今日はもう一つ。
平成「ガメラ」3部作もこれで最後。今宵はこの「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」のレビュー。
(※「ガメラ」公式HP http://gamera.jp/より抜粋)
前作「ガメラ2 レギオン襲来」が圧倒的に面白かったので、劇場公開の時には大いに期待して見たのを覚えている。
ところが、いざ鑑賞してみたものの、ストーリーの難解さやオカルトな雰囲気が災いして、いまひとつ楽しむことが出来ず、この作品も「ガメラ 大怪獣空中決戦」と同様、最近まで敬遠していた作品だった。
それで、昨日久々に3作通して見てみたわけだけど、やっぱり個人的にはイマイチだったなぁ・・・。
せっかく前作でリアル志向な物語が展開されたのに、今回はまたオカルト路線に逆戻り。敵怪獣であるイリスはオカルトそのものだし、朱雀や玄武を始めとする「四神」が物語に絡んできたり、「柳星張」をめぐるドラマ展開などには、正直ついていけなかった。何ていうか「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」の時にも感じたんだけど金子修介監督のこういうオカルト路線は私には肌に合わない気がしたなぁ。あと朝倉美都(山咲千里)と倉田真也(手塚とおる)が最後まで何がしたかったのかよくわかんなかった。
ただ、比良坂綾奈(前田愛)によるガメラに親を殺された少女の復讐劇という展開は斬新で良かったと思う。「怪獣」という存在を現実的なドラマとして描く以上、このような悲しい出来事は起こって当然だし、それによって怪獣が誕生する、という展開も面白いしね。また長峰真弓(中山忍)や大迫刑事(蛍雪次朗)など、平成「ガメラ」を彩ったキャラクターたちが登場する展開も、ストーリーを通して見たものにとっては嬉しい。欲を言えば穂波(水野美紀)も出てきて欲しかったが。
まぁ、確かに人間ドラマはオカルトチックなカンジではあるが、濃いドラマであることもまた事実かな。
一方の特撮の方だが、技術的には素晴らしい。
例えば、物語の発端となる事件である、ガメラとギャオスの渋谷での戦いの迫力は物凄い。「東急東横店」や「渋谷109」などお馴染みの建物が吹っ飛ぶシーンはミニチュアとはとても思えないし、CG合成も相まって素晴らしい映像に仕上がっている。また紀伊水道上空においてのガメラとイリスの空中戦はフルCGだし、二大怪獣の対決における、京都駅崩壊のシーンなんかもよく出来ている。
ただ、あえて「技術的には」という形容詞を付けたのには理由があるんだな。
この作品は、所謂「怪獣バトル」の楽しさに欠けていると思う。渋谷での戦いもバトルのシークエンスはどちらかというと二の次だし、京都でのラストバトルも、舞台が京都駅のみで展開されるので、動きが少なく単調なんだよね。何となく。
ま、確かにラストでイリスの火球を手で受け止めたガメラが、一気にイリスに止めを刺すシーンがあるが、バトルの面白さ、という意味での見せ場はそれぐらいじゃない?
ということで、結果的にこの作品が面白かったのか、そうでなかったのかを問われると、微妙なんだよなぁ・・・。
確かにリアル路線も継承されているし、見所も満載なんだけど、前作以上の興奮を味わうことは出来なかった。
ってなことで、私の2日間で平成「ガメラ」を全部見たるでというワケのわからない行動は終わりを遂げた。
後で見返してみると、結局はいつもどおりに、作品に対して言いたいことを言いまくってるだけだったみたい。でもまぁ、いいか(^^;
まぁ、平成「ガメラ」に関しての話はこの辺りで終わることにしよう。
「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」
総指揮:徳間康快 脚本:伊藤和典・金子修介
音楽:大谷幸 特技監督:樋口真嗣 監督:金子修介
長峰真弓:中山忍 比良坂綾奈:前田愛
草薙浅黄:藤谷文子 朝倉美都:山咲千里 倉田真也:手塚とおる
守部龍成:小山優 守部美雪:安藤希 桜井:八嶋智人
大迫力:螢雪次朗 斉藤審議官:本田博太郎 野尻明雄:川津祐介
主題歌:「もういちど教えてほしい」(歌:ユリアーナ・シャノー)
封切:1999年3月6日 観客動員数:100万人
平成「ガメラ」3部作もこれで最後。今宵はこの「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」のレビュー。
1999年。地球環境のバランスが崩れ、人を喰う巨大怪鳥ギャオスが世界各地で大量発生し始めた。女性鳥類学者の長峰真弓(中山忍)は。その被害をくい止めるため、ギャオスの生態研究をすすめていた。おりしも東京・渋谷上空にギャオスが出現。しかしギャオスは、それを追ってきたガメラによって倒される。だが、2大巨獣による戦いの爪痕はあまりにも大きく、渋谷界隈は壊滅、多数の死者を出す結果となってしまった。この惨劇を機にギャオスの脅威と並んで、ガメラすらも危険視する世論が高まり、政府は巨大生物対策委員会を設置、長峰が召集される。長峰はそこで内閣調査室に所属する美女、朝倉美都(山咲千里)と出会う。美都は、推測統計学に精通した天才ゲーム作家、倉田真也(手塚とおる)をブレーンとして抱えていた。美都は倉田にガメラの存在とギャオスの関係性、そしてギャオスの大量発生がこの先何をもたらすのかシュミレートさせているのだ。美都の真意は?
高まるガメラ批判に、かつてガメラと心を通わせた少女、草薙浅黄(藤谷文子)も、長峰のもとへとかけつける。浅黄は長峰に「ガメラとギャオスの出現は、これから起こる更に恐ろしい事態の前ぶれではないかと」告げる。
数年前、東京にガメラが現われた際、巻き添えで両親を失った中学生の少女・比良坂綾奈(前田愛)は、親戚のいる村にひきとられ暮らしていた。綾奈の心はガメラへの憎悪の念に満ちていた。ある日、綾奈は古くからの言い伝えで伝説の神獣が眠るとされる<杜の沢>の祠で、奇妙な卵を発見する。やがて卵から不思議が生物が覚醒する。その生物に心魅かれた綾奈は”それ”を密かに育て始める。”それ”は綾奈の気持ちに呼応するかのように成長し始める。そして綾奈の身に恐るべきことが…。
ギャオスの大量発生はとどまることを知らず、人類存亡の危機となりつつあった。ギャオスを倒すべく再び現われたガメラの前に、巨大な影が立ちはだかる。それは、あの綾奈が育てた生物が成長した姿だった!嵐の京都を舞台に対峙するガメラと巨大な影!果たしてその正体はなにか?
(※「ガメラ」公式HP http://gamera.jp/より抜粋)
前作「ガメラ2 レギオン襲来」が圧倒的に面白かったので、劇場公開の時には大いに期待して見たのを覚えている。
ところが、いざ鑑賞してみたものの、ストーリーの難解さやオカルトな雰囲気が災いして、いまひとつ楽しむことが出来ず、この作品も「ガメラ 大怪獣空中決戦」と同様、最近まで敬遠していた作品だった。
それで、昨日久々に3作通して見てみたわけだけど、やっぱり個人的にはイマイチだったなぁ・・・。
せっかく前作でリアル志向な物語が展開されたのに、今回はまたオカルト路線に逆戻り。敵怪獣であるイリスはオカルトそのものだし、朱雀や玄武を始めとする「四神」が物語に絡んできたり、「柳星張」をめぐるドラマ展開などには、正直ついていけなかった。何ていうか「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」の時にも感じたんだけど金子修介監督のこういうオカルト路線は私には肌に合わない気がしたなぁ。あと朝倉美都(山咲千里)と倉田真也(手塚とおる)が最後まで何がしたかったのかよくわかんなかった。
ただ、比良坂綾奈(前田愛)によるガメラに親を殺された少女の復讐劇という展開は斬新で良かったと思う。「怪獣」という存在を現実的なドラマとして描く以上、このような悲しい出来事は起こって当然だし、それによって怪獣が誕生する、という展開も面白いしね。また長峰真弓(中山忍)や大迫刑事(蛍雪次朗)など、平成「ガメラ」を彩ったキャラクターたちが登場する展開も、ストーリーを通して見たものにとっては嬉しい。欲を言えば穂波(水野美紀)も出てきて欲しかったが。
まぁ、確かに人間ドラマはオカルトチックなカンジではあるが、濃いドラマであることもまた事実かな。
一方の特撮の方だが、技術的には素晴らしい。
例えば、物語の発端となる事件である、ガメラとギャオスの渋谷での戦いの迫力は物凄い。「東急東横店」や「渋谷109」などお馴染みの建物が吹っ飛ぶシーンはミニチュアとはとても思えないし、CG合成も相まって素晴らしい映像に仕上がっている。また紀伊水道上空においてのガメラとイリスの空中戦はフルCGだし、二大怪獣の対決における、京都駅崩壊のシーンなんかもよく出来ている。
ただ、あえて「技術的には」という形容詞を付けたのには理由があるんだな。
この作品は、所謂「怪獣バトル」の楽しさに欠けていると思う。渋谷での戦いもバトルのシークエンスはどちらかというと二の次だし、京都でのラストバトルも、舞台が京都駅のみで展開されるので、動きが少なく単調なんだよね。何となく。
ま、確かにラストでイリスの火球を手で受け止めたガメラが、一気にイリスに止めを刺すシーンがあるが、バトルの面白さ、という意味での見せ場はそれぐらいじゃない?
ということで、結果的にこの作品が面白かったのか、そうでなかったのかを問われると、微妙なんだよなぁ・・・。
確かにリアル路線も継承されているし、見所も満載なんだけど、前作以上の興奮を味わうことは出来なかった。
ってなことで、私の2日間で平成「ガメラ」を全部見たるでというワケのわからない行動は終わりを遂げた。
後で見返してみると、結局はいつもどおりに、作品に対して言いたいことを言いまくってるだけだったみたい。でもまぁ、いいか(^^;
まぁ、平成「ガメラ」に関しての話はこの辺りで終わることにしよう。
「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」
総指揮:徳間康快 脚本:伊藤和典・金子修介
音楽:大谷幸 特技監督:樋口真嗣 監督:金子修介
長峰真弓:中山忍 比良坂綾奈:前田愛
草薙浅黄:藤谷文子 朝倉美都:山咲千里 倉田真也:手塚とおる
守部龍成:小山優 守部美雪:安藤希 桜井:八嶋智人
大迫力:螢雪次朗 斉藤審議官:本田博太郎 野尻明雄:川津祐介
主題歌:「もういちど教えてほしい」(歌:ユリアーナ・シャノー)
封切:1999年3月6日 観客動員数:100万人
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