ったり、「×メカゴジラ」では「釈由美子主演!」と大々的に宣伝したので数字的にはまずまずの結果に落ち着いている。
しかし「メガギラス」「SOS」「GFW」の3作に関してはTVスポットがあまり放送されず、宣伝キャンペーンも疎かだった気がする。特に「SOS」はTV東京の一部でしか宣伝しないなんていう「やる気の無い」行為が見られた。これでは動員に結びつかないのもムリは無い。これは「GFW」とて同様である。
二つ目の原因は「同時上映の思わぬ誤算」だろうか。
2001年の「GMK」から2003年の「SOS」まで、ゴジラ映画は「とっとこハム太郎」と同時上映されていた。このことは各メディアで大々的に報道されてたので、ご存知の方も多いと思う。その結果、「ゴジラ」映画の数字は回復。確かに「ハム太郎」はゴジラの動員を助けた。
とはいえ、「ゴジラ」が主に小学生から大人までを対象とした作品なのに対し、「ハム太郎」は幼稚園から小学校低学年を対象とした作品であり、この二つの対象年齢は実はかぶらないのだ。その所為か大人は「ハム太郎があるから」という理由で映画館に来なくなり、同じく小さな子供たちも「ゴジラは怖い」という理由で映画館に来なくなった。このミスマッチなカップリングが、結果的には数字の伸び悩みに繋がってしまったのではないだろうか。
そして最後の理由は悲しいかな「キャラクターとしての衰退」になってしまうようだ。
「ゴジラ」映画が平均観客動員数300万人を超えていた90年代前半は、キャラクターとして「ゴジラ」が独占状態を続けていた。当時はジブリも今ほど注目されていなかったし、数字的には成功していたのは「ドラえもん」ぐらいだった。
ところが「ポケモン」が登場した辺りから状況は一変し、現在は様々なキャラクターが縦横無尽にメディアを飛び回る結果となり、事実上「ゴジラ」の独占状態は終わってしまった。
ただこの状態は「特撮界の衰退」を意味するモノではないとは思う。何故かと言えば、現在は「ゴジラ」以外にも「ウルトラマン」「仮面ライダー」を始めとする特撮モノが数多く存在し、「特撮といえばゴジラだけ」という状態になっておらず、特撮の人気が数々のキャラに分散してしまったのではないか、と思うのだ。
今回の「GFW」の成績はその辺りが影響しているのではないだろうか(まぁ、今回に限って言えば「ハウル」にかなり食われてしまったようだがね^^;)。
と、まぁ最後の最後に満足の行く結果が出せなかったようだけど、何度もこういう経験をしている「ゴジラ」映画だから、数年間間を開ければまた「ゴジラ」が求められる日が来るだろう。
実際、75年の「メカゴジラの逆襲」で97万人まで下がった観客動員数が、17年後の92年に420万人にまで回復(「ゴジラVSモスラ」)してるんだから、可能性が無いわけはない。
だって、歴史は繰り返すハズだから。。。
それによると、本作「FINAL WARS」は興行収入12億、観客動員数100万人という結果に終わったらしい。
昨年正月に公開された前作「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」の成績が興収12億、動員110万人だったから、前作とほぼ同程度の成績であったといえる。ただ昨年は「とっとこハム太郎」との併映だったため、パーセンテージ的には前作より成績は良かったことになる。
とはいえ、当初観客動員1億人突破のために掲げていた目標である175万人には届かず、残念ながら有終の美を飾ることはならなかった。また前作の制作費が10億円弱だったのに対し、今回の制作費は20億円。つまり東宝にとっては倍の赤字になってしまったようである。まぁ、東宝は海外上映によって儲けるつもりのようだから、今回の興行成績に関してはあまり重く受けてとめてはいないんだろうな。
では、何故このような成績に終わってしまったのだろう?
そこのところを、ちょっと考えてみようと思う。
参考までに、99年以降に製作された所謂「新世紀ゴジラシリーズ」の興行収入と観客動員数を見てみよう。
・「ゴジラ2000 ミレニアム」
封切:1999年12月11日 観客動員数:200万人 興収:16.5億円
日本映画興行収入第6位
・「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」
封切:2000年12月16日 観客動員数:135万人 興収:12億円
日本映画興行収入第12位
・「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」
封切:2001年12月15日 観客動員数:240万人 興収:27億円
日本映画興行収入第3位
・「ゴジラ×メカゴジラ」
封切:2002年12月14日 観客動員数:170万人 興収:19億円
日本映画興行収入第8位
・「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」
封切:2003年12月13日 観客動員数:110万人 興収:12億円
・「ゴジラ FINAL WARS」
封切:2004年12月4日 観客動員数:100万人 興収:12億円
これを見てみると、以外にも作品の評価と観客動員数は比例していないことがわかる。
例えば、作品的な評価はあまり芳しくない「ゴジラ2000」の観客動員数は200万人とまずまずの結果を出している。だが評判の良かった「メガギラス」は135万人と低下し、翌年の「大怪獣総攻撃」(以下GMK)では「ハム太郎」との同時上映によって数字を回復するが、それ以降右肩下がりの成績となってしまっている。
これら「新世紀ゴジラ」シリーズの作品評価は、決して低くなかったのに、何故数字は下がり続けてしまったのだろう?
まず最初に考えられる原因は「宣伝不足」であろう。99年の「ミレニアム」の時には、各局でTVスポットが打たれ、劇場予告編も早いうちから上映されていた。また関連グッズも続々と発売され、TVの特別番組も放送された。「ミレニアム」の興行収入が作品評価に対してまずまずなのは、このような宣伝効果によるものだろう。また「GMK」ではゴジラが雑誌の表紙を飾ったり、「×メカゴジラ」では「釈由美子主演!」と大々的に宣伝したので数字的にはまずまずの結果に落ち着いている。
しかし「メガギラス」「SOS」「GFW」の3作に関してはTVスポットがあまり放送されず、宣伝キャンペーンも疎かだった気がする。特に「SOS」はTV東京の一部でしか宣伝しないなんていう「やる気の無い」行為が見られた。これでは動員に結びつかないのもムリは無い。これは「GFW」とて同様である。
二つ目の原因は「同時上映の思わぬ誤算」だろうか。
2001年の「GMK」から2003年の「SOS」まで、ゴジラ映画は「とっとこハム太郎」と同時上映されていた。このことは各メディアで大々的に報道されてたので、ご存知の方も多いと思う。その結果、「ゴジラ」映画の数字は回復。確かに「ハム太郎」はゴジラの動員を助けた。
とはいえ、「ゴジラ」が主に小学生から大人までを対象とした作品なのに対し、「ハム太郎」は幼稚園から小学校低学年を対象とした作品であり、この二つの対象年齢は実はかぶらないのだ。その所為か大人は「ハム太郎があるから」という理由で映画館に来なくなり、同じく小さな子供たちも「ゴジラは怖い」という理由で映画館に来なくなった。このミスマッチなカップリングが、結果的には数字の伸び悩みに繋がってしまったのではないだろうか。
そして最後の理由は悲しいかな「キャラクターとしての衰退」になってしまうようだ。
「ゴジラ」映画が平均観客動員数300万人を超えていた90年代前半は、キャラクターとして「ゴジラ」が独占状態を続けていた。当時はジブリも今ほど注目されていなかったし、数字的には成功していたのは「ドラえもん」ぐらいだった。
ところが「ポケモン」が登場した辺りから状況は一変し、現在は様々なキャラクターが縦横無尽にメディアを飛び回る結果となり、事実上「ゴジラ」の独占状態は終わってしまった。
ただこの状態は「特撮界の衰退」を意味するモノではないとは思う。何故かと言えば、現在は「ゴジラ」以外にも「ウルトラマン」「仮面ライダー」を始めとする特撮モノが数多く存在し、「特撮といえばゴジラだけ」という状態になっておらず、特撮の人気が数々のキャラに分散してしまったのではないか、と思うのだ。
今回の「GFW」の成績はその辺りが影響しているのではないだろうか(まぁ、今回に限って言えば「ハウル」にかなり食われてしまったようだがね^^;)。
と、まぁ最後の最後に満足の行く結果が出せなかったようだけど、何度もこういう経験をしている「ゴジラ」映画だから、数年間間を開ければまた「ゴジラ」が求められる日が来るだろう。
実際、75年の「メカゴジラの逆襲」で97万人まで下がった観客動員数が、17年後の92年に420万人にまで回復(「ゴジラVSモスラ」)してるんだから、可能性が無いわけはない。
だって、歴史は繰り返すハズだから。。。
ゴジラ×メガギラス G消滅作戦
2005年1月22日 ゴジラ
休みを利用して見た久々の「旧作ゴジラ映画」。
ホントは月曜日に小テストがあるらしいから、そっちの勉強をしなきゃなんないんだけど、やる気が起きない時はやったって仕方ないんだもの。気を紛らわすために久々にこの「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」を見てみたのさ。
まずは説明。
この「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」は2000年に公開された「ゴジラ」シリーズ24作目。監督に「自称ナンバー1ゴジラファン」を自認する手塚昌明を迎え、「明るく楽しいゴジラ映画」を目指して製作された作品。また音楽に「ショムニ」「ごくせん」の大島ミチルを登板。新たなゴジラ映画の可能性を模索している。
出演者にはNHKの連ドラ「あぐり」の田中美里や現在「カミングダウト」や「ごくせん」(第2シリーズ)に出演している谷原章介などを揃えるなど、なかなかのメンバー。
さて。それじゃぁ久々の感想をいろいろと言っていくと・・・。
私の感想を単刀直入に述べると、素直に面白かったかな、という印象かな。前作「ゴジラ2000 ミレニアム」が全体的にダークな作風だったのに対して、今作は極めて明るい雰囲気で見た後に爽快感が残るのが何かイイ。まぁ、実際のところは明るいながらも、シリアスな映画ではあるんだけど。
この作品最大の魅力は、丁寧に描かれた人間ドラマだと思う。もうこれは何度も言ってきたが、ゴジラ映画はどうしても人間ドラマがおろそかになりがちなんだけど、この作品はゴジラにの復讐劇として全体が構成されているので、わかりやすく物語に入っていけた。また「ゴジラ」映画として始めて女性を主人公にした為か、新鮮さが漂っているのが良い。
ただ、劇中で淳少年(鈴木博之)が発する「女の人なのに、どうしてゴジラと戦っているの?」という台詞は公開当時から疑問であった。あんまり過剰に反応するのもどうかとは思うが、まだまだ男女平等への壁は大きいんだな、とも感じてしまったんだよな。でも物語の中で頑張る女性や、男性より少し高いポジションにいる女性を描くことによって、寧ろこの台詞は好意的に受け取ることも出来るかもしれない。
さて、ということでこの作品は人間ドラマが素晴らしいワケだけど、特撮的な面でも見所多し。まさに「空想科学映画」という名が相応しいこの作品には、様々な超兵器が登場する。その中でも目玉といえるのが、ゴジラを吸収・消滅させる兵器「ディメンション・タイド」である。このディメンション・タイドは人工的にブラックホールを形成し、ゴジラをその中に消滅させる破天荒な兵器である。まぁ、科学的には証明できないんだけど、こういう奇想天外な設定を推し進める手塚監督の手腕は見事だと思う。確かにいろいろ難を言えばキリがないんだけど(静止軌道の衛星が垂直に落ちるわけないとか^^;)、そういう科学的矛盾が破綻しない程度に物語に絡むので、物語においてはプラスに働いているのだから、それはそれで良いのではないんじゃないかな?
そして、この作品のもう一つの見せ場はやはり「激しい怪獣バトル」にある。正直前作のバトルは単調すぎて動きが無かったんだけど、今回は着ぐるみどうしの激しい肉弾戦を展開してくれた。しかも、そのバトルがいつもとは一風違うコミカルな感じで面白い。例えば、今までのゴジラでは考えられなかった必殺技ジャンピング・ボディプレスやミレニアムゴジラの背びれを利用したカッター攻撃など、バラエティに富んでいる。一方の敵怪獣メガギラスも、あえて擬人化して表情を作ることによって自然と怪獣バトルにのめり込んでいける。
とは言っても、これもまたいろいろと難を言えばキリは無いんだが。まず、ミニチュアセットがあまりにもミニチュア然としてて興醒めする。特にお台場のセットの出来はひどいもんだ。その他にも照明のあて具合の所為なのか、着ぐるみ丸出しのカットがあったりして、ちょっと・・・な部分もある。
でもね、奇岩島でゴジラに群がる大量のメガニューラだとか、ディメンション・タイドの発射シーンだとか、上手く作られた白黒ゴジラのリメイクだとか、最新CG技術の発達によってそれらのつたなさをカバーしているのはさすが。カバーと言う意味では、音楽を担当した大島ミチルの力もまた大きいだろう。
ってなことでこの作品、どちらかといえば、「傑作」の部類に入ることは間違いないだろう。
「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」
製作:富山省吾 脚本:柏原寛司・三村渉 音楽:大島ミチル
ゴジラテーマ曲:伊福部昭 特殊技術:鈴木健二 監督:手塚昌明
辻森桐子:田中美里 工藤元:谷原章介
新倉誠:勝村政信 美馬和男:池内万作 早坂淳:鈴木博之
細野精一:山口馬木也 奥村知治:山下徹夫 宮川卓也:永島敏行
早坂薫:かとうかずこ 山口剛:中村嘉葎雄 水道局職員:極楽とんぼ
杉浦基彦:伊武雅刀 吉沢佳乃:星由里子
封切:2000年12月16日 観客動員数:135万人
ホントは月曜日に小テストがあるらしいから、そっちの勉強をしなきゃなんないんだけど、やる気が起きない時はやったって仕方ないんだもの。気を紛らわすために久々にこの「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」を見てみたのさ。
54年、66年、96年と三度ゴジラの襲撃を受けていた日本政府は、ゴジラ殲滅の為に防衛庁内に「特別G対策本部」を結成し、自衛隊員の精鋭を結集させ対ゴジラ特殊部隊「Gグラスパー」を結成した。その隊長である辻森桐子(田中美里)は、上官・宮川(永島敏行)を96年の大阪戦で失い、ゴジラへの復讐に燃えていた。
G対策本部が進めているゴジラ消滅作戦とは、プラズマエネルギーを利用したマイクロブラックホール砲「ディメンション・タイド」を使用して、ゴジラを別次元へ送り込むというものだった。だが実験の影響で時空が歪み、古代の巨大トンボ・メガニューラが現代に迷い込み、渋谷を水没させる。さらにメガニューラは太平洋上の奇岩島に上陸していたゴジラを襲いエネルギーを吸収、そのエネルギーを巨大なヤゴへと注入し、群のリーダーである「メガギラス」を誕生させる。
覚醒したメガギラスは東京に上陸したゴジラに襲い掛かる。
果たしてゴジラとメガギラスによる「地球最大の死闘」の行方は?
そしてG消滅作戦の行方は?
逃げるな、戦え。。。人類の英知を決した史上最大の作戦が今、始動する!
まずは説明。
この「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」は2000年に公開された「ゴジラ」シリーズ24作目。監督に「自称ナンバー1ゴジラファン」を自認する手塚昌明を迎え、「明るく楽しいゴジラ映画」を目指して製作された作品。また音楽に「ショムニ」「ごくせん」の大島ミチルを登板。新たなゴジラ映画の可能性を模索している。
出演者にはNHKの連ドラ「あぐり」の田中美里や現在「カミングダウト」や「ごくせん」(第2シリーズ)に出演している谷原章介などを揃えるなど、なかなかのメンバー。
さて。それじゃぁ久々の感想をいろいろと言っていくと・・・。
私の感想を単刀直入に述べると、素直に面白かったかな、という印象かな。前作「ゴジラ2000 ミレニアム」が全体的にダークな作風だったのに対して、今作は極めて明るい雰囲気で見た後に爽快感が残るのが何かイイ。まぁ、実際のところは明るいながらも、シリアスな映画ではあるんだけど。
この作品最大の魅力は、丁寧に描かれた人間ドラマだと思う。もうこれは何度も言ってきたが、ゴジラ映画はどうしても人間ドラマがおろそかになりがちなんだけど、この作品はゴジラにの復讐劇として全体が構成されているので、わかりやすく物語に入っていけた。また「ゴジラ」映画として始めて女性を主人公にした為か、新鮮さが漂っているのが良い。
ただ、劇中で淳少年(鈴木博之)が発する「女の人なのに、どうしてゴジラと戦っているの?」という台詞は公開当時から疑問であった。あんまり過剰に反応するのもどうかとは思うが、まだまだ男女平等への壁は大きいんだな、とも感じてしまったんだよな。でも物語の中で頑張る女性や、男性より少し高いポジションにいる女性を描くことによって、寧ろこの台詞は好意的に受け取ることも出来るかもしれない。
さて、ということでこの作品は人間ドラマが素晴らしいワケだけど、特撮的な面でも見所多し。まさに「空想科学映画」という名が相応しいこの作品には、様々な超兵器が登場する。その中でも目玉といえるのが、ゴジラを吸収・消滅させる兵器「ディメンション・タイド」である。このディメンション・タイドは人工的にブラックホールを形成し、ゴジラをその中に消滅させる破天荒な兵器である。まぁ、科学的には証明できないんだけど、こういう奇想天外な設定を推し進める手塚監督の手腕は見事だと思う。確かにいろいろ難を言えばキリがないんだけど(静止軌道の衛星が垂直に落ちるわけないとか^^;)、そういう科学的矛盾が破綻しない程度に物語に絡むので、物語においてはプラスに働いているのだから、それはそれで良いのではないんじゃないかな?
そして、この作品のもう一つの見せ場はやはり「激しい怪獣バトル」にある。正直前作のバトルは単調すぎて動きが無かったんだけど、今回は着ぐるみどうしの激しい肉弾戦を展開してくれた。しかも、そのバトルがいつもとは一風違うコミカルな感じで面白い。例えば、今までのゴジラでは考えられなかった必殺技ジャンピング・ボディプレスやミレニアムゴジラの背びれを利用したカッター攻撃など、バラエティに富んでいる。一方の敵怪獣メガギラスも、あえて擬人化して表情を作ることによって自然と怪獣バトルにのめり込んでいける。
とは言っても、これもまたいろいろと難を言えばキリは無いんだが。まず、ミニチュアセットがあまりにもミニチュア然としてて興醒めする。特にお台場のセットの出来はひどいもんだ。その他にも照明のあて具合の所為なのか、着ぐるみ丸出しのカットがあったりして、ちょっと・・・な部分もある。
でもね、奇岩島でゴジラに群がる大量のメガニューラだとか、ディメンション・タイドの発射シーンだとか、上手く作られた白黒ゴジラのリメイクだとか、最新CG技術の発達によってそれらのつたなさをカバーしているのはさすが。カバーと言う意味では、音楽を担当した大島ミチルの力もまた大きいだろう。
ってなことでこの作品、どちらかといえば、「傑作」の部類に入ることは間違いないだろう。
「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」
製作:富山省吾 脚本:柏原寛司・三村渉 音楽:大島ミチル
ゴジラテーマ曲:伊福部昭 特殊技術:鈴木健二 監督:手塚昌明
辻森桐子:田中美里 工藤元:谷原章介
新倉誠:勝村政信 美馬和男:池内万作 早坂淳:鈴木博之
細野精一:山口馬木也 奥村知治:山下徹夫 宮川卓也:永島敏行
早坂薫:かとうかずこ 山口剛:中村嘉葎雄 水道局職員:極楽とんぼ
杉浦基彦:伊武雅刀 吉沢佳乃:星由里子
封切:2000年12月16日 観客動員数:135万人
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS
2004年11月30日 ゴジラ
本日11月30日。
ハリウッドの「ウォーク オブ フェーム」の殿堂入りを果たしたゴジラの除幕式が行われた。
さらに同日、ハリウッドにおいて「ゴジラ FINAL WARS」の「ワールドプレミア」が行われた。
それを記念してなのか、単なる「FINAL WARS」の宣伝のためなのかは知らないが、本日はTX系において昨年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」が放送された。
まずは作品についていろいろと。
この作品は比較的評判の良かった2002年の「ゴジラ×メカゴジラ」の続編として製作された。また今回の作品は1961年の「モスラ」、1970年の「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」の続編にもなっており、往年の特撮ファンには、感涙モノの設定が作られた。さらに、昨年の主人公・家城茜(釈由美子)や61年の「モスラ」に登場した中條信一博士(小泉博)をゲスト出演させるなど、見所も多い。
さて、ではストーリーなんだけど、良く出来てはいると思う。前作「ゴジラ×メカゴジラ」の設定を上手く引継ぎ、正当な続編としてまとめあげている。
あえて見所を挙げるとするならば、まずは冒頭の雲海においてのモスラとF−15の攻防戦。CGとアナログが結集した映像が良い出来である。また東京を舞台としたゴジラ、モスラ、機龍のバトルシーンも圧巻である。特にモスラの翅のしなりは、1964年の「モスラ対ゴジラ」を彷彿させるもので、最高傑作としっても過言ではないのではなかろうか。その他の特撮技術に関しても及第点と言え、技術的にも躍進を遂げている。ただ一つ残念なのは、あまりにもミニチュア然としたシーンがいくつかあったこと。特に俯瞰のカットや、怪獣たちのアップのシーンの際に映るミニチュアは少々辛いモノがあったね。
一方の人間ドラマ。
こちらは、前回と同じように苦渋を一つのテーマとして描いており、主人公の義人(金子昇)や信一、五十嵐総理大臣(中尾彬)などの苦渋が上手く描かれており、見ていて好感が持てる。
だが、本来のヒロインであるハズの如月梓(吉岡美穂)の影がいまひとつ薄いんだよな。
メカオタクである義人に向かって恋心をほのめかせる「メカの気持ちはわかるくせに、人間の気持ちには疎い」なんて印象的なセリフはあるものの、何だかヒロインは小美人だったような気がするほど、彼女の存在が残らない。
これは脚本の所為もあるんだろうけど、やっぱり尺の短さが問題なんだろうねぇ。
この映画の上映時間は91分。ちょっとこれは短すぎたね。実際、公開当時の資料を読んでみたら「最初(編集で)繋いだ時は1時間55分あった」と監督が語っているように、もう少し長くて人間ドラマがしっかりしていた。ところが、90分前後にしたいという製作者側の意向により、人間ドラマがいくつか削られてしまったのである。
確かに90分間だと飽きることは無く、前作「ゴジラ×メカゴジラ」は短い上映時間であることがプラスになっていた。でも、この「東京SOS」は寧ろマイナスになってしまっている。これはちょっと残念かな。
とはいっても、元の出来はいい。
ゴジラ映画の中でも間違いなく傑作の部類に入ると思うし、実際巷の評判は良いほうであった。
さらに、あのラストシーンも良かったと思う。
やっぱり、このシリーズのテーマである「命の大切さ」を表現するには、あれ以外のラストではダメだったと思うしね。
さて、このテレビ東京の放送が、どれだけの視聴率を稼ぎ出すか。
今から楽しみだね。
「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」
製作:富山省吾 脚本:横谷昌広・手塚昌明
音楽:大島ミチル 特殊技術:浅田英一 監督:手塚昌明
中條義人:金子昇 如月梓:吉岡美穂 秋葉恭介:虎牙光規
富樫:高杉亘 一柳:中原丈雄 小美人:長澤まさみ・大塚ちひろ
神崎:益岡徹 二階堂:升毅 秋葉功:清水鉱治 土橋:上田耕一
家城茜:釈由美子 中條信一:小泉博 五十嵐隼人:中尾彬
封切:2003年12月13日 観客動員数:110万人
ハリウッドの「ウォーク オブ フェーム」の殿堂入りを果たしたゴジラの除幕式が行われた。
さらに同日、ハリウッドにおいて「ゴジラ FINAL WARS」の「ワールドプレミア」が行われた。
それを記念してなのか、単なる「FINAL WARS」の宣伝のためなのかは知らないが、本日はTX系において昨年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」が放送された。
1年前のゴジラとの戦闘で、機体の37%を損傷した機龍(メカゴジラ)は、特生自衛隊八王子駐屯地のメインドックにおいて修復作業が行われていた。その機龍の整備士である中條義人は、叔父である言語学者・中條信一の別荘で休暇を過ごしていた。そんな中、義人や信一の前に、インファント島からモスラと小美人がやって来る。43年前、自分たちを人間の味方だと信じてくれた信一に対し、ある忠告をしにやってきたのだ。
その忠告とは、「ゴジラの骨を海に返して欲しい」とのものだった。さらに「人間がゴジラの骨から戦いの道具を作ったのは間違い」「死者の魂に人間が手を触れてはいけない」とも。小美人はもしゴジラの骨を海に返せば、モスラが代わりにゴジラと戦うと言い残し、義人たちの前から去っていく。
機龍の存在を否定された義人は、その言葉に思い悩む。その折、太平洋沖でアメリカの原子力潜水艦が沈没するなど怪事件が勃発。そして遂に、まだ一年前の傷跡が生々しく残ったゴジラが東京に上陸する。上陸したゴジラは機龍のいる八王子駐屯地を目指していた。機龍がゴジラを呼び寄せているのか?特生自衛隊は一年前に戦場となった品川地区でゴジラを迎え撃つが、全く歯が立たない。暴れまわるゴジラを前に、モスラがインファント島から飛来する。しかしゴジラの猛攻の前に劣勢を強いられてしまう。
モスラが懸命に戦う姿を見た五十嵐総理大臣は、機龍出撃という苦渋の判断を下す。
今、首都・東京を舞台とする「大怪獣頂上決戦」が始まった。この戦いが意味するものとは何か?宿命のラストバトルは、全く予想のつかない方向へと展開していく・・・。
まずは作品についていろいろと。
この作品は比較的評判の良かった2002年の「ゴジラ×メカゴジラ」の続編として製作された。また今回の作品は1961年の「モスラ」、1970年の「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」の続編にもなっており、往年の特撮ファンには、感涙モノの設定が作られた。さらに、昨年の主人公・家城茜(釈由美子)や61年の「モスラ」に登場した中條信一博士(小泉博)をゲスト出演させるなど、見所も多い。
さて、ではストーリーなんだけど、良く出来てはいると思う。前作「ゴジラ×メカゴジラ」の設定を上手く引継ぎ、正当な続編としてまとめあげている。
あえて見所を挙げるとするならば、まずは冒頭の雲海においてのモスラとF−15の攻防戦。CGとアナログが結集した映像が良い出来である。また東京を舞台としたゴジラ、モスラ、機龍のバトルシーンも圧巻である。特にモスラの翅のしなりは、1964年の「モスラ対ゴジラ」を彷彿させるもので、最高傑作としっても過言ではないのではなかろうか。その他の特撮技術に関しても及第点と言え、技術的にも躍進を遂げている。ただ一つ残念なのは、あまりにもミニチュア然としたシーンがいくつかあったこと。特に俯瞰のカットや、怪獣たちのアップのシーンの際に映るミニチュアは少々辛いモノがあったね。
一方の人間ドラマ。
こちらは、前回と同じように苦渋を一つのテーマとして描いており、主人公の義人(金子昇)や信一、五十嵐総理大臣(中尾彬)などの苦渋が上手く描かれており、見ていて好感が持てる。
だが、本来のヒロインであるハズの如月梓(吉岡美穂)の影がいまひとつ薄いんだよな。
メカオタクである義人に向かって恋心をほのめかせる「メカの気持ちはわかるくせに、人間の気持ちには疎い」なんて印象的なセリフはあるものの、何だかヒロインは小美人だったような気がするほど、彼女の存在が残らない。
これは脚本の所為もあるんだろうけど、やっぱり尺の短さが問題なんだろうねぇ。
この映画の上映時間は91分。ちょっとこれは短すぎたね。実際、公開当時の資料を読んでみたら「最初(編集で)繋いだ時は1時間55分あった」と監督が語っているように、もう少し長くて人間ドラマがしっかりしていた。ところが、90分前後にしたいという製作者側の意向により、人間ドラマがいくつか削られてしまったのである。
確かに90分間だと飽きることは無く、前作「ゴジラ×メカゴジラ」は短い上映時間であることがプラスになっていた。でも、この「東京SOS」は寧ろマイナスになってしまっている。これはちょっと残念かな。
とはいっても、元の出来はいい。
ゴジラ映画の中でも間違いなく傑作の部類に入ると思うし、実際巷の評判は良いほうであった。
さらに、あのラストシーンも良かったと思う。
やっぱり、このシリーズのテーマである「命の大切さ」を表現するには、あれ以外のラストではダメだったと思うしね。
さて、このテレビ東京の放送が、どれだけの視聴率を稼ぎ出すか。
今から楽しみだね。
「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」
製作:富山省吾 脚本:横谷昌広・手塚昌明
音楽:大島ミチル 特殊技術:浅田英一 監督:手塚昌明
中條義人:金子昇 如月梓:吉岡美穂 秋葉恭介:虎牙光規
富樫:高杉亘 一柳:中原丈雄 小美人:長澤まさみ・大塚ちひろ
神崎:益岡徹 二階堂:升毅 秋葉功:清水鉱治 土橋:上田耕一
家城茜:釈由美子 中條信一:小泉博 五十嵐隼人:中尾彬
封切:2003年12月13日 観客動員数:110万人
ゴジラ2000〜ミレニアム〜
2004年11月20日 ゴジラ
「衛星映画劇場」でのゴジラ映画一挙放送、最終日の今日に放送される作品は「ゴジラ2000 ミレニアム」。
まずは説明。
1998年、トライスター・ピクチャーズが製作したアメリカ版「GODZILLA」が公開された。「GODZILLA」は斬新なSFX技術も相まって全世界でヒットしたが、オリジナルのゴジラとのデザインの大幅な違いから、日本版ゴジラの復活を望む声が高まっていた。
よって1999年12月に公開されたのが、シリーズ第23作目の「ゴジラ2000 ミレニアム」である。
この作品は、新世紀に相応しい新しい作品にする為に、ゴジラのデザインが大幅に変更された。その姿は、「ミレニアムゴジラ」と呼ぶに相応しく、喉まで裂けた口や、巨大な背びれが特徴の、とても荒々しいゴジラとなった。また平成「ガメラ」シリーズを意識してか、VSシリーズとは違い、リアルでシリアスな路線で製作された(とはいっても、CCIやフルメタルミサイルなど、ゴジラ映画らしいパラレルな世界観は残されている)。そして物語の舞台は、1954年の初襲撃後、ゴジラが幾度と無く日本を襲っている、世紀末(2000年)の日本だ。
物語は、二つの組織が中心として構成される。一つは篠田雄二(村田雄浩)が主催する「ゴジラ予知ネット」。この組織は、ゴジラを生物として研究し、ネットを利用してゴジラの被害を最小限に抑えようと言う民間組織である。一方、もう一つの組織は片桐光男(阿部寛)が局長を務める「危機管理情報局」(CCI)だ。この組織は1998年に設立されたもので、日本を襲う災害などの情報を分析し、その対策の中心となる国家組織である。
・・・ということで、説明がエラく長くなってしまったが、この作品についていろいろ言っていこう。
この「ゴジラ2000」は、正直巷ではあんまり評判が宜しくない。その原因として考えられるのは、全体的に地味なコト。ゴジラの敵怪獣である巨大UFOや宇宙怪獣・オルガは銀色で彩色されて、見た目の派手さに欠ける。どうしても金ぴかのキングギドラや、極彩色のモスラなどと比べて地味目に見えてしまうのだ。
また暗喩的な表現が多いし、スローモーなカンジでテンポは良いとは言えない。その上、カットの出来不出来の差が激しいのも痛い。
とはいえ、場面場面ごとに見応えのあるカットも結構ある。
例えば、冒頭の根室。船に噛み付くゴジラや人間のすぐ近くまで接近し人間を追い掛け回すゴジラ、根室市外を襲撃し停電の街をせり歩くゴジラなどは圧巻である。
その他、東海村沖の海の中から姿を現すゴジラや、海を泳ぐフルCGのゴジラなど、面白いカットは数多くある。
新宿でのゴジラ対巨大UFOの戦いのシークエンスなんかは、この作品、最大の見所だろう。
しかし、本来の最大の見せ場であるハズのゴジラ対オルガの戦いがいまひとつ盛り上がらない。それに東海村〜新宿のくだりはUFOの話になってしまって飽きてくる。それ故にゴジラが出て来たら待ってました大統領みたいなカンジにはなるんだけど、もう一歩頑張って欲しかった。
一方の人間ドラマもいまひとつ描写不足。キャラ付け自体は濃いものだし、人間関係もしっかりしてるんだけど、説明不足でわかりにくい。しかも最終決戦は「VSモスラ」以来の見てるだけ、の展開。まぁ、巨大生物の前では人間は見てるしかない、っていう展開も好きだけど、登場人物たちをもう少し活躍させてもよかったのではないだろうか。
何だか悪いことばっかり書いてしまったような気もするが、ミレニアムゴジラの造形はとてもカッコよいし、シリアスなタッチはなかなか良い。展開的には大人向けで、深入りできる作品だと思うので、一度は見てみることをオススメする。
「ゴジラ2000 ミレニアム」
製作:富山省吾 脚本:柏原寛司・三村渉 音楽:服部隆之
ゴジラテーマ曲:伊福部昭 特殊技術:鈴木健二 監督:大河原孝夫
篠田雄二:村田雄浩 片桐光男:阿部寛 一ノ瀬由紀:西田尚美
高田:中原丈雄 篠田イオ:鈴木麻由 宮坂四郎:佐野史郎
権野:大林丈志 灯台の職員:近藤芳正 編集長:石井喧一
戦車隊隊長:西村雅彦 園田:ベンガル
封切:1999年12月11日 観客動員数:200万人
北海道・根室の納沙布岬にゴジラが出現し、発電所を破壊しつくした。その姿は、まるで人間の作り出すエネルギーを憎んでいるかのようだった。時を同じくして、茨城県・鹿島灘沖で巨大な岩塊が発見された。新たなエネルギー資源を期待したCCI(危機管理情報局)が引き上げ作業を行っていたその時、岩塊は突如自力で浮上し、東海村に上陸したゴジラに向かった。ゴジラを倒した岩塊は表面の岩を剥がし、メタリックな巨大UFOの姿を現した。岩塊は宇宙人の操る巨大UFOだったのだ。巨大UFOは新宿に飛来すると、スーパーコンピューターに侵入し地球を征服しようとしていた。そこに、怒りのリベンジに燃えるゴジラが上陸してくる。
かくして、東京・新宿を舞台とした戦いが始まった。しかしこの巨大UFOには、さらなる秘密が隠されていた・・・。
まずは説明。
1998年、トライスター・ピクチャーズが製作したアメリカ版「GODZILLA」が公開された。「GODZILLA」は斬新なSFX技術も相まって全世界でヒットしたが、オリジナルのゴジラとのデザインの大幅な違いから、日本版ゴジラの復活を望む声が高まっていた。
よって1999年12月に公開されたのが、シリーズ第23作目の「ゴジラ2000 ミレニアム」である。
この作品は、新世紀に相応しい新しい作品にする為に、ゴジラのデザインが大幅に変更された。その姿は、「ミレニアムゴジラ」と呼ぶに相応しく、喉まで裂けた口や、巨大な背びれが特徴の、とても荒々しいゴジラとなった。また平成「ガメラ」シリーズを意識してか、VSシリーズとは違い、リアルでシリアスな路線で製作された(とはいっても、CCIやフルメタルミサイルなど、ゴジラ映画らしいパラレルな世界観は残されている)。そして物語の舞台は、1954年の初襲撃後、ゴジラが幾度と無く日本を襲っている、世紀末(2000年)の日本だ。
物語は、二つの組織が中心として構成される。一つは篠田雄二(村田雄浩)が主催する「ゴジラ予知ネット」。この組織は、ゴジラを生物として研究し、ネットを利用してゴジラの被害を最小限に抑えようと言う民間組織である。一方、もう一つの組織は片桐光男(阿部寛)が局長を務める「危機管理情報局」(CCI)だ。この組織は1998年に設立されたもので、日本を襲う災害などの情報を分析し、その対策の中心となる国家組織である。
・・・ということで、説明がエラく長くなってしまったが、この作品についていろいろ言っていこう。
この「ゴジラ2000」は、正直巷ではあんまり評判が宜しくない。その原因として考えられるのは、全体的に地味なコト。ゴジラの敵怪獣である巨大UFOや宇宙怪獣・オルガは銀色で彩色されて、見た目の派手さに欠ける。どうしても金ぴかのキングギドラや、極彩色のモスラなどと比べて地味目に見えてしまうのだ。
また暗喩的な表現が多いし、スローモーなカンジでテンポは良いとは言えない。その上、カットの出来不出来の差が激しいのも痛い。
とはいえ、場面場面ごとに見応えのあるカットも結構ある。
例えば、冒頭の根室。船に噛み付くゴジラや人間のすぐ近くまで接近し人間を追い掛け回すゴジラ、根室市外を襲撃し停電の街をせり歩くゴジラなどは圧巻である。
その他、東海村沖の海の中から姿を現すゴジラや、海を泳ぐフルCGのゴジラなど、面白いカットは数多くある。
新宿でのゴジラ対巨大UFOの戦いのシークエンスなんかは、この作品、最大の見所だろう。
しかし、本来の最大の見せ場であるハズのゴジラ対オルガの戦いがいまひとつ盛り上がらない。それに東海村〜新宿のくだりはUFOの話になってしまって飽きてくる。それ故にゴジラが出て来たら待ってました大統領みたいなカンジにはなるんだけど、もう一歩頑張って欲しかった。
一方の人間ドラマもいまひとつ描写不足。キャラ付け自体は濃いものだし、人間関係もしっかりしてるんだけど、説明不足でわかりにくい。しかも最終決戦は「VSモスラ」以来の見てるだけ、の展開。まぁ、巨大生物の前では人間は見てるしかない、っていう展開も好きだけど、登場人物たちをもう少し活躍させてもよかったのではないだろうか。
何だか悪いことばっかり書いてしまったような気もするが、ミレニアムゴジラの造形はとてもカッコよいし、シリアスなタッチはなかなか良い。展開的には大人向けで、深入りできる作品だと思うので、一度は見てみることをオススメする。
「ゴジラ2000 ミレニアム」
製作:富山省吾 脚本:柏原寛司・三村渉 音楽:服部隆之
ゴジラテーマ曲:伊福部昭 特殊技術:鈴木健二 監督:大河原孝夫
篠田雄二:村田雄浩 片桐光男:阿部寛 一ノ瀬由紀:西田尚美
高田:中原丈雄 篠田イオ:鈴木麻由 宮坂四郎:佐野史郎
権野:大林丈志 灯台の職員:近藤芳正 編集長:石井喧一
戦車隊隊長:西村雅彦 園田:ベンガル
封切:1999年12月11日 観客動員数:200万人
ゴジラvsデストロイア
2004年11月19日 ゴジラ
もう一つ。
本日の衛星映画劇場でのゴジラ映画は、平成ゴジラシリーズ最終作の「ゴジラVSデストロイア」。
もう3度目なんですね。この作品のレビューは(^^;
毎回毎回同じコトを言ってても何なんで、今回はあんまりお堅いことは言わないようにしてみよう。
とは言っても、今回の放送、不満が一つ。
映像暗すぎ。
怪獣映画は夜のシーンが多いんだから、ディティールがわからんっつぅの。何にも見えないところで怪獣に暴れられても何にも怖くない。特に幼体デストロイアがテレコムセンターで特殊部隊と戦うシーンは何が映ってるかわからない。それに、日本映画というのはもともと映像が暗めである。その上あんなに暗い画面で放送されちゃ、たまったもんじゃないんだよな。
まぁ、不満はこれぐらいにしてと。
この作品の名場面は大きく分けて三つあると思う。
まずは冒頭の香港破壊。
さすが100万ドルの夜景と言われるだけあって、ネオンサインが光る光る。そのネオンの中を赤いゴジラが暴れまわるシーンは壮観だし、破壊もダイナミック。もう何度も描かれてきたゴジラの都市破壊シーンだけど、このシーンはシリーズ中でも屈指の出来栄えではなかろうか。
二つ目は羽田空港〜国際展示場に至るゴジラとデストロイアの戦い。特技監督を担当した川北紘一氏の特徴として、光線バトルが挙げられんだが、今回はその集大成とも呼べる出来になってると思う。特にゴジラの熱線3連発や、国際展示場での狂ったような熱線発射は見ていて壮観。
そして最後、三つ目は「ゴジラの死」のシーンである。今まで最強の地位を誇ってきたゴジラが、静かに没し去っていくシーンは感慨深いモノがあるし、そこの伊福部昭の「レクイエム」がかかる。まさに職人芸と言えるだろう。
さてさて、明日は最終日「ゴジラ2000 ミレニアム」の放送だ。果たしてどうなるかな?
「ゴジラVSデストロイア」
監督:大河原孝夫 特技監督:川北紘一
脚本:大森一樹 音楽監督:伊福部昭
伊集院研作:辰巳琢郎 山根ゆかり:石野陽子
山根健吉:林泰文 小沢芽留:大沢さやか 三枝未希:小高恵美
麻生孝昭:中尾彬 黒木翔:高嶋昌宏 山根恵美子:河内桃子
後藤陸将:神山繁 国友満:篠田三郎
封切:1995年12月9日 観客動員数:400万人
本日の衛星映画劇場でのゴジラ映画は、平成ゴジラシリーズ最終作の「ゴジラVSデストロイア」。
バース島が突然核分裂を起こして消滅した。ゴジラもリトルも行方がわからなかった。その1ヵ月後、体を真っ赤に燃え上がらせたゴジラが香港に上陸した。ゴジラの体に起きた異常・・・それは体内の原子炉が暴走し、想像を絶する核爆発の恐れがあるというのだ。さらに時を同じくして、東京湾で謎の生物が出現。その正体は40年前にゴジラを倒した「オキシジェン・デストロイヤー」から生まれた完全生命体・デストロイアだった。
今、命の限界を超えて二大怪獣が暴走する!
もう3度目なんですね。この作品のレビューは(^^;
毎回毎回同じコトを言ってても何なんで、今回はあんまりお堅いことは言わないようにしてみよう。
とは言っても、今回の放送、不満が一つ。
映像暗すぎ。
怪獣映画は夜のシーンが多いんだから、ディティールがわからんっつぅの。何にも見えないところで怪獣に暴れられても何にも怖くない。特に幼体デストロイアがテレコムセンターで特殊部隊と戦うシーンは何が映ってるかわからない。それに、日本映画というのはもともと映像が暗めである。その上あんなに暗い画面で放送されちゃ、たまったもんじゃないんだよな。
まぁ、不満はこれぐらいにしてと。
この作品の名場面は大きく分けて三つあると思う。
まずは冒頭の香港破壊。
さすが100万ドルの夜景と言われるだけあって、ネオンサインが光る光る。そのネオンの中を赤いゴジラが暴れまわるシーンは壮観だし、破壊もダイナミック。もう何度も描かれてきたゴジラの都市破壊シーンだけど、このシーンはシリーズ中でも屈指の出来栄えではなかろうか。
二つ目は羽田空港〜国際展示場に至るゴジラとデストロイアの戦い。特技監督を担当した川北紘一氏の特徴として、光線バトルが挙げられんだが、今回はその集大成とも呼べる出来になってると思う。特にゴジラの熱線3連発や、国際展示場での狂ったような熱線発射は見ていて壮観。
そして最後、三つ目は「ゴジラの死」のシーンである。今まで最強の地位を誇ってきたゴジラが、静かに没し去っていくシーンは感慨深いモノがあるし、そこの伊福部昭の「レクイエム」がかかる。まさに職人芸と言えるだろう。
さてさて、明日は最終日「ゴジラ2000 ミレニアム」の放送だ。果たしてどうなるかな?
「ゴジラVSデストロイア」
監督:大河原孝夫 特技監督:川北紘一
脚本:大森一樹 音楽監督:伊福部昭
伊集院研作:辰巳琢郎 山根ゆかり:石野陽子
山根健吉:林泰文 小沢芽留:大沢さやか 三枝未希:小高恵美
麻生孝昭:中尾彬 黒木翔:高嶋昌宏 山根恵美子:河内桃子
後藤陸将:神山繁 国友満:篠田三郎
封切:1995年12月9日 観客動員数:400万人
「衛星映画劇場」のゴジラ映画一挙放送、5日目の今日は1984年の新作「ゴジラ」を。
この作品のレビューはもう2度目なんだよね。
前回と同じようなコトを言うのは何だから、今回は特撮シーンに絞って話を進めたいと思う。
まず、前回も触れたサイボットゴジラについて。
その前にサイボットゴジラについてもう一度説明しておこう。復活「ゴジラ」が製作された1984年、東宝はゴジラのアップなどの細かい表情を作るために、油圧で動く15メートルほどの巨大な「機械ゴジラ」を製作した。
それが、そのサイボットゴジラなるシロモノである。何せ20年前の話なので、もうあんまり資料は残ってないみたいなんだけど、このサイボット、どうやら沢口靖子と一緒に各地のゴジライベントに参加したり、公開後は何故か恐竜博などで展示されていたらしい。
当然、映画の中でも使用されたんだけど、これって必要だったのかな?何かとってもでっかいモノを使って撮影したみたいだけど、着ぐるみとの違和感がありまくり。今回の放送で見て改めて思ったけど、表情が違いすぎるよね。
使われたシーンといえば、井浜原子力発電所でゴジラが放射能の炉心を吸収するシーンや、新宿でカドミウム弾を受けてゴジラの動きがしばらく止まるシーンとかなんだけど、見ていてちょっと・・・なんだよな。
まぁ、これだけ違和感ありまくりだったから、次作「VSビオランテ」以来、サイボットが使われなくなったんだろう。
とまぁ、不平・不満が先に進行してしまったけど、その他のシーンはなかなか良かったんじゃないかな?
私のお気に入りのシーンである東京湾の自衛隊対ゴジラのシーンなんかは何度見てもいいと思うし(実はゴジラが熱線で部隊を焼き払ったのってコレが初めてなんだよね)、有楽町マリオンのシークエンスなんかはこの作品、屈指の名場面でしょ。
特に新幹線を持ち上げたゴジラが有楽町マリオンに映りこむシーンは素晴らしい。
んで、その後の新宿の戦いなんだけど、コレはちょっと不満だったなぁ・・・。
いやいや、ゴジラ対スーパーXの戦いはなかなか見応えがあるし、ガスタンクの爆発シーンはさすが中野監督!と思う出来。
でもねぇ、やっぱしあの新宿のビル群を根こそぎ壊してほしかったなぁと思うんだよね。何で壊さなかったのかな?って未だに思うけど、当時の資料を見てみると「80メートルのゴジラが新宿のビルを壊せるのかどうかというジレンマがあった」って書いてある。
やっぱり、30年の間にゴジラを取り巻く環境が大いに変わった証拠なんだろうなぁ。
一応、最後に住友ビルを倒すシーンがあるけど、ああいうシーンがもう少し欲しかった。何かどうしても、遠慮して暴れてるカンジがするんだよね。ま、このことに関してはスタッフもかなり反省したみたいで、その反省に対する答えが「VSキングギドラ」での都庁破壊だと思うんだけど、そういうジレンマに囚われない特撮が見たかった。
昭和の爆破王・中野昭慶監督の爆破シーン復活を切に願う。
「ゴジラ」
監督:橋本幸治 脚本:永原秀一
特技監督:中野昭慶 音楽:小六禮次郎
牧吾郎:田中健 奥村尚子:沢口靖子
奥村宏:宅間伸 林田信:夏木陽介 三田村清輝:小林桂樹
武上官房長官:内藤武敏 神埼外務大臣:小沢栄太郎
浮浪者:武田鉄矢 原発職員:石坂浩二 新幹線乗客:かまやつひろし
挿入歌:「さよならの恋人」(歌:沢口靖子 作詞:荒木とよひさ)
「GODZILLA」(歌:「スターシスターズ」)
封切:1984年12月15日 観客動員数:320万人
伊豆諸島・大黒島の大噴火から3ヵ月後。付近の海で漁船・第5八幡丸が嵐により遭難した。その中で唯一生き残った船員は、嵐の中で巨大生物の影を見たと言う。その生物は紛れも無く、復活したゴジラだった。ゴジラはソ連原潜を襲い、静岡県の原発を急襲した後に東京に上陸。破壊の限りを尽くす。政府は首都防衛移動要塞・「スーパーX」を出撃させ、ゴジラを迎え撃つが・・・。
この作品のレビューはもう2度目なんだよね。
前回と同じようなコトを言うのは何だから、今回は特撮シーンに絞って話を進めたいと思う。
まず、前回も触れたサイボットゴジラについて。
その前にサイボットゴジラについてもう一度説明しておこう。復活「ゴジラ」が製作された1984年、東宝はゴジラのアップなどの細かい表情を作るために、油圧で動く15メートルほどの巨大な「機械ゴジラ」を製作した。
それが、そのサイボットゴジラなるシロモノである。何せ20年前の話なので、もうあんまり資料は残ってないみたいなんだけど、このサイボット、どうやら沢口靖子と一緒に各地のゴジライベントに参加したり、公開後は何故か恐竜博などで展示されていたらしい。
当然、映画の中でも使用されたんだけど、これって必要だったのかな?何かとってもでっかいモノを使って撮影したみたいだけど、着ぐるみとの違和感がありまくり。今回の放送で見て改めて思ったけど、表情が違いすぎるよね。
使われたシーンといえば、井浜原子力発電所でゴジラが放射能の炉心を吸収するシーンや、新宿でカドミウム弾を受けてゴジラの動きがしばらく止まるシーンとかなんだけど、見ていてちょっと・・・なんだよな。
まぁ、これだけ違和感ありまくりだったから、次作「VSビオランテ」以来、サイボットが使われなくなったんだろう。
とまぁ、不平・不満が先に進行してしまったけど、その他のシーンはなかなか良かったんじゃないかな?
私のお気に入りのシーンである東京湾の自衛隊対ゴジラのシーンなんかは何度見てもいいと思うし(実はゴジラが熱線で部隊を焼き払ったのってコレが初めてなんだよね)、有楽町マリオンのシークエンスなんかはこの作品、屈指の名場面でしょ。
特に新幹線を持ち上げたゴジラが有楽町マリオンに映りこむシーンは素晴らしい。
んで、その後の新宿の戦いなんだけど、コレはちょっと不満だったなぁ・・・。
いやいや、ゴジラ対スーパーXの戦いはなかなか見応えがあるし、ガスタンクの爆発シーンはさすが中野監督!と思う出来。
でもねぇ、やっぱしあの新宿のビル群を根こそぎ壊してほしかったなぁと思うんだよね。何で壊さなかったのかな?って未だに思うけど、当時の資料を見てみると「80メートルのゴジラが新宿のビルを壊せるのかどうかというジレンマがあった」って書いてある。
やっぱり、30年の間にゴジラを取り巻く環境が大いに変わった証拠なんだろうなぁ。
一応、最後に住友ビルを倒すシーンがあるけど、ああいうシーンがもう少し欲しかった。何かどうしても、遠慮して暴れてるカンジがするんだよね。ま、このことに関してはスタッフもかなり反省したみたいで、その反省に対する答えが「VSキングギドラ」での都庁破壊だと思うんだけど、そういうジレンマに囚われない特撮が見たかった。
昭和の爆破王・中野昭慶監督の爆破シーン復活を切に願う。
「ゴジラ」
監督:橋本幸治 脚本:永原秀一
特技監督:中野昭慶 音楽:小六禮次郎
牧吾郎:田中健 奥村尚子:沢口靖子
奥村宏:宅間伸 林田信:夏木陽介 三田村清輝:小林桂樹
武上官房長官:内藤武敏 神埼外務大臣:小沢栄太郎
浮浪者:武田鉄矢 原発職員:石坂浩二 新幹線乗客:かまやつひろし
挿入歌:「さよならの恋人」(歌:沢口靖子 作詞:荒木とよひさ)
「GODZILLA」(歌:「スターシスターズ」)
封切:1984年12月15日 観客動員数:320万人
さてさて、本日も衛星映画劇場で放送された作品についてのレビューを。今回は公害問題が色濃く反映されたゴジラ映画の異色作、「ゴジラ対ヘドラ」を。
まず最初にカミング・アウトしておくが、私はこの作品が大嫌いだ。
何を隠そう、グロいったらありゃしない。人はバンバン死んでいくし(あんまり表現は良くないが)、人が白骨化していく姿を生々しく映し出している。
正直言って「恐怖映画」という意味では初代「ゴジラ」を超えている。かつてこんな怪獣映画が存在したであろうか。現在の怪獣映画を見ている限りでは、ここまでの「怖さ」は想像できない。
ところが、この「ゴジラ対ヘドラ」は昭和ゴジラの中でもピカ一の出来であると思う。
最初に「嫌い」だとか言って何だ、と思うかもしれないが、作品的にはとてつもない名作であることに間違いないだろう。
何故かと言えば、ヘドラを完全なメタファーとして描き、徹底的に怪獣映画の重厚さや怖さを描ききったこと自体が偉業だと思うからだ。
当時は怪獣映画の対象年齢が徐々に下がり始め、ゴジラもかつてのメタファーではなくヒーローとして描かれていた。もう、ゴジラ映画では恐怖の対象をゴジラに求めることが出来ない。その為に、恐怖の対象は必然的に敵怪獣へと移行されることになったのだ。
それにしても、新たにヒーローとなったゴジラはかつてない致命傷を負うことになる。今までにもクモンガに片目を潰されたことがあったが(67年「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」参照)、今回はそれ以上の猛攻撃をくらう。何せヘドラは公害怪獣である。ヘドラのあらゆる攻撃に、またもや目は潰され、さらに片手は白骨化するのだ。
それ程の致命傷をくらったゴジラを見て、我々は素直にゴジラを応援することが出来る。
それも、恐怖の対象をヘドラのみに絞ったからこそ、なのだ。
とはいっても、ラストで去っていくゴジラは、ヘドラを生み出した人間への怒りの表情を見せていく。
そのゴジラの表情には何か感慨深いものがあるだろう。
1971年に製作されたゴジラ映画第11作「ゴジラ対ヘドラ」。間違いなく異色な作品だが、怪獣映画で怖さを味わいたい方には是非。
「ゴジラ対ヘドラ」
監督:坂野義光 脚本:馬淵薫・坂野義光
特殊技術:中野昭慶 音楽:真鍋理一郎
矢野徹:山内明 矢野研:川瀬裕之
矢野敏江:木村敏江 毛内行雄:柴本俊夫 富士宮ミキ:麻里圭子
伍平:吉田義夫 ゴジラ:中島春雄
主題歌:「かえせ!太陽を」(歌:麻里圭子)
封切:1971年7月24日 観客動員数:171万人
公害問題が激化する日本。日常茶飯事に工場の煤煙で空気は汚され、海にはヘドロが流されていた。そんな中、隕石から公害を吸って生きる怪獣・ヘドラが誕生した。ヘドラは駿河湾から田子の浦に上陸すると工場の煤煙などを吸ってどんどん巨大化していく。やがて成長したヘドラは硫酸ミストを撒き散らして人々を骨にしていく。その時、地球の危機を察知して怪獣島からゴジラが現れた。かくしてゴジラとヘドラの激しい戦いが始まる。
まず最初にカミング・アウトしておくが、私はこの作品が大嫌いだ。
何を隠そう、グロいったらありゃしない。人はバンバン死んでいくし(あんまり表現は良くないが)、人が白骨化していく姿を生々しく映し出している。
正直言って「恐怖映画」という意味では初代「ゴジラ」を超えている。かつてこんな怪獣映画が存在したであろうか。現在の怪獣映画を見ている限りでは、ここまでの「怖さ」は想像できない。
ところが、この「ゴジラ対ヘドラ」は昭和ゴジラの中でもピカ一の出来であると思う。
最初に「嫌い」だとか言って何だ、と思うかもしれないが、作品的にはとてつもない名作であることに間違いないだろう。
何故かと言えば、ヘドラを完全なメタファーとして描き、徹底的に怪獣映画の重厚さや怖さを描ききったこと自体が偉業だと思うからだ。
当時は怪獣映画の対象年齢が徐々に下がり始め、ゴジラもかつてのメタファーではなくヒーローとして描かれていた。もう、ゴジラ映画では恐怖の対象をゴジラに求めることが出来ない。その為に、恐怖の対象は必然的に敵怪獣へと移行されることになったのだ。
それにしても、新たにヒーローとなったゴジラはかつてない致命傷を負うことになる。今までにもクモンガに片目を潰されたことがあったが(67年「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」参照)、今回はそれ以上の猛攻撃をくらう。何せヘドラは公害怪獣である。ヘドラのあらゆる攻撃に、またもや目は潰され、さらに片手は白骨化するのだ。
それ程の致命傷をくらったゴジラを見て、我々は素直にゴジラを応援することが出来る。
それも、恐怖の対象をヘドラのみに絞ったからこそ、なのだ。
とはいっても、ラストで去っていくゴジラは、ヘドラを生み出した人間への怒りの表情を見せていく。
そのゴジラの表情には何か感慨深いものがあるだろう。
1971年に製作されたゴジラ映画第11作「ゴジラ対ヘドラ」。間違いなく異色な作品だが、怪獣映画で怖さを味わいたい方には是非。
「ゴジラ対ヘドラ」
監督:坂野義光 脚本:馬淵薫・坂野義光
特殊技術:中野昭慶 音楽:真鍋理一郎
矢野徹:山内明 矢野研:川瀬裕之
矢野敏江:木村敏江 毛内行雄:柴本俊夫 富士宮ミキ:麻里圭子
伍平:吉田義夫 ゴジラ:中島春雄
主題歌:「かえせ!太陽を」(歌:麻里圭子)
封切:1971年7月24日 観客動員数:171万人
三大怪獣 地球最大の決戦
2004年11月16日 ゴジラ
さて、本日は昨日の「ゴジラ」に引き続き、衛星映画劇場で放送された「三大怪獣 地球最大の決戦」のレビューを。
ちなみに、昨日は「ミッドナイト映画劇場」において「キングコング対ゴジラ」も放送されているが、こちらのレビューは割愛。
1964年に公開された、「ゴジラ」シリーズの第5作。それがこの「三大怪獣 地球最大の決戦」である。1964年といえば、東京オリンピックが開催されたことで記憶に残る年だが、本作品はまさに怪獣オリンピックの趣を醸し出している。
1954年にデビューした「ゴジラ」以下、56年の「空の大怪獣ラドン」、61年の「モスラ」で主役を張った怪獣キャラクターを一同に会し、最強の敵・キングギドラと対決させるオールスター映画となった。
もちろん、この私も大好きな映画なのだが、今回改めて見た感想について、まぁいろいろと。
怪獣の一対一の戦いの元祖といえる作品が「キングコング対ゴジラ」だとしたら(その前に「ゴジラの逆襲」もあるけど、怪獣プロレスの元祖はやっぱしこっちだよね)、「怪獣バトル」の元祖はこの作品だと思う。
何にしても、怪獣映画にあるべき要素が満載なのだ。前半のゴジラ対ラドンの横浜〜箱根に至るバトルから盛り上げ、後半のキングギドラ登場から破壊、さらに四大怪獣のバトルへとテンポ良く進めている。故に最初から最後までテンションを落とすことが無い。
ところで、この作品、ゴジラとラドンの怪獣バトルはかなりコミカルに仕上げられている。どう考えても爬虫類と鳥類(?)の戦いなのに、二匹の動きは何処かバタ臭くて人間臭い。ラドンのクチバシに突付かれて目をキョロっとさせるゴジラの顔なんかは、見ていて何か微笑ましい。
その人間臭さという意味で、この作品の最大の見所と言えば、怪獣の会話シーンなのだ。
あ、待って。ブラウザを閉じないで!この作品は怪獣同士が吹き出しで会話するアレじゃないから。(^^;
上のストーリーでも触れたが、キングギドラを倒すためにはゴジラ・ラドンと共闘するしかないと考えたモスラは、富士山麓で二体の単独説得に挑む。ちなみに、この時にモンスター語を翻訳したのはザ・ピーナッツ(「シャボン玉ホリデー」のあの人ね)演じる小美人だった。
それにしてもこの怪獣たちの会話がまた面白い。
「力を合わせてキングギドラの暴力から地球を守ろうではないか」と言うモスラに対し、ゴジラとラドンは、
「俺たちの知ったことか。勝手にしやがれ」
「我々が人間を助ける理由は何も無い。人間はいつも我々のことをイジめているではないか」
など、本当に人間臭いことを言ってのけるのだ。怪獣といえども。生き物はみんな似たようなことを思っているんだな、と実感させられる。
まぁ、そんなこんなでゴジラとラドンはモスラの説得を聞き入れずモスラが単身キングギドラに挑むのだが、そのけなげな戦いぶりをみたゴジラとラドンは、キングギドラに挑んでいく。
実はこの作品、ゴジラが始めてヒーローになった記念碑的作品なのだ。
と、かなり特撮シーンに見所が多いこの作品だが、人間ドラマも見所が多い。物語の主軸となるのは、「007」シリーズにも出演した若林映子演じる「金星人」ことサルノ王女の救出劇。ここに夏木陽介と星由里子が絡む展開はなかなか見ごたえがある。
なお、その他にも近年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」に出演した小泉博や、第1作で山根博士を演じた志村喬なども出演しており、映画ファンにも必見の作品と言えるだろう。
「三大怪獣 地球最大の決戦」
監督:本多猪四郎 脚本:関沢新一
特技監督:円谷英二 音楽:伊福部昭
進藤刑事:夏木陽介 進藤直子:星由里子 村井助教授:小泉博
サルノ王女:若林映子 小美人:ザ・ピーナッツ(伊藤エミ・ユミ)
黒眼鏡:伊藤久哉 沖田課長:平田昭彦 金巻班長:佐原健二
寿山号船長:田島義文 帽子を拾う男:大村千吉 塚本博士:志村喬
挿入歌:「幸せを呼ぼう」「聖なる泉」(歌:ザ・ピーナッツ)
封切:1964年12月20日 観客動員数:541万人
ちなみに、昨日は「ミッドナイト映画劇場」において「キングコング対ゴジラ」も放送されているが、こちらのレビューは割愛。
黒部渓谷の霞沢に突如巨大隕石が落下する。時を同じくして日本各地に「金星人」と名乗る予言者が現れる。それは行方不明になっていたセルジナ公国のサルノ王女だった。王女を暗殺しようと暗殺団の魔の手が迫る中、王女は次々と不吉な予言をしていく。数日後、その予言どおり、阿蘇からラドンが復活し、太平洋からはゴジラが姿を現す。さらに、隕石の中から宇宙怪獣キングギドラが出現する。キングギドラを倒すために、ゴジラ・ラドンと共闘しようとモスラが日本にやってくるが・・・。
1964年に公開された、「ゴジラ」シリーズの第5作。それがこの「三大怪獣 地球最大の決戦」である。1964年といえば、東京オリンピックが開催されたことで記憶に残る年だが、本作品はまさに怪獣オリンピックの趣を醸し出している。
1954年にデビューした「ゴジラ」以下、56年の「空の大怪獣ラドン」、61年の「モスラ」で主役を張った怪獣キャラクターを一同に会し、最強の敵・キングギドラと対決させるオールスター映画となった。
もちろん、この私も大好きな映画なのだが、今回改めて見た感想について、まぁいろいろと。
怪獣の一対一の戦いの元祖といえる作品が「キングコング対ゴジラ」だとしたら(その前に「ゴジラの逆襲」もあるけど、怪獣プロレスの元祖はやっぱしこっちだよね)、「怪獣バトル」の元祖はこの作品だと思う。
何にしても、怪獣映画にあるべき要素が満載なのだ。前半のゴジラ対ラドンの横浜〜箱根に至るバトルから盛り上げ、後半のキングギドラ登場から破壊、さらに四大怪獣のバトルへとテンポ良く進めている。故に最初から最後までテンションを落とすことが無い。
ところで、この作品、ゴジラとラドンの怪獣バトルはかなりコミカルに仕上げられている。どう考えても爬虫類と鳥類(?)の戦いなのに、二匹の動きは何処かバタ臭くて人間臭い。ラドンのクチバシに突付かれて目をキョロっとさせるゴジラの顔なんかは、見ていて何か微笑ましい。
その人間臭さという意味で、この作品の最大の見所と言えば、怪獣の会話シーンなのだ。
あ、待って。ブラウザを閉じないで!この作品は怪獣同士が吹き出しで会話するアレじゃないから。(^^;
上のストーリーでも触れたが、キングギドラを倒すためにはゴジラ・ラドンと共闘するしかないと考えたモスラは、富士山麓で二体の単独説得に挑む。ちなみに、この時にモンスター語を翻訳したのはザ・ピーナッツ(「シャボン玉ホリデー」のあの人ね)演じる小美人だった。
それにしてもこの怪獣たちの会話がまた面白い。
「力を合わせてキングギドラの暴力から地球を守ろうではないか」と言うモスラに対し、ゴジラとラドンは、
「俺たちの知ったことか。勝手にしやがれ」
「我々が人間を助ける理由は何も無い。人間はいつも我々のことをイジめているではないか」
など、本当に人間臭いことを言ってのけるのだ。怪獣といえども。生き物はみんな似たようなことを思っているんだな、と実感させられる。
まぁ、そんなこんなでゴジラとラドンはモスラの説得を聞き入れずモスラが単身キングギドラに挑むのだが、そのけなげな戦いぶりをみたゴジラとラドンは、キングギドラに挑んでいく。
実はこの作品、ゴジラが始めてヒーローになった記念碑的作品なのだ。
と、かなり特撮シーンに見所が多いこの作品だが、人間ドラマも見所が多い。物語の主軸となるのは、「007」シリーズにも出演した若林映子演じる「金星人」ことサルノ王女の救出劇。ここに夏木陽介と星由里子が絡む展開はなかなか見ごたえがある。
なお、その他にも近年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」に出演した小泉博や、第1作で山根博士を演じた志村喬なども出演しており、映画ファンにも必見の作品と言えるだろう。
「三大怪獣 地球最大の決戦」
監督:本多猪四郎 脚本:関沢新一
特技監督:円谷英二 音楽:伊福部昭
進藤刑事:夏木陽介 進藤直子:星由里子 村井助教授:小泉博
サルノ王女:若林映子 小美人:ザ・ピーナッツ(伊藤エミ・ユミ)
黒眼鏡:伊藤久哉 沖田課長:平田昭彦 金巻班長:佐原健二
寿山号船長:田島義文 帽子を拾う男:大村千吉 塚本博士:志村喬
挿入歌:「幸せを呼ぼう」「聖なる泉」(歌:ザ・ピーナッツ)
封切:1964年12月20日 観客動員数:541万人
本日11月15日から衛星第2にて6日間連続で「ゴジラ」映画が放送されることになっている。
故に、これから六日間はレビュー中心(というかいつもそうか)になることをご容赦いただきたい。
今日放送されたのは1954年に公開されたゴジラシリーズの記念すべき第1作「ゴジラ」を。
今からちょうど50年前の1954年11月。映画の歴史を揺るがす一つの大作が世に生まれた。それが、以後の映画界に大きな影響を及ぼしたと言われる「ゴジラ」第1作である。何せ世界でも初といえる特撮を主役にした映画であり、スティーブン・スピルバーグらハリウッドの巨匠らも「ゴジラ」に衝撃を受けたと言われている。
この「ゴジラ」という作品はあまりにも有名であり、今までにもあらゆる方向から全世界で検証が行われているので、今回はいつもと違って細かい説明は省かせていただき、このBSの放送での私の感想についてつらつらと書きたいと思う。
ってなことで、久々に見た感想なんだけど、やっぱし名作なのだ。
いや、これはホントに間違いない。
世界的に高い評価を得ている第1作「ゴジラ」だけど、やはり独特の重みがある。何といっても、怪獣による恐怖をしっかりと描いているし、核の恐怖としてのメタファーとしてゴジラを描くことによって核だけでなく、戦争や科学の恐怖を象徴的に描いている。後にも先にもこれ以上の作品はないと言われているのも頷ける。
確かにこの50年で神格化されすぎているきらいがあるものの、改めて見てその凄さを実感した。
とにかく、特撮技術が凄いのだ。
夜の東京上陸のシーンなんかは迫力満点。白黒の映像だからということもあって怖さも増しているし、50年前の作品にも関わらず合成の違和感も少ない。破壊されるミニチュアの重量感に欠けるという難点があるものの、画面の重厚さから全くもって気にならない。さらに凄いのは、ゴジラが人々に直接白熱光を浴びせるのだ。以後のシリーズではこういう描写はあえて作られていない(2001年の「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」では意識的にこういうシーンが作られたが)。このような描写は、ゴジラが間近に迫ってくる恐怖をしっかりと表現してるといえるだろう。
しかし、この作品の良さは特撮だけではないと思う。特撮映画というものはどうしても特撮ばかりに目が行きがちだが、この作品は人々の苦悩がよく描かれている。
ラスト近くで芹沢博士(平田昭彦)が「オキシジェン・デストロイヤー」という水中の酸素破壊剤を持ってゴジラに特攻するのだが、「悪魔の兵器」を作ってしまった葛藤や戦争への怒りがしっかりと描写されている。
また、以後の作品ではあまり描かれなかった怪獣による被災者の描写がおろそかになっていない。被害に遭った子供から「ガイガーカウンター」による放射能反応が出るシーンや、ゴジラに殺された母の遺体を見て泣きじゃくる子供のシーンなどは、悲しさが胸にこみ上げてくるだろう。
とにかく、この作品はやっぱり名作だと思う。
そもそも子供向けなんかでは全然無いし(何も子供向けであることを否定しているのではない)、世間的な固定概念としてある、怪獣映画=子供向けという方程式を一気に崩す作品であろう。
「ゴジラ」は日本映画が生み出した、立派な社会派作品なのだから。
「ゴジラ」
監督:本多猪四郎 脚本:村田武雄・本多猪四郎 音楽:伊福部昭
特殊技術:円谷英二・向山宏・岸田九一郎・渡辺明
尾形秀人:宝田明 山根恵美子:河内桃子
萩原:堺左千夫 新吉:鈴木豊明 大沢代議士:菅井きん
芹沢大介:平田昭彦 山根恭平:志村喬
封切:1954年11月3日 観客動員数:961万人
故に、これから六日間はレビュー中心(というかいつもそうか)になることをご容赦いただきたい。
今日放送されたのは1954年に公開されたゴジラシリーズの記念すべき第1作「ゴジラ」を。
太平洋沖で漁船が相次いで白い閃光に包まれて沈没すると言う怪事件が続発する。数日後、事件の現場に近い、太平洋上の大戸島に全長50メートルの巨大生物が姿を現す。それは、相次ぐ水爆実験によって目覚めた大怪獣「ゴジラ」だった!ゴジラは警戒網を突破し、東京に上陸。破壊の限りを尽くすゴジラに人類は対抗するが、全く歯が立たない。人類に明日はあるのか。
今からちょうど50年前の1954年11月。映画の歴史を揺るがす一つの大作が世に生まれた。それが、以後の映画界に大きな影響を及ぼしたと言われる「ゴジラ」第1作である。何せ世界でも初といえる特撮を主役にした映画であり、スティーブン・スピルバーグらハリウッドの巨匠らも「ゴジラ」に衝撃を受けたと言われている。
この「ゴジラ」という作品はあまりにも有名であり、今までにもあらゆる方向から全世界で検証が行われているので、今回はいつもと違って細かい説明は省かせていただき、このBSの放送での私の感想についてつらつらと書きたいと思う。
ってなことで、久々に見た感想なんだけど、やっぱし名作なのだ。
いや、これはホントに間違いない。
世界的に高い評価を得ている第1作「ゴジラ」だけど、やはり独特の重みがある。何といっても、怪獣による恐怖をしっかりと描いているし、核の恐怖としてのメタファーとしてゴジラを描くことによって核だけでなく、戦争や科学の恐怖を象徴的に描いている。後にも先にもこれ以上の作品はないと言われているのも頷ける。
確かにこの50年で神格化されすぎているきらいがあるものの、改めて見てその凄さを実感した。
とにかく、特撮技術が凄いのだ。
夜の東京上陸のシーンなんかは迫力満点。白黒の映像だからということもあって怖さも増しているし、50年前の作品にも関わらず合成の違和感も少ない。破壊されるミニチュアの重量感に欠けるという難点があるものの、画面の重厚さから全くもって気にならない。さらに凄いのは、ゴジラが人々に直接白熱光を浴びせるのだ。以後のシリーズではこういう描写はあえて作られていない(2001年の「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」では意識的にこういうシーンが作られたが)。このような描写は、ゴジラが間近に迫ってくる恐怖をしっかりと表現してるといえるだろう。
しかし、この作品の良さは特撮だけではないと思う。特撮映画というものはどうしても特撮ばかりに目が行きがちだが、この作品は人々の苦悩がよく描かれている。
ラスト近くで芹沢博士(平田昭彦)が「オキシジェン・デストロイヤー」という水中の酸素破壊剤を持ってゴジラに特攻するのだが、「悪魔の兵器」を作ってしまった葛藤や戦争への怒りがしっかりと描写されている。
また、以後の作品ではあまり描かれなかった怪獣による被災者の描写がおろそかになっていない。被害に遭った子供から「ガイガーカウンター」による放射能反応が出るシーンや、ゴジラに殺された母の遺体を見て泣きじゃくる子供のシーンなどは、悲しさが胸にこみ上げてくるだろう。
とにかく、この作品はやっぱり名作だと思う。
そもそも子供向けなんかでは全然無いし(何も子供向けであることを否定しているのではない)、世間的な固定概念としてある、怪獣映画=子供向けという方程式を一気に崩す作品であろう。
「ゴジラ」は日本映画が生み出した、立派な社会派作品なのだから。
「ゴジラ」
監督:本多猪四郎 脚本:村田武雄・本多猪四郎 音楽:伊福部昭
特殊技術:円谷英二・向山宏・岸田九一郎・渡辺明
尾形秀人:宝田明 山根恵美子:河内桃子
萩原:堺左千夫 新吉:鈴木豊明 大沢代議士:菅井きん
芹沢大介:平田昭彦 山根恭平:志村喬
封切:1954年11月3日 観客動員数:961万人
今日11月3日は昨日言った通り「ゴジラの誕生日」。
それに伴い、今日は全国各地でゴジラに関するイベントが催された。私もその一つに便乗し、ゴジラ映画を一本鑑賞してきた。それがこの「ゴジラVSデストロイア」である。
この作品のレビューは以前書いたので、今回はDVDではなくスクリーンで見た感想を書きたいと思う。
というコトで、スクリーンで見た感想なのだけれども、やっぱり映画はスクリーンで見た方がよろしい。
特に、こういう特撮・SF映画というのは大きなスクリーンや大きなスピーカーで見た方が迫力がある。
もう何度も見ている映画だけど、普段よりも数倍楽しく見ることが出来た。何といっても、ゴジラとデストロイアのバトルシーンがいい。大音響のスピーカーから流れてくるゴジラの鳴声や爆発音は、決して自宅では味わえない趣がある。
とにかく、映画は映画館で見るのに限るのだ。
「ゴジラVSデストロイア」についてはこのぐらいにして、今日はもう一つ、本編が上映される前に上映された「ゴジラ FINAL WARS」のプロモーション映像についても書きたいと思う。
まず、見た率直の感想なんだけど、
凄いねぇ・・・。
劇場でプロモーション映像を見るのは99年の「ゴジラ2000 ミレニアム」以来なんだけど、あの時の感動を久々に味わうことが出来た。何といっても、映像が凄いのだ。ここまで映像に驚かされたのは久しぶり。
正直、北村(龍平)監督には何にも期待していなかったんだけど、いい意味で裏切ってくれて良かった。
ただ、「本編よりも予告編の方が面白い映画」にはなって欲しくない。
映画は「点」ではなく「線」で見るモノだから。
とにもかくにも、「ゴジラ FINAL WARS」には更なる期待を持っていたいと思う今日この頃である。
「ゴジラVSデストロイア」
監督:大河原孝夫 特技監督:川北紘一
脚本:大森一樹 音楽監督:伊福部昭
伊集院研作:辰巳琢郎 山根ゆかり:石野陽子
山根健吉:林泰文 小沢芽留:大沢さやか 三枝未希:小高恵美
麻生孝昭:中尾彬 黒木翔:高嶋昌宏 山根恵美子:河内桃子
後藤陸将:神山繁 国友満:篠田三郎
封切:1995年12月9日 観客動員数:400万人
それに伴い、今日は全国各地でゴジラに関するイベントが催された。私もその一つに便乗し、ゴジラ映画を一本鑑賞してきた。それがこの「ゴジラVSデストロイア」である。
この作品のレビューは以前書いたので、今回はDVDではなくスクリーンで見た感想を書きたいと思う。
というコトで、スクリーンで見た感想なのだけれども、やっぱり映画はスクリーンで見た方がよろしい。
特に、こういう特撮・SF映画というのは大きなスクリーンや大きなスピーカーで見た方が迫力がある。
もう何度も見ている映画だけど、普段よりも数倍楽しく見ることが出来た。何といっても、ゴジラとデストロイアのバトルシーンがいい。大音響のスピーカーから流れてくるゴジラの鳴声や爆発音は、決して自宅では味わえない趣がある。
とにかく、映画は映画館で見るのに限るのだ。
「ゴジラVSデストロイア」についてはこのぐらいにして、今日はもう一つ、本編が上映される前に上映された「ゴジラ FINAL WARS」のプロモーション映像についても書きたいと思う。
まず、見た率直の感想なんだけど、
凄いねぇ・・・。
劇場でプロモーション映像を見るのは99年の「ゴジラ2000 ミレニアム」以来なんだけど、あの時の感動を久々に味わうことが出来た。何といっても、映像が凄いのだ。ここまで映像に驚かされたのは久しぶり。
正直、北村(龍平)監督には何にも期待していなかったんだけど、いい意味で裏切ってくれて良かった。
ただ、「本編よりも予告編の方が面白い映画」にはなって欲しくない。
映画は「点」ではなく「線」で見るモノだから。
とにもかくにも、「ゴジラ FINAL WARS」には更なる期待を持っていたいと思う今日この頃である。
「ゴジラVSデストロイア」
監督:大河原孝夫 特技監督:川北紘一
脚本:大森一樹 音楽監督:伊福部昭
伊集院研作:辰巳琢郎 山根ゆかり:石野陽子
山根健吉:林泰文 小沢芽留:大沢さやか 三枝未希:小高恵美
麻生孝昭:中尾彬 黒木翔:高嶋昌宏 山根恵美子:河内桃子
後藤陸将:神山繁 国友満:篠田三郎
封切:1995年12月9日 観客動員数:400万人
復活! ゴジラファンタジー
2004年11月2日 ゴジラ
明日、11月3日は※ゴジラの誕生日ということで、全国の東宝系映画館でゴジラ映画の上映会が行われる。
もちろん私もそこに赴くので、学校から帰宅してからの短い時間で、過去の「ゴジラ」シリーズを一応復習しておこうと思ったのである。
だがしかし、過去27本の「ゴジラ」映画全部を一日でなんか絶対見れっこない。
さてどうするかってことで、このソフトの登場である。
私が明日行く映画館は川崎にあるのだが、そこで上映される作品は1995年に公開された「ゴジラVSデストロイア」。この作品は、平成「ゴジラ」シリーズの最終作として製作された映画である。この平成「ゴジラ」を一気に見るために便利なのが、この「復活!ゴジラファンタジー」なのである。
正直読んでる人は何が何だかわからないと思うが、要するに明日の上映会にこじつけて、このソフトを紹介したいだけなのだ。悪しからず(汗
さて、ということでこのソフト「復活!ゴジラファンタジー」なのだが、ハッキリ言ってマニア向けである。
どういう内容なのかといえば、ゴジラ映画で音楽を担当した伊福部昭氏やすぎやまこういち氏の音楽に1984年の「ゴジラ」から1995年の「ゴジラVSデストロイア」までの平成「ゴジラ」シリーズの特撮シーンのダイジェストを挿入するといったもの。
マニアには感涙モノなのだが、一般の人が見たら何が何だかサッパリわからない。劇中音楽に、とにかく劇中の特撮シーンが垂れ流されるだけなので、あまり一般向けのソフトではない。少なくとも、平成「ゴジラ」7本を見ておかないと鑑賞はツライだろう。
しかし、「ゴジラ」映画作曲家として有名な伊福部昭氏の曲は特に素晴らしいので、クラシック好きや映画ファンには音楽ソフトとして楽しめる。また、他の作曲家の方々も、「ドラゴンクエスト」で有名なすぎやまこういち氏やドラマで有名な小六禮次郎氏、服部隆之氏などが参加しているので、サントラ好きにはなかなか楽しめると思う。
でもやっぱりマニア向け。
マニアの私が言うのも難だが、とにかくマニア向け。
多分、発売元もマニア向けに発売しているに違いない。
平成「ゴジラ」が好きな人は是非。
※ゴジラの誕生日
ゴジラシリーズの第1作「ゴジラ」が公開された1954年11月3日にちなんで制定されたのが、このゴジラの誕生日。毎年この日には全国でイベントが催され、インターネットで「11月3日」と検索すると、大抵「ゴジラの誕生日」という記述を見かける。
「復活!ゴジラファンタジー」(ビデオオリジナル作品)
構成:石井博士
音楽:伊福部昭・すぎやまこういち・小六禮次郎・服部隆之
使用作品:「ゴジラ」(84)「ゴジラVSビオランテ」(89)
「ゴジラVSキングギドラ」(91)「ゴジラVSモスラ」(92)
「ゴジラVSメカゴジラ」(93)「ゴジラVSスペースゴジラ」(94)
「ゴジラVSデストロイア」
発売:1998年2月(ビデオのマーキングは1997)
もちろん私もそこに赴くので、学校から帰宅してからの短い時間で、過去の「ゴジラ」シリーズを一応復習しておこうと思ったのである。
だがしかし、過去27本の「ゴジラ」映画全部を一日でなんか絶対見れっこない。
さてどうするかってことで、このソフトの登場である。
私が明日行く映画館は川崎にあるのだが、そこで上映される作品は1995年に公開された「ゴジラVSデストロイア」。この作品は、平成「ゴジラ」シリーズの最終作として製作された映画である。この平成「ゴジラ」を一気に見るために便利なのが、この「復活!ゴジラファンタジー」なのである。
正直読んでる人は何が何だかわからないと思うが、要するに明日の上映会にこじつけて、このソフトを紹介したいだけなのだ。悪しからず(汗
さて、ということでこのソフト「復活!ゴジラファンタジー」なのだが、ハッキリ言ってマニア向けである。
どういう内容なのかといえば、ゴジラ映画で音楽を担当した伊福部昭氏やすぎやまこういち氏の音楽に1984年の「ゴジラ」から1995年の「ゴジラVSデストロイア」までの平成「ゴジラ」シリーズの特撮シーンのダイジェストを挿入するといったもの。
マニアには感涙モノなのだが、一般の人が見たら何が何だかサッパリわからない。劇中音楽に、とにかく劇中の特撮シーンが垂れ流されるだけなので、あまり一般向けのソフトではない。少なくとも、平成「ゴジラ」7本を見ておかないと鑑賞はツライだろう。
しかし、「ゴジラ」映画作曲家として有名な伊福部昭氏の曲は特に素晴らしいので、クラシック好きや映画ファンには音楽ソフトとして楽しめる。また、他の作曲家の方々も、「ドラゴンクエスト」で有名なすぎやまこういち氏やドラマで有名な小六禮次郎氏、服部隆之氏などが参加しているので、サントラ好きにはなかなか楽しめると思う。
でもやっぱりマニア向け。
マニアの私が言うのも難だが、とにかくマニア向け。
多分、発売元もマニア向けに発売しているに違いない。
平成「ゴジラ」が好きな人は是非。
※ゴジラの誕生日
ゴジラシリーズの第1作「ゴジラ」が公開された1954年11月3日にちなんで制定されたのが、このゴジラの誕生日。毎年この日には全国でイベントが催され、インターネットで「11月3日」と検索すると、大抵「ゴジラの誕生日」という記述を見かける。
「復活!ゴジラファンタジー」(ビデオオリジナル作品)
構成:石井博士
音楽:伊福部昭・すぎやまこういち・小六禮次郎・服部隆之
使用作品:「ゴジラ」(84)「ゴジラVSビオランテ」(89)
「ゴジラVSキングギドラ」(91)「ゴジラVSモスラ」(92)
「ゴジラVSメカゴジラ」(93)「ゴジラVSスペースゴジラ」(94)
「ゴジラVSデストロイア」
発売:1998年2月(ビデオのマーキングは1997)
私、ゴジバトは本日10月10日を持ちまして、テスト期間に入りますです、ハイ。(^^;
従って、今日から10日間に渡ってこの日記は怪獣映画の名言を勝手に書き込むモノへと変化しますのでご了承ください。
まぁ、ヒマとネタを見つけたらきちんとした日記を書こうとは思ってますが。
ではさっそく・・・
今お前たちの心の中には、守らなければならない人達がいるハズだ。
辛かったり、怖かったりする時こそ、逃げるな!戦え!!いいな?
2000年第24作「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」より
大阪決戦に向かう宮川隊長(永島敏行)の台詞。
従って、今日から10日間に渡ってこの日記は怪獣映画の名言を勝手に書き込むモノへと変化しますのでご了承ください。
まぁ、ヒマとネタを見つけたらきちんとした日記を書こうとは思ってますが。
ではさっそく・・・
今お前たちの心の中には、守らなければならない人達がいるハズだ。
辛かったり、怖かったりする時こそ、逃げるな!戦え!!いいな?
2000年第24作「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」より
大阪決戦に向かう宮川隊長(永島敏行)の台詞。
久々のゴジラネタ。
とはいっても2日前に発表されたニュースなんだけど、まぁそれはご愛嬌。
毎年恒例となった東京国際フォーラムの東京国際映画祭。
「ゴジラ」映画は1991年の「ゴジラVSキングギドラ」から昨年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」までの作品が(94年の「ゴジラVSスペースゴジラ」と95年の「ゴジラVSデストロイア」は除く)、特別招待作品として上映されていた。
当然今年も上映があると思ったが、今回は例年よりも撮影期間が長く設けられているために東京国際映画祭でのお披露目は無くなってしまった。
その代わりといっては何なんだけど、今年は1954年の「ゴジラ」が海外字幕ニュープリント版として特別上映されるコトになった。
この「海外字幕ニュープリント版」なるモノなのだが、今年米国にて上映され、ヒットを記録したオリジナルの「ゴジラ」第1作の英語字幕版のコトである。
実を言うと、米国に第1作が輸出された際、オリジナルをそのまま上映せず、アメリカの俳優・レイモンド・バーが出演したシーンが追加挿入され製作された「怪獣王ゴジラ」が上映されたのだ。
故にアメリカでは日本オリジナルの「ゴジラ」が公開されたコトは無かったのだが、50周年を機に東宝が米国でのオリジナル「ゴジラ」の公開に踏み切ったようである。
というコトでまた説明が長くなってしまったが、この国際映画祭のチケットとやら、毎年あっという間に売切れてしまうのだ。
別に席が少ないワケではないのだけれども、封切1ヶ月前に作品が見られるし、出演者らの舞台挨拶があるために全国からファンが殺到。そのためなかなかチケットを抑えることが出来ないのだ。
でも今年は例年とはワケが違うから、券を抑えることが出来るかもしれない。
まぁ、でも甘いかな?
どうやら会場では新作「ゴジラ FINAL WARS」のプロモーション映像が全世界で初めて公開されるようだし、アメリカでのワールドプレミアの関係もあるから、今年もやっぱり難しいかなぁ・・・。
とはいっても2日前に発表されたニュースなんだけど、まぁそれはご愛嬌。
毎年恒例となった東京国際フォーラムの東京国際映画祭。
「ゴジラ」映画は1991年の「ゴジラVSキングギドラ」から昨年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」までの作品が(94年の「ゴジラVSスペースゴジラ」と95年の「ゴジラVSデストロイア」は除く)、特別招待作品として上映されていた。
当然今年も上映があると思ったが、今回は例年よりも撮影期間が長く設けられているために東京国際映画祭でのお披露目は無くなってしまった。
その代わりといっては何なんだけど、今年は1954年の「ゴジラ」が海外字幕ニュープリント版として特別上映されるコトになった。
この「海外字幕ニュープリント版」なるモノなのだが、今年米国にて上映され、ヒットを記録したオリジナルの「ゴジラ」第1作の英語字幕版のコトである。
実を言うと、米国に第1作が輸出された際、オリジナルをそのまま上映せず、アメリカの俳優・レイモンド・バーが出演したシーンが追加挿入され製作された「怪獣王ゴジラ」が上映されたのだ。
故にアメリカでは日本オリジナルの「ゴジラ」が公開されたコトは無かったのだが、50周年を機に東宝が米国でのオリジナル「ゴジラ」の公開に踏み切ったようである。
というコトでまた説明が長くなってしまったが、この国際映画祭のチケットとやら、毎年あっという間に売切れてしまうのだ。
別に席が少ないワケではないのだけれども、封切1ヶ月前に作品が見られるし、出演者らの舞台挨拶があるために全国からファンが殺到。そのためなかなかチケットを抑えることが出来ないのだ。
でも今年は例年とはワケが違うから、券を抑えることが出来るかもしれない。
まぁ、でも甘いかな?
どうやら会場では新作「ゴジラ FINAL WARS」のプロモーション映像が全世界で初めて公開されるようだし、アメリカでのワールドプレミアの関係もあるから、今年もやっぱり難しいかなぁ・・・。
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