そんなワケでお久しぶりでございますです。

いやいや、別に更新を怠けていたワケじゃないんだな(^^;
ちょっと、いろいろ忙しかったんだよ。ホントに。。。

とは言いながら、過去の「ドラえもん」映画を見返してる自分は、つくづくちゃっかりしてるよな、と思う今日この頃・・・。

親にも先生にも、誰にもじゃまされない場所に家出しようと考えたのび太たちは、まだ人が住んでいない7万年前の日本へやってくる。ジャイアンは建設大臣、スネ夫は農林大臣、しずかは環境長官、のび太はペット大臣になってさっそく国づくりにとりかかった。のび太は動物の遺伝子アンプルとクローニングエッグを使って、ペガとグリとドラコという想像上の動物を作り出した。
 現代にもどったのび太たちは、時空乱流に巻き込まれ、現代の日本に流されてきた7万年前の原始少年・ククルに出会う。話を聞けば、ククルは中国のヒカリ族の子どもで、ヒカリ族の人々は凶暴なクラヤミ族に襲われてしまったのだと言う。ドラえもんたちはさっそくククルと一緒にヒカリ族を助けに行くことにする。
 7万年前の中国へ向かった一行は、精霊王ギガゾンビに操られているクラヤミ族やツチダマという土偶の怪物から、無事ヒカリ族の人々を助けだし、また襲ってくるかもしれないので安全な日本まで連れていった。
 現代に帰ったドラえもんたちは、7万年前の世界から持ち帰ったツチダマの破片から、それが未来の物質であることを知る。
「ヒカリ族のみんながあぶない!」いそいで7万年前に戻るが、ヒカリ族の村はすでに襲撃された後だった…。
 果たしてドラえもんたちは再びヒカリ族を助けることができるのか!? 精霊王ギガゾンビの本当の正体は…!?


(映画「ドラえもん」25周年オフィシャルサイトhttp://dora-movie.com/より抜粋)



「ドラえもん のび太の日本誕生」は、1989年に公開された「ドラえもん」映画の記念すべき第10作目。今回の舞台は「7万年前の日本」で、「日本誕生のきっかけを作ったのはドラえもんだった」ととてつもなくスケールの大きなお話。10周年に相応しく敵役の「ギガゾンビ」には「サザエさん」の波平さん役で知られる永井一郎さんを迎えるなど、キャストも豪華に。そのお陰か、興行的にも成功を収め、観客動員数は「ドラえもん」映画最高の420万人を記録している。

最初に言っておくが、私が見たのは1996年に放映された所謂「TV放送版」の方なので、オリジナルとは若干感想が違ってくることをご了承いただきたい(恥ずかしながら、どのシーンがカットされてたのか未確認なもので^^;)。
とはいっても、TV放送版でもなかなか面白かったな、この作品。この作品、昔から何度も繰り返し見てるんだけど、濃い出来で素晴らしい。
個人的に好きなシーンといえば、やっぱりぺガやドラコ、グリのシーンだよな。何ていうか、誕生シーンからしてイイんだよね。小さくてかわいいんだもの。それが、立派になってスネ夫やジャイアンをワニから救うシーンは、映画の尺では短い時間なのにも関わらず、思わず「立派になったな」って思ってしまう。あと、ラストののび太との別れも感慨深いなぁ。多分、ドラ映画の中でもホントに涙、涙のラストシーンだと思う。それぐらい感情移入出来るのがイイ。

それにしても、この映画って久々に怖さを感じさせる映画でもあったなぁ。最近のヤツは全然そんなコトないんだけど、初期の「ドラ」映画って楽しさや面白さと共に、怖さも兼ね備えていた気がするんだよな。例えば、「海底鬼岩城」のポセイドンとか、「魔界大冒険」の魔王の心臓とかね。それと同じように、ドラえもんが劇中で語る「神隠し」のハナシだとか、何の表情も無い土偶が襲い掛かってきたりだとか・・・。まぁ、本来のラスボスであるハズの「ギガゾンビ」が実はただのオヤジさんだった、っていうのは微妙に笑えるところではあるんだけどさ。笑えるところといえば、何故かこの作品は食べ物ネタが多かったような(^^; 「翻訳こんにゃくお味噌味」だとかさ。ま、それもこの作品の魅力だよなぁ。

ところで、この作品のラストにはタイムパトロールが登場するんだが、この辺は何かわかりづらかったな。何で猛吹雪の中で倒れているのび太を安全なところまで運ばなかったのが、ハッキリ言って謎。そりゃ「ラーメンのおつゆ」に見立てて栄養ドリンクを飲ませたみたいだけど、ボタンの入った小箱を渡すぐらいなら、せめて安全な洞窟へでも連れていって欲しかった。ラストの伏線になってるのはさすがだけど。
それに、作品的な質も良い方だから、この辺の疑問はあんまり気にならないかもね。

さて、本作の主題歌「時の旅人」は、「釣りバカ」の西田敏行が歌っているのだが、劇中での効果的な使われ方により、一回聞いただけでも心に残る曲調となっており、作品に負けず劣らずな出来となっている。
ちなみにこの曲は、後に作詞を手掛けた武田鉄矢と、作曲を担当した堀内孝雄により、カバーされているそうだ。





「ドラえもん のび太の日本誕生」
製作総指揮・原作・脚本:藤子・F・不二雄
監督:芝山努 音楽:菊池俊輔

ドラえもん:大山のぶ代 のび太:小原乃梨子
しずか:野村道子 ジャイアン:たてかべ和也 スネ夫:肝付兼太
パパ:加藤正之 ママ:千々松幸子 ククル:松岡洋子
ギガゾンビ:永井一郎

主題歌:「時の旅人」(歌:西田敏行)
     「ドラえもんのうた」(歌:山野さと子)
封切:1989年3月11日 観客動員数:420万人

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