土日は日記の更新を行わなくて申し訳ない。
今日のお話は先日の「ジュマンジ」に続きツタヤで借りてきた映画について。その作品は66年に公開された「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」

富士火山帯の異常な活動で眼を醒ました怪獣・ギャオスは次々と人を襲い、その魔の手は英一少年にまで迫ろうとしていた。対するガメラは怒りの火炎噴射を吹き、持久戦法、背後奇襲攻撃、回転ラウンジ作戦で立ち向かう!


(※「ガメラ」公式HP http://gamera.jp/ より抜粋)



平成「ガメラ」は何回か繰り返して見てるんだけど、実は昭和「ガメラ」は未見だったんだよな、私。
何で今まで見てなかったかというとね、「ゴジラ」映画に比べて残酷な描写が多そうだし(怪獣の首切りシーンがあったり(ガメラ対大悪獣ギロン)、東宝に比べて予算が少ない所為か、特撮のつたなさが目立ちそうな印象があって、毛嫌いしてたんだよね(^^;

そんなこんなでこの週末を利用して一本見てみたんだけど、まあまあといったところかなぁ・・・。(−−;
結論から言うといまひとつ。平成「ガメラ」で華麗に蘇った怪獣・ギャオスが登場する作品なので、とっても期待して見てみたんだけど、個人的にはいまひとつ。
いやいや、ストーリー的にはなかなか濃い作りではあるんだけどさ。冒頭で富士山が噴火したり、高速道路の建設問題を物語に絡めたりと見所は多い。また冒頭の富士山噴火によるガメラの飛来が、ラストのガメラ対ギャオスのバトルの伏線になってるところなんかは面白い。その作戦を子供が思いつくというのも「ガメラ」映画らしくてイイ。まぁ、子供が対策本部に堂々と顔を出し、「ギャオーと泣くからギャオス」なんてギャオスを命名したり、回転ラウンジ作戦を考案したりとあまりにも子供さんが出すぎな印象もあるけど、ガメラの上に子供が乗ったり、ギャオスに始めて遭遇するのがその子供だったりと、「まず子供ありき」の「ガメラ」シリーズでは正しい選択なのかもしれない。
この作品、人間ドラマはなかなか濃い出来であると言えよう。

さて一方の特撮である。
これが微妙。
まず、ミニチュアがあまりにもミニチュア然としすぎ。名古屋のミニチュアなんか正直「トホホ・・・」な出来。名古屋城の破壊シーンだとか、名古屋市街をギャオスが蹂躙するシーンだとかいろいろ名シーンはあるけれど、ミニチュアのつたなさばかりがやたらに目立ってしまったなぁ。
ただその分、敵怪獣・ギャオスのキャラクターは素晴らしい。何が素晴らしいかって、必殺技の「超音波メス」がイイんだな。従来の怪獣におけるポピュラーな必殺技である「光線」が主に「爆発」を主体としたモノであったのに対し、このギャオスは「切断」をテーマにした光線である。これがとっても新鮮。例えば冒頭のヘリコプター破壊なんかだと、人々の乗っているヘリが真っ二つに折れる描写がある。これは結構斬新な設定だと思ったなぁ。あと胸から消化液を発射して、ガメラの回転ジェットの炎を消してしまうなどなかなか。
また、ギャオスの性格を「人食い怪獣」と設定したお陰で、素直に怪獣の恐怖を描くことに成功してると思う。名古屋の街で新幹線の乗客を鷲掴みにするシーンなんかはこの歳でも結構怖いしね。

ってなワケでそれぞれのシークエンスは悪くないんだけど、繋がった時にどうしてもダレてしまうんだな。少なくとも私は。あと、回転ラウンジ作戦の稚拙さは見ていて拍子抜け。

結局のところ、「ゴジラ」映画との作風の違いについていけなかったのかもしれないな。正直。


「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」
製作:永田秀雅 脚本:高橋二三
特殊撮影:藤井和文 音楽:山内 正 監督:湯浅憲明

堤 志郎:本郷功次郎 金丸辰衛門:上田吉二郎
金丸すみ子:笠原玲子 金丸英一:安部尚之 青木博士:北原義郎
自衛隊中部司令官:夏木 章 岡部:三夏 信

主題歌「ガメラの歌」(歌:ひばり児童合唱団)
封切:1967年3月15日

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