今日はテスト前にも関わらず体調を崩してしまった。

家にいてもやるコトがないし、突然この「のび太とアニマル惑星」を見たい衝動に駆られたので、午前中はずっとコレを鑑賞していたのである(テスト勉強すればいいじゃない、というツッコミはなしにして)。

ってなことで、今日はこの「のび太とアニマル惑星」のレビューを。

ある晩、のび太はピンクのもやを見つける。その中を入っていくと、2本足で人間のように暮らす動物たちがいた。さっそくしずかとドラえもんを連れて夢の正体を探りに行くことに…。
 再びピンクのもやの中へ入った3人は、チッポという犬の少年に出会い、町を案内してもらう。そこはいろいろな動物たちが、公害のない文明の中で平和に暮らしているアニマル惑星だったのだ。さらにチッポたちの先祖たちは昔は月に住んでいて、悪魔ニムゲにいじめられたために、星の船でやってきた神様に、光の階段でこの星に導かれたのだといいう。
「光の階段は、どこでもドアみたいなあのピンクのもやのことじゃないか? それが偶然地球につながったんじゃないかな?」とドラえもんは思いつく。
 ピンクのもやを通っていったん地球にもどったみんなは、すぐにチッポからSOSのメッセージを受け取る。宇宙救命ボートでさっそく動物の国へ行ったが、もうすでにニムゲの軍隊にあとかたもなく破壊されていた。ニムゲはこの美しいアニマル惑星を征服しようとしているのだ。
 運がよくなるツキの月を飲み込んだのび太はチッポのいとこのロミを助け出すが、ニムゲの軍隊はどんどん増えてきて、ひみつ道具だけでは戦えそうにない!
 果たしてドラえもんたちはアニマル惑星を救うことができるのか?


(※映画「ドラえもん」25周年・オフィシャルサイトhttp://dora-movie.com/ より引用)

1990年に公開された、映画「ドラえもん」シリーズの第11作目。今回は、宇宙の果てにあるアニマル惑星を舞台とした物語になっている。

今回はいつものように冒頭にサイドストーリーを設けるのではなく、いきなりのび太がピンクのもやをさまよっているところから物語が始まる。
単刀直入に物語の本題に入るので、この辺りはわかりやすい。

さらに物語の前半は、誰でも昔は絵本で読んだことがある「犬のおまわりさん」だったり「拝啓。黒ヤギさま、さっきの手紙の御用事なぁに?なんていう物語のパロディが登場したりとけっこう微笑ましい。

でも、物語の本筋は結構重い。

当時は1990年代に突入したばかりで、環境破壊が叫ばれ始めた年だった。この「アニマル惑星」は映画「ドラえもん」シリーズで初めて環境破壊をテーマに扱った作品だった。敵キャラであるニムゲなどは、環境破壊を続ける人類の末路の象徴として描かれている。

このキャラクターは、まさにメタファーそのものである。

子供向きの映画だからといって見くびってはいけない。

また、主人公のチッポたちの星、アニマル惑星の設定もそんな環境破壊へのメッセージを投げかけているようでならない。
食料は、水と酸素と光を合成させて作っているし、何より「汚水処理装置が完璧」というのが最も大きいと思う。

とはいっても、基本は娯楽映画である。
しかし、楽しみながらも映画というのは「見終わってから何か考えさせられる」という暗黙の了解が製作者の中には昔からあったと思うし、この映画(と言うか「ドラえもん」は)それを忠実に守っているようだ。

ところで、今回も「ドラえもん」の楽しみの一つである「謎解き」の要素が散りばめれており、その辺りもまた楽しみの一つ。

その楽しみという意味では、やっぱり「ドラえもん」映画は主題歌ありきなのだ。
今回の主題歌「天までとどけ」もなかなか良い曲である。
しかも歌っているのはおなじみ武田鉄矢。そして作曲は「アリス」の堀内孝雄。

それにしても、武田鉄矢はホントに歌詞の書き方が上手いよね。


「ドラえもん のび太とアニマル惑星」
原作・脚本:藤子・F・不二雄 監督:芝山努

ドラえもん:大山のぶ代 のび太:小原乃梨子
しずか:野村道子 ジャイアン:たてかべ和也 スネ夫:肝付兼太
ママ:千々松幸子 チッポ:田中真弓

主題歌:「天までとどけ」作詞・歌:武田鉄矢 作曲:堀内孝雄
    「ドラえもんのうた」歌:山野さと子

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