そんなこんなで、明けましておめでとうございます。


いつもなら、テーマを決めてあーだこーだ言うんだけど、さすがに元日ばかりはお休みしますです、ハイ。(-。-)y-゜゜゜

さて。
今年2005年は、私にとって始まりの年であるコトを願いたいなぁ、と思う。
まずね、新しいドラえもんがどうなるか。それに尽きるんだな。
声が変わるのはやっぱり寂しいし、変えるぐらいならアニメドラえもんを終わらしてもいいんじゃないか、って思ってはいるけど、今ここで終わらしてしまうは、ドラえもんというのはあまりにも惜しいキャラクターだよなぁ。
願わくば、あのドラえもんのイメージに適する方が後任になってもらって、ドラえもんの「新たな世界」を切り開いて欲しい。

もう一つ。
「ゴジラ」映画は昨年で終わってしまったが、2005年4月には「ゴジラ」30枚組みDVDボックス「ゴジラ FINAL BOX」が発売されるし、「ゴジラ FINAL WARS」も今年から全世界で公開が始まるらしい。
さらに、ゴジラの次は、あのガメラが帰ってくるという未確認情報も入ってきている。

そう。「ゴジラ」は休眠しても、新たな特撮時代の幕開けはすぐそこまで迫っているのだ。



2005年は新たな始まりの年であると私は信じたい。
さてさて、2004年ももう終わりである。
この一年のことを考えてみると、早かったのか、遅かったのか、私にはよくわからない。
っていうか、あんまり終わって欲しくないんだなぁ。今年は。

何で急にこんなこと言い出しかっていうとね、私個人にとって今年は終わりの年だったんだよね。
今さら言うのもアレだがこの日記を見てもわかるとおり、私の大きな趣味はゴジラドラえもん

「ゴジラ」は皆知っての通り、この2004年に「ゴジラ FINAL WARS」で幕を閉じた。
そりゃ確かに、これまで幾度と無く復活を繰り返してきたゴジラだ。何せもう生まれて50年、ずっと現役であり続けている。これまでも75年の「メカゴジラの逆襲」、95年の「ゴジラVSデストロイア」で幕を降ろしてきたことがあったが、その度にファンの声援に応えて復活してきた。
ゴジラは間違いなく復活する
でも、やっぱり「一つの歴史の終わり」が来たことも確かだ。これは「終わり」であることに間違いは無い。

もう一つ。
あのドラえもんが終わる。
こんなことを言うと「何言ってんだ。声が変わるだけじゃないか」と言われること必至だが、声の違うドラえもんなんかドラえもんじゃないんだよ。やっぱり。
ドラえもんの特徴で思い浮かべるのはやっぱりあの「声」だし、アニメキャラにとって声は命だ。
決して今回の「声の交代」でドラえもんの歴史は終わらない。とはいえ、あの独特の声を誰が演じられる?あなたは今までドラえもんのモノマネを見て、ホントに似ていると思ったことがありますか?
例え声が変わったとしても、アニメドラえもんの終わりが近づいていることは間違いない。

でも、ここで終わらしてはいけない。
2005年は新たな「始まりの年」であるべきだ。
「ゴジラ」が終わっても「怪獣映画」の灯火は消えないし、「ドラえもん」という作品も後世に残していかなくてはいけない。

2005年が、そんな歴史の橋渡し的な年であることを切に願っている。

ありがとう。そして、さらばゴジラ・ドラえもん。また会う日まで。
まったく、衝動買いというものは恐ろしいモノである。
わざわざお年玉を前借りしてまでDVDを買ってしまったよ。
その購入した作品と言うのがこの「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」

せめて夢の中ではヒーローになりたいと願うのび太は、ドラえもんがだしてくれた「気ままに夢見る機」で“夢幻三剣士”という夢の世界へ。
 妖精シルクに案内され、ユミルメ国についたのび太は、悪の妖霊大帝オドロームを倒せば、王女シズカリア姫と結婚できることを知り、さっそく白銀の剣とかぶとを手に入れ、剣士ノビタニアンとなって妖霊大帝を倒す旅に出かける。途中、剣士スネミス、剣士ジャイトスや魔法使いのドラモン、城を抜けだして変装したシズカリアが仲間に加わり、竜の血をあびれば不死身になれるという竜の谷をめざすことに。
 竜の谷は不気味な場所だった。スネミスとジャイトスはあっという間に石にされてしまった。石像に化けたのび太は竜のひげを切った! しかし、命までうばうことはできなかった。竜はそんな心やさしいのび太のために、一度だけ生き返ることができるようにしてくれたのだった。
魔の手は国中をおおいはじめていた。次々と現れる妖霊軍たちを倒し、ノビタニアンたちは、ついにオドロームと対決することに…。
 しかし、オドロームの強力な魔法でノビタニアンはとうとう死んでしまう…。こんど死ねば、二度と生き返ることはできない。
 果たして、ノビタニアンは再びオドロームに立ち向かうのか!? 最後にユミルメ国を救うことができるのだろうか!?


(※「映画ドラえもん25周年オフィシャルサイト」 http://dora-movie.com/film_history/history_15.htmlより抜粋)

いやぁ、ホントに久々に見たなぁ、この作品。多分、劇場公開の94年以来だと思う。あ、ひょっとしたら95年の正月のテレビ放映の時に見たかもしんないけど、どっちみち10年ぶりということになるね。だから、全くもって内容を覚えていなかったんだ。90年代初頭のドラ映画で幼い頃の記憶が全く無かったのがこの作品だったからね。

んでまぁ、この歳になって違う視点でこの作品を見てみたワケだけど、感想を一言で言うと、異色作だったなぁ、ってカンジかな。
何を隠そういつもと展開が全然違うんだもの。
これまでの「ドラえもん」映画は、形は違えど、だいたいは「現実世界」が舞台となってはいた(歴史が改変された、なんてことはあったけどさ)。でも今回は舞台が「のび太の夢の中」なのだ。
この設定を聞いた時、生意気ながらも「ちょっと待てよ」と思ったモンである。「映画ドラえもん15周年記念作品」と銘打っておきながら、掟破りの「夢オチ」かよ、と。

ところが、きちんと見てみたら決してそういう夢オチじゃぁなかった。きちんと脚本も練ってあるし、純粋に面白かったし。
ただ冒頭で述べたように、「異色作」だったことは間違いないかな。何がどう、異色作だったかといえば、ドラえもんたちいつものメンバーが主役じゃないんだよね。あくまで主役は「夢の中ののび太たち」。のび太の名前はノビタニアン、ジャイアンはジャイトス、スネ夫はスネミス、ドラえもんはドラモンという魔法使い。しずかちゃんに至っては妖精・シルクと王女・シズカリア姫の一人二役。確かに「夢の中ののび太たち」が主役といっても、その夢を見ているのはのび太たちいつものメンバーなんだけど、ここで注目すべきなのは、ジャイアン、スネ夫、しずかの3人は事実上物語に直接的な干渉はしてないということか。
それがどういう意味か、というと、彼ら3人は知らないうちにのび太の夢に巻き込まれるんだよね(^^;
こういう展開は大長編ではあんまり無かった。寧ろ、単行本の延長線に近い作品のような気がする。まぁ、初期のギャグマンガスタイルのはしりといえるかもしれないけど、こんなカンジの展開もたまには面白いとは思うよ。

とはいえ、多少なりとも違和感が無かったかというとそうではないんだよね。全て夢の中での出来事なので、いまひとつ盛り上がりに欠けるのも事実だし、ストーリーがわかりにくい気もしないでもない。あと、クライマックスにジャイアンとスネ夫が絡まないのも痛いよなぁ。せっかくタイトルが「夢幻三剣士」なのに、ラストに三剣士が揃わないってのはちょっと・・・。

でもまぁ、今回はいろんな意味での「夢」というテーマを扱った作品だから、理屈はいらないのかもしれないね。(^^)
だからなのか、今回は「ドラえもん」映画なら必ずあった伏線が見当たらない。「伏線」が無いというコトは、要するに「理屈なし」で楽しめよ、という藤子先生のメッセージなのかもしれないな。実際、敵キャラの色使いが華やかで良いし、バトルシーンは迫力があって面白い。さらに誰もが一度は夢見た展開をこれでもかと映し出してくれる展開もイイ!そんな「夢」の中でも、のび太が竜を助ける、なんていうのび太らしい名場面があったりもしてきちんと本来のテーマにも沿ってるしね。

さてさて、最後はいつもの主題歌のお話。
今回の「のび太と夢幻三剣士」の主題歌はなんと二つ。それが「夢の人」「世界はグー・チョキ・パー」。両方とも武田鉄矢一座が歌っている。構成は劇中では「夢の人」がかかり、エンディングで「世界は〜」がかかるというモノなんだけど、個人的には「夢の人」一曲で良かったような気もする。いやいや、「世界は〜」も良い曲なんだけど、「夢の人」の方がカッコ良くて世界観にあってたようなカンジだし、いきなりエンディングであれがかかった時はちょっと拍子抜けしたというとか。その分、「夢の人」の方が印象に残ってるんだよね。「ここぞ!」っていう時に劇中で流れるから。

まぁ、こういう展開もたまにはいいか。



「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」
製作総指揮・原作・脚本:藤子・F・不二雄
音楽:菊池俊輔 監督:芝山努

ドラえもん:大山のぶ代 のび太:小原乃理子
しずか:野村道子 ジャイアン:たてかべ和也 スネ夫:肝付兼太
先生:田中亮一 トリホー:田村錦人 スパイドル将軍:屋良有作
ジャンボス:郷里大輔 竜:石丸博也 オドローム:家弓家正

主題歌:「夢の人」「世界はグー・チョキ・パー」(歌:武田鉄矢一座)
     「ドラえもんのうた」(歌:山野さと子)
封切:1994年3月12日 観客動員数:270万人
今日のお話は本日TBSにて放送された「釣りバカ日誌14 お遍路大パニック」
って、何だか最近は映画のレビューばっかになってんね(^^;

ハマちゃん(西田敏行)のお陰で長年出世に縁のなかった佐々木課長(谷啓)が遂に昇進!新しい課長・岩田(三宅裕司)の天敵ハマちゃんは、リフレッシュ休暇を取るスーさん(三國連太郎)の頼みで、お遍路の旅に同行することに。旅の途中で泊まった民宿の娘・みさき(高島礼子)は、“土佐のハチキン”と称されるほど、気の強い美人トラック運転手で、女手ひとつで息子を育てている気丈な女性。やがて上京して鈴木建設を訪れるが、対応した岩田課長がみさきに一目ぼれしてしまったから、さあ大変!!一体どうなる/・・・?


(※松竹ホームビデオHP http://www.shochiku.co.jp/video/index.htmlより抜粋)

いやぁ、私にとって久々の「釣りバカ」鑑賞だった。
確か前に見たのが「釣りバカ日誌イレブン」だったか。この作品は村田雄浩さんと桜井幸子さんをゲストに迎えた作品だったと記憶しているんだけど、コミカルなストーリー展開でかなり面白かったことを覚えている。よほど面白かったのか、これまで2回のテレビ放映を2回とも見たような気がするなぁ。

そんなこんなで今回の「釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!」である。
最初は「釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇」「釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪」を見てなかったから楽しめないかな・・・と思っていたんだけど、ところがどっこい、全然面白いじゃないか。
全編明るい雰囲気に包まれているし、会話のキャッチボールが上手いんだなぁ。「釣りバカ」は。中でも笑ったのが唐突に出てくる「ブルータスお前もか」の台詞。あと「釣りバカ」といえばハマちゃんのコミカルなキャラクターはもちろんのこと、その他のキャラも魅力的なんだよね〜。みち子さん役の浅田美代子さんもそうだし、佐々木次長役の谷啓さんもそうか。これらレギュラー陣のキャラクターって何か憎めないんだよね。
あ、「釣りバカ」といえば個性溢れるゲスト出演者が魅力の一つだと思うんだけど、かなり豪華だよなぁ。今頃になって改めて気付いたけど・・・。
今回のゲストは確か高島礼子三宅裕二のお二人。
その他にも豪華な俳優陣がズラリ。国村準さんとか、斉藤洋介さんとか間平さんとか。あとは珠緒ちゃんとかよゐこの二人とか「踊る」の「スリーアミーゴス」小野武彦さんとか、とにかく知ってる面子が画面に出揃ってるってのがイイ。

んで、ストーリー的にどうだったかというと、こっちもなかなか面白かったね。脚本もしっかり練ってあったし、まさかラストでゲスト二人が結婚するとは思わなかったし。ただその辺の展開はちょっと早すぎた気もしないでもないけどさ。映画の後半30分でいきなり急接近ってのはムリがあった気もしないでもないけど、岩田(三宅裕二)が川に飛び込むシーンがポイントになってるから、それはそれで良しだとは思う。
ただ一つ難を言えば、今回はスーさん(三国連太郎)の影が少々薄かったことか。テレビ放送だったからカットしていたのかもしれないけど、結局二人は仲直りしたのかね?何かそこが気になった。

ま、面白かったことに変わりはないんだけどさ。



「釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!」
プロデューサー:瀬島光雄・深澤宏 脚本:山田洋次・朝間義隆
音楽:岩代太郎 監督:朝原雄三

浜崎伝助:西田敏行 浜崎みち子:浅田美代子
中浜みさき:高島礼子 原口:小野武彦 洋子:西田尚美 鯛子:さとう珠緒
海老名:濱口優 草森:斉藤洋介 中村の運転手:間寛平 蘇我:笑福亭仁鶴
佐々木次長:谷啓 岩田千吉:三宅裕二 鈴木一之助:三国連太郎

主題歌「とりあえずは元気で行こうぜ」(歌:西田敏行)
封切:2003年9月20日
いつかレビューを書こう、書こうと思ってて忘れてたのがこの本。(^^;

今回のお話は「ダーリンは外国人」シリーズで、そのユニークな手腕を発揮した小栗左多里さんの著書「英語ができない私をせめないで!」について。

いやぁ、なかなか面白い本だったね。(^^)
「面白い」というか「爽快感がある」と言った方がいいかもしれないかな。
何がどう「爽快感がある」かっていうと、著者の小栗さんが、実に正直に「英語勉強の体験記」をつらつらと書いているというコト。

始めに言っておくが、この本は「英語入門書」でも「英語ができるようになった人の体験記」でも何でもない。この本を読んでも英語が出来るようにはならない。

でも、「英会話スクール」の体験記を語ってくれたり、インターネットのおすすめHPをいろいろと紹介してくれたり、5万円もする「英語教材」をムリして買って試してみた経験をマンガと共につらつらと振り返る、などいろんな意味でタメになる。
中でも、私情をたっぷり挟んで書いてくれた「英会話スクール」の項はとても面白かった。詳しくはネタバレになるので書かないが、イヤミな英会話スクールの学長とのバトルや、英会話スクールへの本音トークは爆笑必至。

あ、ところでこの本は全編マンガでの構成だった「ダーリンは外国人」シリーズとは違い、活字とマンガ、両方の構成になっているので、マンガが苦手な方でも楽しめるだろうと思う。

ただ、「ダーリンは外国人」で大活躍したトニーが今回はどちらかというと脇に周っているので、そちらが不満といえば不満か(笑

まぁ、マンガだけをペラペラとめくるだけでもなかなか楽しめるので、電車の中とかで気楽に読むとかにも適しているんじゃないかな。



「英語ができない私をせめないで!」
出版:大和書房 著:小栗左多里

ガメラ3 邪神覚醒

2004年12月27日 映画
今日はもう一つ。
平成「ガメラ」3部作もこれで最後。今宵はこの「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」のレビュー。

1999年。地球環境のバランスが崩れ、人を喰う巨大怪鳥ギャオスが世界各地で大量発生し始めた。女性鳥類学者の長峰真弓(中山忍)は。その被害をくい止めるため、ギャオスの生態研究をすすめていた。おりしも東京・渋谷上空にギャオスが出現。しかしギャオスは、それを追ってきたガメラによって倒される。だが、2大巨獣による戦いの爪痕はあまりにも大きく、渋谷界隈は壊滅、多数の死者を出す結果となってしまった。この惨劇を機にギャオスの脅威と並んで、ガメラすらも危険視する世論が高まり、政府は巨大生物対策委員会を設置、長峰が召集される。長峰はそこで内閣調査室に所属する美女、朝倉美都(山咲千里)と出会う。美都は、推測統計学に精通した天才ゲーム作家、倉田真也(手塚とおる)をブレーンとして抱えていた。美都は倉田にガメラの存在とギャオスの関係性、そしてギャオスの大量発生がこの先何をもたらすのかシュミレートさせているのだ。美都の真意は?
 高まるガメラ批判に、かつてガメラと心を通わせた少女、草薙浅黄(藤谷文子)も、長峰のもとへとかけつける。浅黄は長峰に「ガメラとギャオスの出現は、これから起こる更に恐ろしい事態の前ぶれではないかと」告げる。
数年前、東京にガメラが現われた際、巻き添えで両親を失った中学生の少女・比良坂綾奈(前田愛)は、親戚のいる村にひきとられ暮らしていた。綾奈の心はガメラへの憎悪の念に満ちていた。ある日、綾奈は古くからの言い伝えで伝説の神獣が眠るとされる<杜の沢>の祠で、奇妙な卵を発見する。やがて卵から不思議が生物が覚醒する。その生物に心魅かれた綾奈は”それ”を密かに育て始める。”それ”は綾奈の気持ちに呼応するかのように成長し始める。そして綾奈の身に恐るべきことが…。
 ギャオスの大量発生はとどまることを知らず、人類存亡の危機となりつつあった。ギャオスを倒すべく再び現われたガメラの前に、巨大な影が立ちはだかる。それは、あの綾奈が育てた生物が成長した姿だった!嵐の京都を舞台に対峙するガメラと巨大な影!果たしてその正体はなにか?


(※「ガメラ」公式HP http://gamera.jp/より抜粋)


前作「ガメラ2 レギオン襲来」が圧倒的に面白かったので、劇場公開の時には大いに期待して見たのを覚えている。
ところが、いざ鑑賞してみたものの、ストーリーの難解さやオカルトな雰囲気が災いして、いまひとつ楽しむことが出来ず、この作品も「ガメラ 大怪獣空中決戦」と同様、最近まで敬遠していた作品だった。

それで、昨日久々に3作通して見てみたわけだけど、やっぱり個人的にはイマイチだったなぁ・・・。
せっかく前作でリアル志向な物語が展開されたのに、今回はまたオカルト路線に逆戻り。敵怪獣であるイリスはオカルトそのものだし、朱雀や玄武を始めとする「四神」が物語に絡んできたり、「柳星張」をめぐるドラマ展開などには、正直ついていけなかった。何ていうか「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」の時にも感じたんだけど金子修介監督のこういうオカルト路線は私には肌に合わない気がしたなぁ。あと朝倉美都(山咲千里)倉田真也(手塚とおる)が最後まで何がしたかったのかよくわかんなかった。
ただ、比良坂綾奈(前田愛)によるガメラに親を殺された少女の復讐劇という展開は斬新で良かったと思う。「怪獣」という存在を現実的なドラマとして描く以上、このような悲しい出来事は起こって当然だし、それによって怪獣が誕生する、という展開も面白いしね。また長峰真弓(中山忍)大迫刑事(蛍雪次朗)など、平成「ガメラ」を彩ったキャラクターたちが登場する展開も、ストーリーを通して見たものにとっては嬉しい。欲を言えば穂波(水野美紀)も出てきて欲しかったが。

まぁ、確かに人間ドラマはオカルトチックなカンジではあるが、濃いドラマであることもまた事実かな。

一方の特撮の方だが、技術的には素晴らしい
例えば、物語の発端となる事件である、ガメラギャオスの渋谷での戦いの迫力は物凄い。「東急東横店」や「渋谷109」などお馴染みの建物が吹っ飛ぶシーンはミニチュアとはとても思えないし、CG合成も相まって素晴らしい映像に仕上がっている。また紀伊水道上空においてのガメラとイリスの空中戦はフルCGだし、二大怪獣の対決における、京都駅崩壊のシーンなんかもよく出来ている。
ただ、あえて「技術的には」という形容詞を付けたのには理由があるんだな。
この作品は、所謂「怪獣バトル」の楽しさに欠けていると思う。渋谷での戦いもバトルのシークエンスはどちらかというと二の次だし、京都でのラストバトルも、舞台が京都駅のみで展開されるので、動きが少なく単調なんだよね。何となく。
ま、確かにラストでイリスの火球を手で受け止めたガメラが、一気にイリスに止めを刺すシーンがあるが、バトルの面白さ、という意味での見せ場はそれぐらいじゃない?

ということで、結果的にこの作品が面白かったのか、そうでなかったのかを問われると、微妙なんだよなぁ・・・。
確かにリアル路線も継承されているし、見所も満載なんだけど、前作以上の興奮を味わうことは出来なかった。



ってなことで、私の2日間で平成「ガメラ」を全部見たるでというワケのわからない行動は終わりを遂げた。
後で見返してみると、結局はいつもどおりに、作品に対して言いたいことを言いまくってるだけだったみたい。でもまぁ、いいか(^^;
まぁ、平成「ガメラ」に関しての話はこの辺りで終わることにしよう。



「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」
総指揮:徳間康快 脚本:伊藤和典・金子修介
音楽:大谷幸 特技監督:樋口真嗣 監督:金子修介

長峰真弓:中山忍 比良坂綾奈:前田愛
草薙浅黄:藤谷文子 朝倉美都:山咲千里 倉田真也:手塚とおる
守部龍成:小山優 守部美雪:安藤希 桜井:八嶋智人
大迫力:螢雪次朗 斉藤審議官:本田博太郎 野尻明雄:川津祐介

主題歌:「もういちど教えてほしい」(歌:ユリアーナ・シャノー)
封切:1999年3月6日 観客動員数:100万人
今日は昨日に続いて平成「ガメラ」3部作のお話。
今回は2作目の「ガメラ2 レギオン襲来」を。

ギャオスとの戦いから数年後。北海道に流星群が降り注いだ。やがて、札幌市内の地下鉄を人間大の怪虫の群れが襲い、地下からはビル街をつきやぶり巨大な怪植物(草体)が現われ都市の機能は完全に奪われた。また、草体は地球の生命体に有毒な高濃度酸素を排出していた。そこへ三陸沖からガメラが出現、草体をプラズマ火球で粉砕する。その直後、怪虫の大群がガメラに襲いかかり、ガメラは余儀なく撤退。そして地中から大群の親ともいうべき巨大怪虫が現れ、飛び去った。怪虫はレギオン(群れをなす者の意)と名付けられた。
偶然にもこの事件と遭遇した青少年科学センターの穂波碧は、草体とレギオンは流星とともに飛来した、共生関係にある地球外生物であり、更にレギオンは電磁波に引かれる習性上、電磁波がとびかう、大都市を狙うと推測する。
その予測どおりレギオンと草体は仙台に出現。ガメラも仙台に飛来するが、巨大レギオンの攻撃に負傷。しかも草体の爆発が起こり仙台市は壊滅。ガメラもその中で力尽きる。
 次に狙われるのは東京と判断した自衛隊は、栃木県足利に最終防衛ラインをひき、レギオンに挑むが歯がたたない。一方、穂波はかつてガメラと心を通わせた少女浅黄と会う。浅黄はガメラは必ず復活すると告げる。
予言は的中した。傷つき動かないガメラの前に集まった子供たちの祈りが頂点に達した時、ガメラは復活した!再びレギオンと戦うガメラ!


(※「ガメラ」公式HP http://gamera.jp/より抜粋(一部割愛)


昨日の「ガメラ 大怪獣空中決戦」はいまひとつ楽しめなかった私だが、この「ガメラ2 レギオン襲来」とてつもなく面白かった。(^^)
「怪獣映画」の中でも「傑作」といっていいと思う出来だと思うよ。ホントに。久々に燃えた映画だった。

映画全体を見渡してみると、とてもハードな展開だが、前作で目立ったオカルトな作風は影を潜め、今回はエンターテイメント精神溢れる作品に仕上がっていると思う。
ストーリー的には冒頭の隕石落下から徐々に盛り上げ、札幌の地下鉄網の異変に繋ぎ、さらに草体の出現、そしてガメラ出現に至るまで一気に盛り上げている。何といってもテンポが良いし、全然飽きない。
特撮的に見ても良い仕事してるよ。例えば、舞台が冬の北海道だということにちなんで、ガメラが口から吐く白い息まで表現されていたり、ミニチュアで雪道を歩いた人の足跡まで表現されていてとても芸が細かい。そのミニチュアの関して言えば、ガメラが歩いた振動で電話ボックスが吹き飛ぶ描写があったり、壊れたビルのガラスが砕け散るシーンがあったりととてつもなくリアル。また今回は前回と違って、舞台の札幌、仙台の実景をミニチュアで製作しているので「狸小路商店街」や「すすきのビル」など、お馴染みの建物が怪獣たちに破壊されていく。
これは、地元の人にはたまらないんじゃないかな?
その他にも特撮の見せ場は数え切れないほどあるんだけれど、あえて挙げるとするならば仙台消滅のシーンか。
これまで日本では数々の特撮映画が作られてきたが、都市がまるまる一つ消滅してしまったことなんてことはただの一度も無かった。これはやっぱりアイデアの勝負だと思うし、特殊技術の進化の結果と言えるだろう。しかも、仙台消滅の後のシーンのTVニュースのシーンで、仙台周辺の在来線が不通になったという描写まであるんだから泣かせる。

一方の本編も、明るい雰囲気で好感が持てた。
前作の人間ドラマはどうしても暗い印象があったんだけど、今回は渡良瀬裕介(永島敏行)穂波碧(水野美紀)帯津(吹越満)の三角関係を中心に、とても「カッコイイ人間ドラマ」を描いている。またコミカルなキャラと言う意味では、穂波の父役のベンガルラサール石井の存在も忘れてはいけないかな。
特にラサール石井は、93年に「ゴジラVSメカゴジラ」に出演したほどの根っからの特撮ファンらしいんだけど、送信所のシーンで某うどん製品を食べるシーンなんかは、思わず吹き出してしまうと思うぞ。

ところで、怪獣映画の本来の主役と言うのは、いわずもがな怪獣になっちゃうんだけど、今回の主役はガメラでもレギオンでもなく自衛隊なのだっ!
何を隠そう、自衛隊がカッコイイったらありゃしない。怪獣映画ではどうしても人間描写がおろそかになりがちなんだけど、この「ガメラ2」は、「怪獣を倒すために頑張る人々」をしっかり描いてて、素直に自衛隊を応援できるんだな。また「ゴジラVSビオランテ」でもそうだったけど、実在の兵器が都市に登場して怪獣と戦う姿は感涙の一言。さらに走る自衛隊の兵器群に大谷幸氏のテーマ音楽が流れるのがまたイイ!いや、マジで。

この「ガメラ2」は、近年の作品の中でもピカイチの出来だったと思う。
あー、面白かった。




「ガメラ2 レギオン襲来」
総指揮:徳間康快 脚本:伊藤和典
音楽:大谷幸 特技監督:樋口真嗣 監督:金子修介

渡良瀬裕介:永島敏行 穂波碧:水野美紀
花谷:石橋保 帯津:吹越満 草薙浅黄:藤谷文子
佐竹:長谷川初範 笹井:沖田浩之 雪乃:坂野友香
大迫:蛍雪次郎 野尻:川津祐介 NTT名崎送信所員:ラサール石井

主題歌:「そら」(歌:ウルフルズ)
封切:1996年7月13日 観客動員数:120万人
えっと(^^;
何を思いついたか、私は昨日、今日と2日で平成「ガメラ」3部作を全部見たるでというワケの分からない衝動に駆られてしまった。
ということで(どんなことだ?)、今日・明日のネタは平成「ガメラ」3部作を。

始めに言っておくけど、どんな流れでこうなったの?というツッコミはナシにしてね。

フィリピン沖に移動する謎の環礁が発現。時同じくして五島列島・姫神島で住民が怪鳥に襲われ全滅した。島を飛び立った怪鳥3体は福岡へ。それを追うかのように謎の環礁も福岡へ出現、環礁の正体は巨大生物だった。巨大生物は福岡の街に上陸、怪鳥の1体を倒す。逃げ去る2体の怪鳥を追って巨大生物も驚異の飛行能力で飛び去った。
怪鳥の第一発見者である鳥類学者の助手長峰真弓は、怪鳥は超古代文明が生み出した究極の生命体にして生物兵器であり、一方の巨大生物も怪鳥を倒すべく創造された存在と推理する。現代の環境破壊による激変が、怪鳥を目覚めさせ、巨大生物をも復活させたのではないか。やがて巨大生物の体に付帯していた石碑の古代文字から、怪鳥の名はギャオス、巨大生物はガメラと判明する。更に石碑とともに発見された勾玉を偶然手にした少女草薙浅黄は、この勾玉によってガメラと精神交流をするようになる。
 ガメラとギャオスの戦いは続き、ギャオスは1体となるが、皮肉にも、世論はガメラの方を人類にとって脅威と考え、ガメラを攻撃する。傷ついたガメラは海中に身をかくす。
 ギャオスは成長をとげ東京を襲撃。超音波メスを発し、人を食らい、東京タワーに巣をはるギャオス。東京は完全に占拠された。その時、傷の癒えたガメラが復活!ギャオスに戦いを挑む。東京全土を戦場にしてくりひろげられる壮絶なバトル!


(※「ガメラ」公式HP http://gamera.jp/より抜粋(一部割愛)



この「ガメラ 大怪獣空中決戦」がは、いろんな意味で日本特撮界に衝撃を与えたといわれている。この作品が公開された当時は、平成「ゴジラ」シリーズが一世を風靡しており、キャラクターとしてもほぼ独占状態を続けていた(今では信じられない話かもしれないが、当時の「ゴジラ」シリーズの興行収入は作品によってはジブリ作品や「ドラえもん」さえも上回っており、観客動員数も平均300万人を超していた)。
そんな世相の中で製作されたのが、この作品だ。

この作品は各界ですこぶる評価が高い。
実際、「キネマ旬報ベスト10」の6位にランクインされているし、監督の金子修介ブルーリボン監督賞中山忍ブルーリボン助演女優賞を受賞している。また、作品の評価としては、平成「ゴジラ」を上回っているのも事実である。ただ興行的には時期的に阪神大震災や一連のオウム真理教事件と重なったために、ゴジラに遠く及ばなかった。


さて、私の感想なんだけれど、最近まで私自身はこの作品を敬遠していた。
何で敬遠していたのか、というと、どうしても「ゴジラ」との作風の違いに違和感があったんだよね。何となく。
どちらかというと、パラレルな世界観である「ゴジラ」に対して、「ガメラ」はリアル路線。基本的に超兵器とかそういうモノは出てこない。だから、平成「ゴジラ」で育った私としてはいろんな意味で衝撃だったし、違和感がありまくりだったんだな。

それで、今回久々に見直してみたんだけど、ある程度の年齢になってから見た方が面白く感じられたかな。
それは別に「ゴジラ」の対象年齢が下と言っているわけでは無いんだが、どちらかといえばこの作品はあまりファミリー向けではないかもしれないな。
物語自体はとにかくハードだし、描写も生々しい。それは、敵怪獣・ギャオスの人食い怪獣という性格ゆえなのかもしれないが、ギャオスが人をムシャムシャ食い、身に着けていた服が飛び散るシーンだってあるし、恐らくギャオスに食われたであろう人間がペレット(未消化物の塊)として画面に出てくるし、おまけにギャオス同士が共食いした死体まで画面に登場する。
まぁ、あんまり見ていて気持ちの良いものではないなぁ。

また、本来の怪獣映画の醍醐味である「怪獣バトル」がいまひとつ盛り上がりに欠けるんだよな。怪獣バトルのことを俗に「怪獣プロレス」というんだけど、東京でのガメラとギャオスの戦いはまさにそれだよなぁ。何年か前に、「ゴジラは怪獣プロレスだが、ガメラは違う」なんていう発言を聞いたことがあるんだけれど、どこかどう違うのか全くもってわからない。
ただ、逆の見方をすれば、ゴジラが「光線バトル」が主であったのに対し、怪獣同士がどっぷり4つに組み合って戦う姿には好感が持てたかな。やっぱり生の怪獣同士が組み合う姿は迫力がある。んでも、ミニチュアの壊れ方がなぁ・・・。モロにミニチュアだよな。アレ。東京タワーの爆発は素晴らしいと思ったけど、都心でのビル破壊は何とも言いがたいつたなさがあるかな、やっぱし・・・。

とはいっても、この作品の本当の魅力はリアルな人間ドラマにあると思う。その代表例として私はニュース映像を挙げたい。
製作に日本テレビが関わっている所為か「今日の出来事」を始めとする、おなじみのニュース番組が怪獣報道を行っていて、とても面白い(キャスターの中にはかつて「マジカル頭脳パワー」の司会を務めていた永井美奈子の姿も)。しかも、そのニュース原稿が本物さながら。羽田空港が閉鎖される描写は、涙が出たな。いろんな意味で。

最終的な感想を述べると、確かに面白いし、傑作ではあると思う。
ただ、私的には肌に合わない部分があるな、とも思ってしまったんだよね。



「ガメラ 大怪獣空中決戦」
総指揮:徳間康快 脚本:伊藤和典 
音楽:大谷幸 特技監督:樋口真嗣 監督:金子修介

米森良成:伊原剛志 長峰真弓:中山忍
草薙直哉:小野寺昭 草薙浅黄:藤谷文子 大迫刑事:螢雪次朗
斎藤審議官:本田博太郎 佐竹一等陸佐:長谷川初範
巡視船船長:本郷功次郎 「海竜丸」船長:久保明

主題歌:「神話」(歌:爆風スランプ)
封切:1995年3月11日 観客動員数:90万人
やっとこさ見ることが出来たよ。この「デイ・アフター・トゥモロー」を。
一応、昨日で学校が終わったので、今日はゆっくりこの映画を鑑賞した。今日の日記はそのレビューだす。

二酸化炭素の大量排出に伴う地球温暖化が深刻化する中、古代気候学者のジャック・ホールは、自らの研究結果をもとに大規模な気候変動を予測し、学会で注意を呼びかける。それから数ヵ月後、世界各地が前例のない異常気象に見舞われる。巨大ハリケーンがLAを襲い、大津波がマンハッタンを呑み込む。ジャックの仮説が予想外の早さで現実となったのだ。ジャックは人々を南に避難させるよう合衆国副大統領に進言するが、政府は事態の深刻さを理解しない。やがて気温が急激に下降し始め、北半球は氷河期に突入してゆく…。


(※「goo」HP http://www.goo.ne.jp/より抜粋)



正直何にも期待してなかった
だって監督があのローランド・エメリッヒだもの。
今までの作品といえば「インデペンデンス・デイ」「GODZILLA」を思い浮かべる方も多いと思うが、「インデペンデンス・デイ」は細かいアラが結構目立ったし、「GODZILLA」なんかゴジラのデザイン云々を別としても、「傑作」と言える出来ではないな、というのが正直な感想だった。

そこに来てこの「デイ・アフター・トゥモロー」である。

予告編を見る限りでは、なかなか期待できそうだったので、一縷の望みを託して見てみたけどやっぱりダメか・・・orz

何ていうかイマイチだったなぁ。個人的には。
何がどうダメかといえば、とにかくドラマ自体がダラダラしてるんだよな。
冒頭のクレパスのシーンから、異常気象の発生まで徐々に盛り上げようとはしているんだけど、テンポが悪い所為かいまひとつ緊迫感に欠ける。特に前半は見ていてダレてくる。
それに対して後半の方はニューヨークに氷の恐怖が迫り来るシーンを上手く描いてはいるんだが、どこかで見たようなシーンがあったりするので、前半のダラダラ感を巻き返すまでにはなってないような気がする。
また、劇中に登場する千代田区のシーンも、「何だこれ?」ってなカンジで拍子抜け。正直、これが日本か?っていう出来だし、役者陣も日本人じゃないよな。アレ。何で日本人使わなかったんだろ?すんごい疑問。
っていうか、考えてみればエメリッヒは「GODZILLA」で何度も日本を訪れているハズだよなぁ。それなのに、何でああなるの?


いやいや、でも特撮は凄いよ
ニューヨークに大津波が迫り来るシーンや、エンパイヤステートビルを始めとする高層ビル群が凍りつく描写のクオリティは凄い。さすが、エメリッヒはCGの使い方に関しては上手い。

でも、それだけ・・・というか。(^^;

どうしても人間ドラマが弱いんだよな。
見終わってみて、この映画を振り返ってみたときに、特撮シーンしか印象に残ってない。
確かに父と子の再会シーンは感動的だし、船の中においての脱出劇も興奮させられるし、ラストの「凄く空気が澄んでいる」なんていう台詞もあって良いとは思うんだけど、やっぱり人間ドラマの弱さをカバーするまでには至ってないなぁ。。。
何年か前にエメリッヒ自身が「SF映画は登場人物たちを忘れてしまうことこそが、最も悪いこと」と豪語していたのに、自らそれをやってのけている。

やっぱりそりゃマズイだろぉ。


・・・ということで、個人的にはいまひとつ楽しめなかった今回の鑑賞であった。



「デイ・アフター・トゥモロー」
監督・製作・脚本:ローランド・エメリッヒ
脚本:ジェフリー・ネクマノフ 音楽:ハラルド・クルーサー

ジャック・ホール:デニス・クエイド
サム・ホール:ジェイク・ギレンホール ラブソン:イアン・ホルム
ローラー:エミー・ロッサム ルーシー:サラ・ウォード

封切:2004年6月5日

天空の城ラピュタ

2004年12月24日 映画
今日の「金曜ロードショー」は86年の「天空の城ラピュタ」
今日の日記はそのお話。

 少女シータは黒メガネをかけた男たちに捕われ、飛行船の中にいた。そこに女海賊のドーラを首領とする一味が乗り込んで来た。激戦のさなか、シータは窓から船外に逃げ出すが足場を失い落ちていく。だが、彼女の身体はふわりふわりと地上へ舞い降りて行き、その胸にはペンダントが青白い光を放っていた。
 地上の街、スラッグ渓谷では、空から降ってきた光とシータを見た見習い機械工のパズーが、後を追い気を失った彼女を助けた。
 翌朝、パズーの家で目を覚ましたシータに、彼は自分の死んだ父親が見たという伝説の島の話をした。それはラピュタと呼ばれる財宝の眠る空中の浮島で、パズーはラピュタを信じてもらえず死んだ父の汚名をはらすため、いつの日かラピュタを見つけたいと思っていた。
 そこにドーラ一味が乗り込んで来た。彼らはシータのペンダントを狙っていたのだ。パズーはシータを連れ逃げ出すが、行く手には別の敵、黒メガネの男たちが国防軍の装甲列車で現われた。再び逃げたパズーとシータは深い谷底へ落ちてしまう。だが、シータのペンダントが光を放つと二人の身体は空中に浮いていった。
 深い廃坑の底に降りた二人は、鉱山師のボムじいさんに出会い、彼からペンダントの石がラピュタを空中に支えている飛行石だと聞かされる。
 廃坑を出た二人は、黒メガネの男たちに捕われ、国防軍の要塞へ連行された。パズーは地下牢に閉じ込められ、シータは軍の特務将校ムスカに空から降って来たラピュタの紋章に刻まれたロボットを見せられた。政府はこれによりラピュタの存在を確信し、探索に乗りだしていたのだ。
 ムスカは、シータが母親からペンダントを譲られた時に授けられた名前のことを知っており「君はラピュタ王国の王女なんだ」と告げる。彼はパズーの命と引き換えに、ラピュタの位置を示す呪文を教えるよう迫るのだった。
 理由のわからないまま釈放されたパズーは、待ち伏せしていたドーラ一味と共にシータ奪還に同行することにした。
 途方に暮れたシータは、幼い頃祖母に教わった困った時のおまじないをつぶやいた。すると胸のペンダントが強烈な光を発し、まっすぐラピュタの方向を指すのだった…………。 果たしてラピュタに何があるのか!!


(※日本テレビ「金曜ロードショー」HP http://www.ntv.co.jp/kinro/より抜粋)


巷では、すっかり「ハウルの動く城」が話題になっている今日この頃だけど、私は未だに見に行っていない。いやいや、見に行こうかなぁとは思っているんだけど。

前置きはちょっとにして、「ラピュタ」のお話を。

今回の放送は私も久々の鑑賞だったので、なかなか楽しくことが出来た。
それにしても、何度見てもよく出来てるよな、と関心させられる。
まず何と言っても「ストーリーの濃さ」がこの映画の魅力だよね。冒頭の飛行船襲撃シーンから、その後のパズー(田中真弓)シータ(横沢啓子)の出会い、そして後半のラピュタでの戦いのシークエンスまで、ノンストップで物語が進行するので、見ていて気持ちイイ。しかもテンポが良いのでダレることが全くないっていうのがイイよね。
また、戦闘シーンの迫力も、この映画の大きな見せ場といって良いと思う。全編にわたって繰り広げられる、海賊や巨大飛行船、ラピュタのロボットによる破壊・爆発シーンは、アニメとは思えない実物の迫力を醸し出しているカンジ。

でも本来のラピュタの魅力はやっぱり「キャラクターの色づけ」にあるのかな。
主人公のパズーとシータは言うまでも無いけど、「ラピュタ」のキャラといえば、やっぱりムスカなんだよな。
「見ろ。人がゴミのようだ!」
「目が・・・目が・・・」

なんていう印象的な台詞も多い。特に「目がっ!」の台詞は一度聞いたら忘れないよな、やっぱし。
その他といえば、永井一郎さん演じる将軍や、初井言榮さん演じるドーラも良い味出してる。

まぁ、個人的にはパズーとシータの「淡い恋物語」が一番の見所だと思ってるんだけどさ(劇中では具体的な描写は無いけど、あれは明らかだよね)。(^^;

あ、最後に一つ。
「ラピュタ」といえば、挿入歌の「君をのせて」だよね。
何ていうか、歌一つで映画の印象って180度変わるモンだけど、この歌は映画のイメージに上手くマッチしててイイね。ホントに。

いやぁ、やっぱし何度見ても「ラピュタ」は名作だなぁ。。。ヽ(´ー`)ノ

そうそう、コレを機に「魔女の宅急便」もどっか放送してくんないかなァ?
久々に見たくなっちゃったんだけど。



「天空の城ラピュタ」
製作:徳間康快 プロデューサー:高畑勲
音楽:久石譲 原作・脚本・監督:宮崎駿

パズー:田中真弓 シータ:横沢啓子
ドーラ:初井言榮 将軍:永井一郎 ボムじい:常田富士男
親方:糸博 シャルル:神山卓三 ムスカ:寺田農

挿入歌:「君をのせて」(歌:井上杏美 )
封切:1986年8月2日 観客動員数:77.4万人
今日は友人二人と共に「ターミナル」を鑑賞して参りましたです、ハイ。
今日の日記はそのレビューを。

なお、当然の如くネタバレ必至なので、ネタバレ不可な方はお気をつけて。


私のナマエハ、ビクター・ナボルスキー。
言葉が少しおかしいのはお許しください−皆さん信じられますか?
ワタシの祖国がなくなってしまったのデス!
東ヨーロッパにあるクラコウジアという国の小さな村から
ニューヨークのJFK国際空港に降り立ちました。
ところがちょうどその時、祖国でクーデターが起こり、事実上国が消滅。
パスポートが無効になってしまったのデス。
入国もダメ、帰国もダメ、ターミナルから1歩も外へ出られないなんて!
書類に「入国許可」のスタンプを押して、
一言「ニューヨークへようこそ、滞在をお楽しみください」
と言ってもらえれば全てが解決するのに・・・。
空港警備局の人からは「ターミナルで待つように」と言われ、
呼び出し用にポケベルを渡されました。
ワタシはどうてもニューヨークに行って、“約束”を果たさなければならないのに、
いったいどうすれば・・・。


(※映画「ターミナル」公式HP http://www.terminal-movie.jp/ より抜粋)

スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演のゴールデン・コンビで製作されたこの「ターミナル」。
実は前情報ほとんど無しで、ほとんど頭を空っぽにして見に行ったんだけれども、結構面白かったね。まぁ、不満点が無いかと言うと、そうではないんだけれど・・・(^^;

この「ターミナル」、祖国・クラコウジア(架空の国)が、クーデターにより事実上消滅したためにパスポートが無効となって空港から出られなくなるというのが、ストーリーのテーマなんだけど、なかなか奇想天外な筋書きで面白い。テーマだけで人を引き付ける、っていう意味では、良い仕事してると思う。

それで、肝心の映画の内容の方はどうだったか、というと、やたらにビクター(トム・ハンクス)のコミカルな仕草ばかりが記憶に残ったような気がする。そのお陰で、後半までダレることなく映画を楽しむことが出来たんだけど、あとで映画を振り返ってみると、ビクターの動きばかりが蘇ってくるのは、良いのか悪いのかは私にはわからなかった。

いやいや、それでも見所はいっぱいあるのも事実なんだけどさ。
清掃員のグプタ(クマール・パラナー)や、エンリケ(ディエゴ・ルナ)なんかはいいキャラしてるし、事実上の悪役である空港警備局主任のディクソン(スタンリー・トゥッチ)とビクターのやりとりは、会話が噛みあっておらず、どこかおかしい。これも、ビクターを「英語が出来ない人物」として設定したからこその成果だろう。
ところが、本来のヒロインであるハズのキャビン・アテンダント、アメリア(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)のキャラがいまひとつ掴めなかったんだよな。ビクターとアメリアが急接近していくのはわかったんだけど、何だかアメリアが遊び人みたく見えてビクターが気の毒に見えたというか。
最後まで、こいつは一体どういう女で、ビクターに気があったのか、無かったのか、っていうのが不透明だったように感じたね。最後は結局不倫相手の男の方に行っちゃうし、どうして「自分に近づくな」って言うのか、過去に具体的に何があったのか、ってのがいまひとつわからなかった(ひょっとしたら見逃してたのかもしんないけど)。

別にコテコテのラブストーリーではないので、彼女がいなくても良かったのでは、という気はする。
でも、「空港での生活」というテーマ上、主人公と客室乗務員の絡みは必要不可欠だとは思うから・・・なかなか難しいトコだよね。

寧ろこの「ターミナル」は、そんな男女の絡みよりも、もともと映画のテーマとして掲げられていた「約束を果たす」というのが見所だとは思う。
「約束を果たす」。その為だけに、いつになるかわからない「アメリカ入国」を待ち続ける。
なかなか出来そうで出来ないよね。そんなこと。
しかも、その「約束」ていうのはシンプルなのがイイ。
下手にテーマを複雑にするよりは、こんな風にシンプルな方が見ていて心地いいのは事実だと思うしね。

たださぁ、ツッコミどころ多いのは事実だよなぁ。。。
「祖国が消滅する」っていう壮大なテーマを掲げていうにも関わらず、物語が空港内のみで進行するので、妙にスケールが小さく見えた(まぁ、だからこそラストが栄えるんだけど)。
あとトーレスとエンリケの恋についてもいきなり結婚式になって拍子抜けしたし、「9ヶ月」という時間の経過の流れが掴みにくかったし、ビクターがいくら英語を勉強したからといってアメリアたちと対等に話すのも無理があるし、おまけにそのビクターが最後までどういう肩書きを持った人物なのかがわからなかったのはイタイんじゃない(浮浪者なら浮浪者としてキャラを設定すれば良いしさ)?

とはいっても、総合的に見ても見ごたえはあったし、久々に考えさせられた映画であったのも事実。



未見の方は、この正月に鑑賞してみたらいかがだろうか。



「ターミナル」
監督・製作:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ジェフ・ナサンソン/サーシャ・ガバシ 音楽:ジョン・ウィリアムス

ビクター・ナボルスキー:トム・ハンクス
アメリア・ウォーレン:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
グプタ:クマール・パラーナ エンリケ:ディエゴ・ルナ
ディクソン:スタンリー・トゥッチ トーレス(ゾーイ・サルダナ)

全国松竹系にて絶賛公開中
ごぶさたです。

今日のネタは、先日地震の発生で放送延期となった「今夜公開!!誰も知らないドラえもんの秘密スペシャル!」について。

・・・って、放送が18日なのに、21日の日記にこのネタを使うのもどうかと思うが、ご勘弁いただきたい。


何はともあれ、無事にこのスペシャルが放送されて良かったものだよね。
何を隠そう、23日の放送休止の際には、テレビ朝日に苦情の電話が800件も寄せられたらしいから、放送を求める視聴者の声はかなり高かったよう(まぁ、地震のことを考えると、複雑なんだけどさ)。

ということで、予定より2ヶ月遅れで放送となった、今回のスペシャルだけど、何よりスペシャルの目玉は、タイトルでも銘打たれているように「ドラえもん秘蔵映像」なんだよな。
ま、平たく言えば、昨今の「うんちくブーム」に便乗した企画なんだけど、ファンには無条件で嬉しい企画だし、何より80年代、90年代初頭のドラえもんを知らない子供たちに、過去の映像を見せる機会が出来たことは、嬉しいことではないかな?

それで、今回放送されたその「秘蔵映像」とやらは、
・クリスマス限定の超短期間に放送されたエンディングがある
・「ドラミちゃんのえかきうた」がある
・のび太はジャイアンのパパを助けたことがある
・「エスパー魔美」にドラえもんたちが出演していた
・「ドラえもん音頭」には、ドラえもんだけが踊っているバージョンがある

といったモノ。

これは結構、ファンでも知らなかったモノも含まれているのではないだろうか。ちなみに、私は「ドラえもん音頭」のコトは知らなかったぞ。
ただそれにしても、せっかくこの秘蔵映像を目玉にしているのに、映像自体が30秒ちょっとしかなかったのは問題じゃない?
例えば、「クリスマス限定」のエンディングのことなんだけど、これは要するに、「83年のクリスマス期間中に、エンディングを『サンタクロースはどこのひと』に変更していた』っていうことなんだけど、5番まであるこの歌を、5番の歌詞のみしか放送しなかったんだよね。
せっかく2時間枠でスペシャルを放送してるんだから、フルコーラスを流しても、良かったのではないだろうか。

『サンタクロースはどこのひと』自体は、柔らかい曲調でいい曲なんだけどね・・・。残念。

一方の、本編は新作の「真実の旗印」の他「タイムカプセル」や「あべこべの星」とか、結構懐かしい話を放送してたね(「あべこべの星」は、私の世代でも、懐かしく思う人も少なくないハズ)。



さてさて、今年のレギュラー放送は17日で終了したんだけど、あとは31日の「おおみそかスペシャル」が残ってるね。
何やら今回の大晦日特番はいつもと構成が違うみたいで、過去に放送した作品のうちで、再放送のリクエストが多かった作品を放送するみたい。
そのラインナップは、「走れのび太!ロボット裁判所」「タイムマシンで飼い主を!」「ゾウとおじさん」「お天気ボックス」「地底の国探検」「映画 ぼくの生まれた日」とのこと。

個人的に注目するのは「走れ〜」と「ゾウとおじさん」
「走れ〜」は、ドラえもんとのび太の友情が泣かせます。いや、マジで。
もう一つの「ゾウとおじさん」は、ドラえもんアニメの中でも名作と謡われた作品。
多分、涙が止まらなくなると思う。ウソだと思うなら、放送見てね。


最後に一つ。

最後の3ヶ月ぐらいエンディングを元に戻して
最後ぐらいOP「ドラえもんのうた」(山野バージョン)、「ぼくドラえもん2112」で閉めて欲しいんだよね。やっぱし。

たまには、こういう風にファンのわがままも聞いてくんないかなぁ?

来年の日本映画。

2004年12月17日 映画
去る12月13日、東宝本社で恒例のラインナップ発表会が行われた。
今日はそのお話。

発表された来年公開予定の作品は以下のとおり。

12月:「ゴジラ FINAL WARS」
    「映画犬夜叉 紅蓮の蓬莱島」
    「劇場版とっとこハム太郎 ハム太郎とふしぎのオニの絵本塔」

1月:「東京タワー」
   「レイクサイド マーダーケース」
2月:「着信アリ2」
3月:「ローレライ」
   「あずみ2 Death or Love」
   「劇場版ロックマン エグゼ&デュエル・マスターズ」
4月:「名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)」
   「映画クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ ブリブリ 3分ポッキリ大進撃」
5月:「交渉人 真下正義」
6月:「戦国自衛隊1549」
7月:「劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者」
   「星になった少年 Shining Boy and Little Randy」
8月:「劇場版NARUTO ―ナルト―2(仮題)」
   「容疑者 室井慎次」

秋:「蝉しぐれ」
  「タッチ」
  「NANA」
11月:「ALWAYS 三丁目の夕日」

公開日未定:「あらしのよるに」

<2006年>
正月:「超星神シリーズ 幻星神ジャスティライザー THE MOVIE(仮題)」
春:「海猿 ウミザル2」
   映画「ドラえもん」(仮題)



いやはや、何はともあれ、このラインナップに「ゴジラ」作品が無いのは寂しいものである。
前からこうなることはわかってはいたんだけれども、いざ現実を見せ付けられると、何か、こう言葉では言い表せないモノがあるよねぇ・・・。


気を取り直して、このラインナップについて話を進めていこう。

この作品群の中で、私が独断と偏見で一作、期待作を選ばせてもらうと、やっぱり「ローレライ」なんだな。
確か、前にもこのブログでさらった触れたけど、この作品は福井晴敏の原作「亡国のイージス」を映画化した作品で、スタッフには「躍る大捜査線」シリーズの亀山千広や、平成「ガメラ」シリーズの樋口真嗣が参加しており、期待が高い。
しかも、キャスト陣も役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎、香椎由宇、堤 真一なんていう豪華メンバーを揃えているのが良い。この他の方だと、国村準さんや、伊武雅刀さんなど、個人的に好きな俳優さんが出演されているのが嬉しい。

他に、個人的に注目したいと思うのは、手塚監督が演出する「戦国自衛隊1549」か。
あとは、毎年クオリティの高い作品を制作している、「コナン」「クレしん」の劇場版か。


反対に「?」なのは、「タッチ」かな。
何ていうか、今さら「タッチ」と言われても・・・。
いや、別に「タッチ」が悪いと言っているんではなくて、「タッチ」というと、どうしてもアニメの印象が強いんだよね。当然、私はリアルタイムでは「タッチ」を見てないんだけど、「タッチ」=アニメのイメージが強いんだよな。何となく。

しかも、演じるのが長澤まさみ。長澤まさみっていうと、言わずもがな「世界の中心で、愛を叫ぶ」なんだよな(「ゴジラ」の小美人も、か)。

あのイメージでいると、どうしても長澤まさみ=浅倉南のイメージが作れないっていうか、ねぇ・・・。



まぁ、この先どうなるかは、わからないんだけどさ。
一日開けて、今日は「ゴジラ FINAL WARS」特撮について、いろいろと言っていこう。

まぁ、一口に「特撮」といっても、人間が出てくる部分にもふんだんに特撮は使われている。ココで言う特撮とは、要するに「怪獣が出てくるところ」を指す。



それにしても、冒頭から度肝を抜かれた

この「ゴジラ FINAL WARS」のアヴァンタイトルは、南極での戦いのシーンから始まるのだが、そこで戦っているのは、何とゴジラと旧・轟天号ではないか。
かつて、ファンが一度は夢見た戦いを、この2004年の現代において実現してくれるとは思ってもみなかった。
しかも、その轟天号を操縦しているのは、中尾彬・上田耕一という平成「ゴジラ」の名コンビだから嬉しいではないか。

しかも、その特撮シーンが凄い。
何がどう凄いかというと、CGだけに依存せず、実写の迫力を重視している。
このことは、歓迎すべきことだと思うなぁ。

さて、メインタイトルが開けると、今度は轟天号がマンダと戦っていた。

開始10分にして、私は二つも驚かされてしまった。

まさか、この2004年の現(略)とは思わなかった。

何でこんなに驚いているかは、1963年の「海底軍艦」をご覧いただければわかると思うが、北村龍平という男は、ここでファンの心をガシッと、掴んでくれた。

私はこの功績を大いに讃えたい。

ただ、その所為かマンダという怪獣が轟天号の「噛ませ犬」的キャラクターになってしまっていたが、逆に言えば、轟天号の噛ませ犬はマンダにしか出来なかったのだから、この選択は正解だよね。



さて、その後X星人の策略によって、怪獣が次々と世界中の大都市を襲撃するのだが、このシーンも素晴らしいの一言だ。
まずは、ラドンがニューヨークを襲撃するのだが、このラドン、いきなり高空から降りてきてパニックを描写し、満月をバックにビルに着地する。
もう、こりゃメチャメチャ格好良い。
しかも、その破壊の描写におけるクオリティが並みじゃないんだな。劇中、ラドンは衝撃波で摩天楼を破壊し尽くすのだが、ガラスが砕け散る、といった具合に、画面に迫ってくるような雰囲気を醸し出すことに成功している。

一方、ラドンの他には、アンギラスが上海を襲撃した。
アンギラスのシーンは、ラドンほど映像の凄さは無いものの、群集パニックの演出に成功している。

その他、カマキラスがパリを、クモンガがアリゾナを、キングシーサーが沖縄を、アメリカ版のトカゲ怪獣によく似ているジラがシドニーを襲う。
だが、ラドンとアンギラスの描写が凄かった所為か、こっちはあんまし印象に残らない。ただ、フルCGで描かれたジラのクオリティはなかなかだったが。

あ、でも臨海コンビナートにおいてのエビラとM機関の戦いには、久々に手に汗握ったね。(・∀・)



さてさて、続いては怪獣映画の醍醐味である怪獣バトルについてあーだこーだと喋っていこう。

この「ゴジラ FINAL WARS」では、X星人の攻撃に成す術もなくなった人類が、最後の切り札として、南極に眠るゴジラを覚醒させる。
その覚醒したゴジラに最初に立ち向かったのが、サイボーグ怪獣・ガイガンだった。ガイガンは、本作に登場する怪獣の中で、唯一新デザインが起こされた怪獣だ。そのカッコよさは圧巻。好きな人にはたまらないだろう。しかも、今回のガイガンは様々な技を駆使して戦う、というファンにはたまらない構成なのだ。

何度も言うが、北村龍平という男はよく分かっている

ところが、このガイガン、意外にもあっさりとやられてしまう。しかも首がもげるのだ。

ちょっとこれはショッキングだったかな。




一方、ガイガンを倒したゴジラは、X星人が次々と刺客として送り込んでくる怪獣たちと戦うことになる。

まずシドニーで立ちはだかったのが、ジラ。しつこいようだが、どっかのトカゲ怪獣ばりに素早い動きでゴジラを翻弄したジラだが、ゴジラの尻尾の一撃に、オペラハウスに激突。そのまま熱線で爆破させられてしまう。

私もトカゲ怪獣はあんまり好きではないんだけど、あんまりにもあっけなくないか?Σ(´Д`lll)

そのまま北へ進んだゴジラは、ニューギニアでクモンガと激突する。
このクモンガ戦から、ゴジラはファイティング・スピリット溢れる戦いぶり見せる。まず、クモンガが口から吐く糸(何故尻からじゃないのか、というツッコミは無しにして^^;)を捕まえてブンブン振り回し、そのままクモンガを高空へと投げ飛ばす。

続いて真鶴でカマキラスをなぎ倒し、富士の裾野に現れたラドン・アンギラス・キングシーサーをいともカンタンにやっつける。ただ、アンギラスの暴龍怪球烈弾(アンギラスボール)には苦戦したようだったが。

さらにさらに、東京に出現したヘドラ・エビラを熱線で吹き飛ばす!



・・・いやぁ、何はともあれ、気持ちの良い展開である。
ここまでテンポ良く怪獣バトルが進行されては、ダレるヒマなんて無い。

しかも、ここまでこれだけの怪獣バトルがあった上に、さらに東京では、パワーアップしたガイガンと、最強の敵・モンスターXが立ちはだかる。
ここで、ゴジラは助太刀に現れたモスラと共にファイナル・ウォーズを繰り広げるのだ!



ここまでしつこいぐらいに、「ゴジラ FINAL WARS」の魅力について語ってきたが、この作品が理屈抜きに楽しめる映画だったということが、少しでも伝わってくれただろうか。

今読み返してみると、少々持ち上げすぎたきらいがあるが、それにしても言い過ぎてはいなかったと思う。

北村監督は、製作発表で豪語していた通りに怪獣バーリトゥードをやってのけてくれたし、2004年・50周年という今において、ここまで素晴らしい作品が見れるとは思ってもいなかった。



まだご覧になっていない方は、劇場に足を運ぶことをオススメする。


絶対、見て損はない映画だと思うぞ。



「ゴジラ FINAL WARS」
製作:富山省吾 脚本:桐山勲・三村渉
音楽:キース・エマーソン 特殊技術:浅田英一 監督:北村龍平

尾崎真一:松岡昌宏 音無美雪:菊川怜
ダグラス・ゴードン:ドン・フライ 風間勝範:ケイン・コスギ
音無杏奈:水野真紀 熊坂:船木誠勝 小美人:長澤まさみ・大塚ちひろ
神宮司八郎:佐原健二 波川玲子:水野久美 田口健太:須賀健太
田口左門:泉谷しげる X星人参謀:北村一輝 同・司令官:伊武雅刀
小室:国村準 醍醐直太郎:宝田明
さっそく今日は「ゴジラ FINAL WARS」の感想をいろいろ書いてこうと思う。

とはいえ、書きたいことが多すぎるので、今日は本編に絞って話を進めていこう。
本当は、こういう特撮映画で、本編と特撮を分けて考えることは悪いコトなのだが、本編と特撮、両方のことについて書き始めるととても長くなるので、便宜上二つに分ける、ということでご了承いただきたい。

おっと、まずは「ゴジラ FINAL WARS」のストーリーをカンタンに。

度重なる戦争と核実験は、眠っていた巨大怪獣を呼び覚ましてしまった。それに対抗するため、人類は地球防衛軍を設立。また同時に、特殊人類・ミュータントを集めた、対怪獣用防衛組織「M機関」を組織した。
そんな中、北海道沖で巨大怪獣のミイラが発見され、防衛博物館に運ばれる。調査に向かった分子生物学者音無美雪(菊川怜)と、M機関のミュータント兵・尾崎真一(松岡昌宏)は、インファント島の小美人から、ミイラ怪獣が1万2000年前にモスラと戦ったガイガンであると知らされる。
そしてその時、世界中に突如巨大怪獣が現れた。ニューヨークにラドン、上海にアンギラス、パリにカマキラス、アリゾナにクモンガ、沖縄にキングシーサー、さらにシドニーにはトカゲに似た巨大生物が現れた。その巨大怪獣の数に、防戦一方となる地球防衛軍。
だが突然現れた円盤が光線で怪獣たちを消滅させた。怪獣たちを消滅させたのは、x星人と名乗る異星人だった。彼らは地球に友好を求めるが、彼らの思惑を知った美雪の姉・杏奈(水野真紀)がX星人の正体を明かす。
遂に本性を表したX星人は世界中に怪獣たちを投下。破壊の限りを尽くす。
もはや、X星人によって地球は滅びてしまうのか?
しかし、万能戦艦・轟天号の艦長、ゴードン(ドン・フライ)はある作戦を思いついた。それは、南極に眠るゴジラを目覚めさせることだった。

今、人類の希望を担ったファイナル・ウォーズが始まる!




それでは、本編についてあーだこーだ言っていこう。

まず始めに言いたいことは一つ。
「ゴジラ FINAL WARS」の人間ドラマは、北村一輝に尽きるということだ。

ご覧になった方ならわかると思うが、彼の壊れっぷりが凄い。
彼の役どころは、X星人統制官というものなのだが、とにかく壊れている。

何が壊れているかと言えば、その台詞が凄いんだな。

「地球人の諸君。君たちは家畜だ!」
「奴らに家畜の気分を思い知らせてやる。全文明を破壊せよ!」
「ザコは殺せ!」
(ゴジラにやられるアメリカ版ゴジラっぽい怪獣を見て)「やっぱりマグロなんか食ってるようなヤツじゃダメだな・・・。次!」


・・・って文章だけ並べてもいまひとつわかりにくいんだけど、この言い方が何かいいんだな。
まさに、こう悪役ってカンジでね。
今までの「ゴジラ」映画にはないキャラクターだったし、表情の作り方が上手い。
さらに、尾崎(松岡昌宏)に「俺たちは家畜じゃない。人間だ」と返された時の不気味な笑いがとてもつもなく上手い。
さらにさらに、ゴジラに次々とやられる怪獣たちの姿を見ての、ブラックユーモア溢れる皮肉が絶妙にはまる。

あとね、容赦なく人を殺す非情さが憎い。

ここまで型にはまった悪役って無いと思うよ。
轟天号の乗組員を「ザコは殺せ」の一言で容赦なく殺してしまうんだもの。恐ろしいったらありゃしない。
このシーンは後々賛否両論を呼びそうだけど、キャラ付けとしてはなかなかだったんじゃないかな?

「ゴジラ FINAL WARS」北村龍平と、北村一輝という二人の北村で成り立っていると言っても私は過言ではないと思う。



とはいえ、やっぱりそれは言い過ぎか。

「ゴジラ FINAL WARS」のドラマの見所はまだまだ多い。

いきなり北村一輝の話で始めてしまったが、今回の本編は要するにどうだったのか?

一言で言えば、この映画はアクション映画だね。
ストーリーも何もあったもんじゃない、と言ったら言い過ぎだが、ゴジラ映画なのにも関わらず、やたらに人間アクションばかりが記憶に残る。
最後の最後に、ここまで掟破りをしたのも驚きだが、私はそれを歓迎したい。

いつまでも過去のしきたりに束縛されていたのではいいものは生まれないからだ。

それで、そのアクションなんだけど、この映画、メインタイトルが始まった直後から、いきなり尾崎(松岡昌宏)風間(ケイン・コスギ)の格闘シーンから始まる。
二人の格闘シーンはその後も続き、横浜においてのバイクアクションシーンに繋がれる。

その後は二人のアクションシーンではないが、大きなアクションシーンはまだまだ続く。
例えば東京での対エビラ戦。これは、怪獣と人間のガチンコの対決を迫力満点に描いている。

そしてクライマックスは、X星人のUFOの中の戦いである。
本来ならば、ゴジラ映画というのは怪獣対怪獣のクライマックスがメインだが、今回ばかりは、UFOの中の戦闘シーンがメインかもしれない。

ひょっとしたらこれは邪道なのかもしれないけれど、最後ぐらい。こんな無茶苦茶をしてもらった方が気持ち良い。
しかも、その戦闘シーンでのワイヤーアクションを始めとするクオリティはとても素晴らしい。

しかも、宝田明・水野久美など往年のスターにもアクションさせるんだから凄いよね。

北村龍平には、もう脱帽だ。

最後に、今作品におけるゲスト出演者について語っていこう。

冒頭、轟天号の初代艦長と副艦長を平成ゴジラシリーズでおなじみよなった中尾彬・上田耕一が、TVの討論会パネラーにマイケル富岡・大槻義彦・篠原ともえ・角田信朗・木村大作・松尾貴史が本名で登場(まさか「火の玉研究」でおなじみの大槻教授を出すとは)。また本名の役では小橋賢児が出演。さらにそのシーンでは北村監督本人も出演している。

その他にも、佐野四郎、高杉亘、橋爪淳、谷原章介、さとう珠緒、羽鳥慎一など豪華キャストが集結。



それぞれ心憎い演出で出演しているので、思わず笑ってしまうこと請け合いだ。



「ゴジラ FINAL WARS」
製作:富山省吾 脚本:桐山勲・三村渉
音楽:キース・エマーソン 特殊技術:浅田英一 監督:北村龍平

尾崎真一:松岡昌宏 音無美雪:菊川怜
ダグラス・ゴードン:ドン・フライ 風間勝範:ケイン・コスギ
音無杏奈:水野真紀 熊坂:船木誠勝 小美人:長澤まさみ・大塚ちひろ
神宮司八郎:佐原健二 波川玲子:水野久美 田口健太:須賀健太
田口左門:泉谷しげる X星人参謀:北村一輝 同・司令官:伊武雅刀
小室:国村準 醍醐直太郎:宝田明
例によって機種依存文字を使うことをお許しいただきたい。


昨日の鑑賞から一夜明けた今日は、「ゴジラ FINAL WARS」の感想を。

とにかく、言いたいことが山ほどあるので、今回はいつもと違って何日か連続で、この「ゴジラ FINAL WARS」について語りたいと思う。

その前に、今日の日記はネタバレ全開なので、鑑賞前の方は読まないことをオススメする。











まず本題に入る前に、今回の世界観について考察してみよう。

冒頭、山寺宏一さんの声でこんなナレーションが入る。
度重なる戦争と核実験。発達しすぎた科学は地球の環境を歪め、眠っていた多くの巨大怪獣を呼び覚ました。人類はお互いを敵とする時代を終え、怪獣の脅威と戦う時代へと突入した。「地球防衛軍」の誕生である。数年前より世界各地で特殊能力を持った超人類「ミュータント」が確認されるようになった。地球防衛軍では対怪獣用戦力としてミュータントを集めた部隊を組織した。その部隊を「M機関」という。

なるほど。これでだいたい「ゴジラ FINAL WARS」に関する世界観は把握できた。

ところが、何とそのナレーションに沿って、今までの東宝怪獣映画に登場した歴代怪獣が、揃ってライブフィルムで登場するのだ。
その怪獣とは、バラン、ゲゾラ、バラゴン、ガイラ、チタノザウルス、メガギラス(怪獣名が分からない方は申し訳ないが、この名前で検索していただきたい)。ということは、「ゴジラ FINAL WARS」の世界観には、この怪獣たちが登場した「大怪獣バラン」「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」「フランケンシュタイン対地底怪獣」「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」「メカゴジラの逆襲」「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」の出来事が存在した!ということになる。

いやぁ、これはもう驚きだ。

さらに劇中に登場するラドンやアンギラスを始めとする怪獣たちを、登場人物たちは全て知っていた(どうやらアメリカ版ゴジラっぽい怪獣は知らなかったようだが)。ということはつまり、過去にその怪獣たちが出現していたということになるのだ!

いやぁ、これはもう驚きだ。

要するに、この「ゴジラ FINAL WARS」は、全ての東宝特撮映画の出来事を一同に集めた、素晴らしい世界だということなのだ。



これはファンとして喜ばざるを得ないのだ。やっぱし。

そりゃぁねぇ、冷静に考えてみれば無茶苦茶だけとは思うけど、最後ぐらいはそんな無茶苦茶をされた方が気持ちが良い。

実際、北村監督も無茶苦茶してやろうと思ったと語っている。
さすがだよアンタは。冒頭でこんな無茶苦茶をやられたら、ファンならずとも喜ばんハズが無い。


・・・ということで、この「ゴジラ FINAL WARS」の感想は次回に続く。


「ゴジラ FINAL WARS」
製作:富山省吾 脚本:桐山勲・三村渉
音楽:キース・エマーソン 特殊技術:浅田英一 監督:北村龍平

尾崎真一:松岡昌宏 音無美雪:菊川怜
ダグラス・ゴードン:ドン・フライ 風間勝範:ケイン・コスギ
音無杏奈:水野真紀 熊坂:船木誠勝 小美人:長澤まさみ・大塚ちひろ
神宮司八郎:佐原健二 波川玲子:水野久美 田口健太:須賀健太
田口左門:泉谷しげる X星人参謀:北村一輝 同・司令官:伊武雅刀
小室:国村準 醍醐直太郎:宝田明
遂に、見てきましたよ。

シリーズ50周年記念作品であり、最高峰にして最終作として謡われる映画「ゴジラ FINAL WARS」を。


それじゃぁ、まず、カンタンな感想を。














最高ですよ。コレ!











いやぁ、もう一言で言うとこんなカンジ。

こういうコトを言うと、一部の口悪い方から「オマエはゴジラなら何でも良いんだろ」なんてコトを言われそうだが、そういう人には私の過去の日記を面倒くさがらずに見ていただきたい。

とにかく、理屈抜きで楽しめる映画だったと思う。

正直な話、「ゴジラ2000 ミレニアム」以降のゴジラ映画は、「ゴジラ×メカゴジラ」を除いて初見の時にはあまり馴染めなかったんだけど(今ではそんなこと無くて、どれも好きな作品なんだけどね)、今回はホントに楽しめた。

もう、何と言っても冒頭からお楽しみが一杯。
何せいきなり東宝マークから度肝を抜かれたもの。
まさか、2004年の今においてあれが見れるとは思わなかった。

その他人間ドラマも充実してたし、結構笑えるシーンがあったのも意外だった。

当然、特撮シーンも凄い。

とにかく、登場怪獣の数からして凄いんだから、映像の凄さは想像に難くない。
その登場怪獣というのは、

・ゴジラ
・モスラ
・ラドン
・ミニラ
・アンギラス
・カマキラス
・クモンガ
・エビラ
・ヘドラ
・キングシーサー
・マンダ
・ガイガン
・ジラ
・モンスターX

の皆さん。
まぁ、名前だけ聞いてもマニアしかわからない(^^;ので、気になる方は「ゴジラ オフィシャルサイト」(http://www.godzilla.co.jp/)を開いてもらうか、上の怪獣名で検索してもらいたい。


ということで、今日はもう疲れたのでこの辺で。

ネタバレが入る感想は、また明日以降に書こうと思う。

だから今日は一つだけ言わせて。



北村一輝最高(笑





いやぁ、まだまだ日本映画界も捨てたモンじゃないねぇ。(^^)



「ゴジラ FINAL WARS」
製作:富山省吾 脚本:桐山勲・三村渉
音楽:キース・エマーソン 特殊技術:浅田英一 監督:北村龍平

尾崎真一:松岡昌宏 音無美雪:菊川怜
ダグラス・ゴードン:ドン・フライ 風間勝範:ケイン・コスギ
音無杏奈:水野真紀 熊坂:船木誠勝 小美人:長澤まさみ・大塚ちひろ
神宮司八郎:佐原健二 波川玲子:水野久美 田口健太:須賀健太
田口左門:泉谷しげる X星人参謀:北村一輝 同・司令官:伊武雅刀
小室:国村準 醍醐直太郎:宝田明
先々週からの「ドラえもん」「ドラえもん・バラエティショー」と銘打って、「ドラえもんめいさく劇場」を6本再放送してますな。


やっぱり、声が変わる前に、このショートストーリーを楽しめるのは良いよね。
※筆者 注:長くなったので、二つに分けました。
この日記は一つ前の日記から読んで下さいね。


(前編の続き)

・・・と、パラレルワールド全く無視で実に馬鹿馬鹿しいコトについて、大真面目に熱弁を奮ってしまった。
いかん、いかん。本題に戻ろう。

要するに、この東京タワー。
昭和時代には倒され続け、まさに倒されるためだけに建っていた建物だったのだ。これならば、怪獣壊す=東京タワーのイメージが定着しても不思議は無い(当時は怪獣ブームだったこともあるしね)。

とはいっても、平成に入ってからは、意外にも2回しか破壊されていない。
寧ろ、今は東京タワーよりも、お台場、新宿、品川や汐留などに破壊が集中している。



果たして、これが意味するものとは何か?

この問題に関して、切っても切り離せないことといえば、やはり高度経済成長が挙げられるだろう。
一般に、高度経済成長の象徴といえば東京オリンピックであるが、オリンピックは2週間も経てば終わるし、怪獣の破壊の対象とすることは出来ない。
もう一つ象徴となるものといえば新幹線があるのだけれども、こちらも意外に破壊の対象にはなってない。これは多分、怪獣の破壊による描写の芸術性に欠けるから、というのが理由ではないだろうか?実際、新幹線が怪獣によって破壊されたのは、私が知る限りでは三回のみ(「大怪獣ガメラ」「マグマ大使」84年版「ゴジラ」)。

コレに対し、いつまでも存在し、高度経済成長における伸びゆく日本経済のシンボルとして聳え立つ東京タワーが、怪獣映画における、高度経済成長のシンボルとなったのであろう。
また、怪獣が壊すものがb>巨大な建造物だと、それだけで画になる。実際、昭和33年当時の芝公園周辺は何にもなかった
だから立地条件的にも、東京タワーは高く、巨大な建物として、人々にも怪獣にも記憶されていたのだ。

では、何故現在は東京タワーは破壊の対象として敬遠されているのだろう?
一つの理由に、東京タワーが小さく見えるようになったからじゃないかと。
現在、ビルが乱立する都心から見る東京タワーはいたく小さく見える。
高さとしては東京タワーより低い新宿副都心の方が高く見えるぐらいだ。
だからなのか、ここ20年、新宿副都心は東京タワーに代わって破壊の洗礼を受けている。

これが意味するものとは恐らく、経済の低迷である。

度重なる暗いニュースによる報道で、日本人はすっかり元気を無くしてしまっている。そんな中で、「明るく楽しい60年代」と謡われた60年代のシンボル、東京タワーは徐々に敬遠されたのかもしれない。

でも、何となくコンクリートジャングルである新宿副都心には暗いイメージがあるような気がしてならない。実際、ゴジラが新宿を破壊する描写は、どこか悲壮感が漂っていた。

だからこそ、昨年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」においての東京タワー破壊は、一種独特の爽快感があったように思えてならない。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

怪獣映画はよく、時代を映す鏡と言われる。
公害でヘドラが生まれ、IT時代の今には、宇宙人はコンピューターを侵略する。

今は誰もが指摘するように暗い時代だ。

でも、そんな昨今の世相には、高度経済成長のシンボルである、東京タワーの存在が求められているのかもしれない。

いつの日か、またテレビや映画で、東京タワーがぶっ壊されるシーンが連発される日が来ることを、切に願う。

結論:「怪獣映画と東京タワー」の関係は、日本の経済成長に関係ある、ということ。




(^^;

参考文献:メディア・ファクトリー「空想歴史読本」(円道祥之 著)
「ゴジラが壊した建物で思い浮かぶものといえば?」

と聞くと、大抵の人は、

「東京タワー」と答える。

これ、実は大きな間違いなのだ。

いや、「間違いだった」というべきか。
意外なことだが、怪獣王・ゴジラが東京タワーを破壊したのは今のところ1回のみ。しかも、初めて東京タワーがゴジラの洗礼を受けたのは昨年(2003年)だったりする。

では何故、怪獣が壊す建物=東京タワーの図式がこんなにも定着しているのだろうか?

今日は、そのことについてちょっと考えてみようと思う。


おっと、唐突に何でこんなことを言い出したか、一応説明しなければいけない。
実は、今日私の知り合いであるとある方から、こんな質問をされた。
「怪獣映画と東京タワーの関係についてどう思う?」と。

なるほど。考えてみると面白い話だな、ということで、ちゃっかり日記のネタにしてしまったのである。

奇しくも、おととい12月7日は東京タワーが完成した日であるという。

そんなことで、今日はこのネタについてつらつらと書いていこう。

まずは東京タワーの基本データから。
東京都港区芝公園にある総合電波塔。構造設計は内藤多仲。1958年(昭和33)完成。高さ333メートル。塔頂部に東京の各テレビ局の送信アンテナが設置されている。
(三省堂 「大辞林」より抜粋)


当たり前のことだが、怪獣によってうんざりするほど破壊されたなんてことは一文字も書いてない。

この際、そこは私が補足するしかないんだな。

それじゃぁ、次は東京タワーの破壊の歴史について見てみよう。

1958年:東京タワー完成
1961年:モスラ幼虫、東京タワーに出現。東京タワーにとりついたモスラは巨大な繭を張って成虫に羽化。結果、倒壊。(1961年「モスラ」)
1964年:宇宙超怪獣・キングギドラが東京タワー上空に飛来し、東京タワー、翼による衝撃波で倒壊。(1964年「三大怪獣 地球最大の決戦」)
1965年:大怪獣・ガメラ、火炎放射で東京タワーを破壊。(1965年「大怪獣ガメラ」)
1966年:ロボット怪獣・ガラモン、東京タワーを腕の力でへし折る(1966年「ウルトラQ」第14話)
1967年:キングコングとメカニコング、東京タワーにおいて激突。タワーの鉄骨が折れ曲がる。(1967年「キングコングの逆襲」)
1968年:大怪獣・ガメラ、再度東京タワーを破壊。(「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」)
1971年:怪獣・ノコギリン、レーザーで東京タワーを破壊。(1971年「帰ってきたウルトラマン」第26話)
1972年:宇宙怪獣・ガイガン、東京タワーをへし折る。(1972年「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」)
同年:超獣・ベロクロン、東京タワーをへし折る。(1972年「ウルトラマンA」第1話)
1995年:怪獣・ギャオスに放たれた陸上自衛隊のミサイルが東京タワーに誤爆。倒壊。(1995年「ガメラ 大怪獣空中決戦」)
2004年:ゴジラがモスラに放った放射能熱線がモスラを逸れ、東京タワーを直撃。倒壊。(2003年「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」)


なるほど。東京タワーが完成してからのこの46年間の間で、何と11回も破壊されている。

多分、これで全部では無いだろうから(例えば「マグマ大使」のパイロット版の予告映像には。東京タワーが破壊される描写がある)、東京タワーはもっと怪獣による破壊の洗礼を受けているのだろう。

特に昭和時代は凄い。ほぼ毎年破壊され続け、1972年(昭和47年)に至っては、2回連続で破壊されている。これは多分、物凄い勢いで東京タワーの復興が図られたに違いない。始めに書いたが、東京タワーの本来の役割は「総合電波塔」なのだ。ほうっておくとテレビも見れなくなる。それは困る。だから多分、破壊された他の建築物を無視してまでも、建築業者は東京タワーの復興に尽力したのだろう。

だが、この復旧作業、実はツメの甘さが垣間見える。
何故かと言うと、この東京タワー。きちんと同じ高さで復旧していないという疑惑が66年に持ち上がったのだ。

66年に飛来した宇宙怪獣・ガラモンが東京タワーを破壊した時、東京タワーの高さは、40メートルであるハズのガラモンより少々高いぐらいの高さだった。
また、72年には、カンタンに65メートルのガイガンが腕で倒せる高さであったという事実もある。

もはやこの世界では、東京タワーは「日本一高い観光名所」という名目を果たしていなかったのだろうと思われる。

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