一日開けて、今日は「ゴジラ FINAL WARS」特撮について、いろいろと言っていこう。

まぁ、一口に「特撮」といっても、人間が出てくる部分にもふんだんに特撮は使われている。ココで言う特撮とは、要するに「怪獣が出てくるところ」を指す。



それにしても、冒頭から度肝を抜かれた

この「ゴジラ FINAL WARS」のアヴァンタイトルは、南極での戦いのシーンから始まるのだが、そこで戦っているのは、何とゴジラと旧・轟天号ではないか。
かつて、ファンが一度は夢見た戦いを、この2004年の現代において実現してくれるとは思ってもみなかった。
しかも、その轟天号を操縦しているのは、中尾彬・上田耕一という平成「ゴジラ」の名コンビだから嬉しいではないか。

しかも、その特撮シーンが凄い。
何がどう凄いかというと、CGだけに依存せず、実写の迫力を重視している。
このことは、歓迎すべきことだと思うなぁ。

さて、メインタイトルが開けると、今度は轟天号がマンダと戦っていた。

開始10分にして、私は二つも驚かされてしまった。

まさか、この2004年の現(略)とは思わなかった。

何でこんなに驚いているかは、1963年の「海底軍艦」をご覧いただければわかると思うが、北村龍平という男は、ここでファンの心をガシッと、掴んでくれた。

私はこの功績を大いに讃えたい。

ただ、その所為かマンダという怪獣が轟天号の「噛ませ犬」的キャラクターになってしまっていたが、逆に言えば、轟天号の噛ませ犬はマンダにしか出来なかったのだから、この選択は正解だよね。



さて、その後X星人の策略によって、怪獣が次々と世界中の大都市を襲撃するのだが、このシーンも素晴らしいの一言だ。
まずは、ラドンがニューヨークを襲撃するのだが、このラドン、いきなり高空から降りてきてパニックを描写し、満月をバックにビルに着地する。
もう、こりゃメチャメチャ格好良い。
しかも、その破壊の描写におけるクオリティが並みじゃないんだな。劇中、ラドンは衝撃波で摩天楼を破壊し尽くすのだが、ガラスが砕け散る、といった具合に、画面に迫ってくるような雰囲気を醸し出すことに成功している。

一方、ラドンの他には、アンギラスが上海を襲撃した。
アンギラスのシーンは、ラドンほど映像の凄さは無いものの、群集パニックの演出に成功している。

その他、カマキラスがパリを、クモンガがアリゾナを、キングシーサーが沖縄を、アメリカ版のトカゲ怪獣によく似ているジラがシドニーを襲う。
だが、ラドンとアンギラスの描写が凄かった所為か、こっちはあんまし印象に残らない。ただ、フルCGで描かれたジラのクオリティはなかなかだったが。

あ、でも臨海コンビナートにおいてのエビラとM機関の戦いには、久々に手に汗握ったね。(・∀・)



さてさて、続いては怪獣映画の醍醐味である怪獣バトルについてあーだこーだと喋っていこう。

この「ゴジラ FINAL WARS」では、X星人の攻撃に成す術もなくなった人類が、最後の切り札として、南極に眠るゴジラを覚醒させる。
その覚醒したゴジラに最初に立ち向かったのが、サイボーグ怪獣・ガイガンだった。ガイガンは、本作に登場する怪獣の中で、唯一新デザインが起こされた怪獣だ。そのカッコよさは圧巻。好きな人にはたまらないだろう。しかも、今回のガイガンは様々な技を駆使して戦う、というファンにはたまらない構成なのだ。

何度も言うが、北村龍平という男はよく分かっている

ところが、このガイガン、意外にもあっさりとやられてしまう。しかも首がもげるのだ。

ちょっとこれはショッキングだったかな。




一方、ガイガンを倒したゴジラは、X星人が次々と刺客として送り込んでくる怪獣たちと戦うことになる。

まずシドニーで立ちはだかったのが、ジラ。しつこいようだが、どっかのトカゲ怪獣ばりに素早い動きでゴジラを翻弄したジラだが、ゴジラの尻尾の一撃に、オペラハウスに激突。そのまま熱線で爆破させられてしまう。

私もトカゲ怪獣はあんまり好きではないんだけど、あんまりにもあっけなくないか?Σ(´Д`lll)

そのまま北へ進んだゴジラは、ニューギニアでクモンガと激突する。
このクモンガ戦から、ゴジラはファイティング・スピリット溢れる戦いぶり見せる。まず、クモンガが口から吐く糸(何故尻からじゃないのか、というツッコミは無しにして^^;)を捕まえてブンブン振り回し、そのままクモンガを高空へと投げ飛ばす。

続いて真鶴でカマキラスをなぎ倒し、富士の裾野に現れたラドン・アンギラス・キングシーサーをいともカンタンにやっつける。ただ、アンギラスの暴龍怪球烈弾(アンギラスボール)には苦戦したようだったが。

さらにさらに、東京に出現したヘドラ・エビラを熱線で吹き飛ばす!



・・・いやぁ、何はともあれ、気持ちの良い展開である。
ここまでテンポ良く怪獣バトルが進行されては、ダレるヒマなんて無い。

しかも、ここまでこれだけの怪獣バトルがあった上に、さらに東京では、パワーアップしたガイガンと、最強の敵・モンスターXが立ちはだかる。
ここで、ゴジラは助太刀に現れたモスラと共にファイナル・ウォーズを繰り広げるのだ!



ここまでしつこいぐらいに、「ゴジラ FINAL WARS」の魅力について語ってきたが、この作品が理屈抜きに楽しめる映画だったということが、少しでも伝わってくれただろうか。

今読み返してみると、少々持ち上げすぎたきらいがあるが、それにしても言い過ぎてはいなかったと思う。

北村監督は、製作発表で豪語していた通りに怪獣バーリトゥードをやってのけてくれたし、2004年・50周年という今において、ここまで素晴らしい作品が見れるとは思ってもいなかった。



まだご覧になっていない方は、劇場に足を運ぶことをオススメする。


絶対、見て損はない映画だと思うぞ。



「ゴジラ FINAL WARS」
製作:富山省吾 脚本:桐山勲・三村渉
音楽:キース・エマーソン 特殊技術:浅田英一 監督:北村龍平

尾崎真一:松岡昌宏 音無美雪:菊川怜
ダグラス・ゴードン:ドン・フライ 風間勝範:ケイン・コスギ
音無杏奈:水野真紀 熊坂:船木誠勝 小美人:長澤まさみ・大塚ちひろ
神宮司八郎:佐原健二 波川玲子:水野久美 田口健太:須賀健太
田口左門:泉谷しげる X星人参謀:北村一輝 同・司令官:伊武雅刀
小室:国村準 醍醐直太郎:宝田明

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