映画ドラえもん のび太と夢幻三剣士
2004年12月30日 大長編ドラえもん
まったく、衝動買いというものは恐ろしいモノである。
わざわざお年玉を前借りしてまでDVDを買ってしまったよ。
その購入した作品と言うのがこの「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」。
(※「映画ドラえもん25周年オフィシャルサイト」 http://dora-movie.com/film_history/history_15.htmlより抜粋)
いやぁ、ホントに久々に見たなぁ、この作品。多分、劇場公開の94年以来だと思う。あ、ひょっとしたら95年の正月のテレビ放映の時に見たかもしんないけど、どっちみち10年ぶりということになるね。だから、全くもって内容を覚えていなかったんだ。90年代初頭のドラ映画で幼い頃の記憶が全く無かったのがこの作品だったからね。
んでまぁ、この歳になって違う視点でこの作品を見てみたワケだけど、感想を一言で言うと、異色作だったなぁ、ってカンジかな。
何を隠そういつもと展開が全然違うんだもの。
これまでの「ドラえもん」映画は、形は違えど、だいたいは「現実世界」が舞台となってはいた(歴史が改変された、なんてことはあったけどさ)。でも今回は舞台が「のび太の夢の中」なのだ。
この設定を聞いた時、生意気ながらも「ちょっと待てよ」と思ったモンである。「映画ドラえもん15周年記念作品」と銘打っておきながら、掟破りの「夢オチ」かよ、と。
ところが、きちんと見てみたら決してそういう夢オチじゃぁなかった。きちんと脚本も練ってあるし、純粋に面白かったし。
ただ冒頭で述べたように、「異色作」だったことは間違いないかな。何がどう、異色作だったかといえば、ドラえもんたちいつものメンバーが主役じゃないんだよね。あくまで主役は「夢の中ののび太たち」。のび太の名前はノビタニアン、ジャイアンはジャイトス、スネ夫はスネミス、ドラえもんはドラモンという魔法使い。しずかちゃんに至っては妖精・シルクと王女・シズカリア姫の一人二役。確かに「夢の中ののび太たち」が主役といっても、その夢を見ているのはのび太たちいつものメンバーなんだけど、ここで注目すべきなのは、ジャイアン、スネ夫、しずかの3人は事実上物語に直接的な干渉はしてないということか。
それがどういう意味か、というと、彼ら3人は知らないうちにのび太の夢に巻き込まれるんだよね(^^;
こういう展開は大長編ではあんまり無かった。寧ろ、単行本の延長線に近い作品のような気がする。まぁ、初期のギャグマンガスタイルのはしりといえるかもしれないけど、こんなカンジの展開もたまには面白いとは思うよ。
とはいえ、多少なりとも違和感が無かったかというとそうではないんだよね。全て夢の中での出来事なので、いまひとつ盛り上がりに欠けるのも事実だし、ストーリーがわかりにくい気もしないでもない。あと、クライマックスにジャイアンとスネ夫が絡まないのも痛いよなぁ。せっかくタイトルが「夢幻三剣士」なのに、ラストに三剣士が揃わないってのはちょっと・・・。
でもまぁ、今回はいろんな意味での「夢」というテーマを扱った作品だから、理屈はいらないのかもしれないね。(^^)
だからなのか、今回は「ドラえもん」映画なら必ずあった伏線が見当たらない。「伏線」が無いというコトは、要するに「理屈なし」で楽しめよ、という藤子先生のメッセージなのかもしれないな。実際、敵キャラの色使いが華やかで良いし、バトルシーンは迫力があって面白い。さらに誰もが一度は夢見た展開をこれでもかと映し出してくれる展開もイイ!そんな「夢」の中でも、のび太が竜を助ける、なんていうのび太らしい名場面があったりもしてきちんと本来のテーマにも沿ってるしね。
さてさて、最後はいつもの主題歌のお話。
今回の「のび太と夢幻三剣士」の主題歌はなんと二つ。それが「夢の人」と「世界はグー・チョキ・パー」。両方とも武田鉄矢一座が歌っている。構成は劇中では「夢の人」がかかり、エンディングで「世界は〜」がかかるというモノなんだけど、個人的には「夢の人」一曲で良かったような気もする。いやいや、「世界は〜」も良い曲なんだけど、「夢の人」の方がカッコ良くて世界観にあってたようなカンジだし、いきなりエンディングであれがかかった時はちょっと拍子抜けしたというとか。その分、「夢の人」の方が印象に残ってるんだよね。「ここぞ!」っていう時に劇中で流れるから。
まぁ、こういう展開もたまにはいいか。
「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」
製作総指揮・原作・脚本:藤子・F・不二雄
音楽:菊池俊輔 監督:芝山努
ドラえもん:大山のぶ代 のび太:小原乃理子
しずか:野村道子 ジャイアン:たてかべ和也 スネ夫:肝付兼太
先生:田中亮一 トリホー:田村錦人 スパイドル将軍:屋良有作
ジャンボス:郷里大輔 竜:石丸博也 オドローム:家弓家正
主題歌:「夢の人」「世界はグー・チョキ・パー」(歌:武田鉄矢一座)
「ドラえもんのうた」(歌:山野さと子)
封切:1994年3月12日 観客動員数:270万人
わざわざお年玉を前借りしてまでDVDを買ってしまったよ。
その購入した作品と言うのがこの「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」。
せめて夢の中ではヒーローになりたいと願うのび太は、ドラえもんがだしてくれた「気ままに夢見る機」で“夢幻三剣士”という夢の世界へ。
妖精シルクに案内され、ユミルメ国についたのび太は、悪の妖霊大帝オドロームを倒せば、王女シズカリア姫と結婚できることを知り、さっそく白銀の剣とかぶとを手に入れ、剣士ノビタニアンとなって妖霊大帝を倒す旅に出かける。途中、剣士スネミス、剣士ジャイトスや魔法使いのドラモン、城を抜けだして変装したシズカリアが仲間に加わり、竜の血をあびれば不死身になれるという竜の谷をめざすことに。
竜の谷は不気味な場所だった。スネミスとジャイトスはあっという間に石にされてしまった。石像に化けたのび太は竜のひげを切った! しかし、命までうばうことはできなかった。竜はそんな心やさしいのび太のために、一度だけ生き返ることができるようにしてくれたのだった。
魔の手は国中をおおいはじめていた。次々と現れる妖霊軍たちを倒し、ノビタニアンたちは、ついにオドロームと対決することに…。
しかし、オドロームの強力な魔法でノビタニアンはとうとう死んでしまう…。こんど死ねば、二度と生き返ることはできない。
果たして、ノビタニアンは再びオドロームに立ち向かうのか!? 最後にユミルメ国を救うことができるのだろうか!?
(※「映画ドラえもん25周年オフィシャルサイト」 http://dora-movie.com/film_history/history_15.htmlより抜粋)
いやぁ、ホントに久々に見たなぁ、この作品。多分、劇場公開の94年以来だと思う。あ、ひょっとしたら95年の正月のテレビ放映の時に見たかもしんないけど、どっちみち10年ぶりということになるね。だから、全くもって内容を覚えていなかったんだ。90年代初頭のドラ映画で幼い頃の記憶が全く無かったのがこの作品だったからね。
んでまぁ、この歳になって違う視点でこの作品を見てみたワケだけど、感想を一言で言うと、異色作だったなぁ、ってカンジかな。
何を隠そういつもと展開が全然違うんだもの。
これまでの「ドラえもん」映画は、形は違えど、だいたいは「現実世界」が舞台となってはいた(歴史が改変された、なんてことはあったけどさ)。でも今回は舞台が「のび太の夢の中」なのだ。
この設定を聞いた時、生意気ながらも「ちょっと待てよ」と思ったモンである。「映画ドラえもん15周年記念作品」と銘打っておきながら、掟破りの「夢オチ」かよ、と。
ところが、きちんと見てみたら決してそういう夢オチじゃぁなかった。きちんと脚本も練ってあるし、純粋に面白かったし。
ただ冒頭で述べたように、「異色作」だったことは間違いないかな。何がどう、異色作だったかといえば、ドラえもんたちいつものメンバーが主役じゃないんだよね。あくまで主役は「夢の中ののび太たち」。のび太の名前はノビタニアン、ジャイアンはジャイトス、スネ夫はスネミス、ドラえもんはドラモンという魔法使い。しずかちゃんに至っては妖精・シルクと王女・シズカリア姫の一人二役。確かに「夢の中ののび太たち」が主役といっても、その夢を見ているのはのび太たちいつものメンバーなんだけど、ここで注目すべきなのは、ジャイアン、スネ夫、しずかの3人は事実上物語に直接的な干渉はしてないということか。
それがどういう意味か、というと、彼ら3人は知らないうちにのび太の夢に巻き込まれるんだよね(^^;
こういう展開は大長編ではあんまり無かった。寧ろ、単行本の延長線に近い作品のような気がする。まぁ、初期のギャグマンガスタイルのはしりといえるかもしれないけど、こんなカンジの展開もたまには面白いとは思うよ。
とはいえ、多少なりとも違和感が無かったかというとそうではないんだよね。全て夢の中での出来事なので、いまひとつ盛り上がりに欠けるのも事実だし、ストーリーがわかりにくい気もしないでもない。あと、クライマックスにジャイアンとスネ夫が絡まないのも痛いよなぁ。せっかくタイトルが「夢幻三剣士」なのに、ラストに三剣士が揃わないってのはちょっと・・・。
でもまぁ、今回はいろんな意味での「夢」というテーマを扱った作品だから、理屈はいらないのかもしれないね。(^^)
だからなのか、今回は「ドラえもん」映画なら必ずあった伏線が見当たらない。「伏線」が無いというコトは、要するに「理屈なし」で楽しめよ、という藤子先生のメッセージなのかもしれないな。実際、敵キャラの色使いが華やかで良いし、バトルシーンは迫力があって面白い。さらに誰もが一度は夢見た展開をこれでもかと映し出してくれる展開もイイ!そんな「夢」の中でも、のび太が竜を助ける、なんていうのび太らしい名場面があったりもしてきちんと本来のテーマにも沿ってるしね。
さてさて、最後はいつもの主題歌のお話。
今回の「のび太と夢幻三剣士」の主題歌はなんと二つ。それが「夢の人」と「世界はグー・チョキ・パー」。両方とも武田鉄矢一座が歌っている。構成は劇中では「夢の人」がかかり、エンディングで「世界は〜」がかかるというモノなんだけど、個人的には「夢の人」一曲で良かったような気もする。いやいや、「世界は〜」も良い曲なんだけど、「夢の人」の方がカッコ良くて世界観にあってたようなカンジだし、いきなりエンディングであれがかかった時はちょっと拍子抜けしたというとか。その分、「夢の人」の方が印象に残ってるんだよね。「ここぞ!」っていう時に劇中で流れるから。
まぁ、こういう展開もたまにはいいか。
「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」
製作総指揮・原作・脚本:藤子・F・不二雄
音楽:菊池俊輔 監督:芝山努
ドラえもん:大山のぶ代 のび太:小原乃理子
しずか:野村道子 ジャイアン:たてかべ和也 スネ夫:肝付兼太
先生:田中亮一 トリホー:田村錦人 スパイドル将軍:屋良有作
ジャンボス:郷里大輔 竜:石丸博也 オドローム:家弓家正
主題歌:「夢の人」「世界はグー・チョキ・パー」(歌:武田鉄矢一座)
「ドラえもんのうた」(歌:山野さと子)
封切:1994年3月12日 観客動員数:270万人
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